壱太郎・右近・米吉・橋之助が祈り込めて“雛流し”、南座「三月花形歌舞伎」への思い明かす
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「三月花形歌舞伎」流し雛イベントより、左から中村橋之助、尾上右近、中村壱太郎、中村米吉。
3月6日に京都・南座で開幕する「三月花形歌舞伎」の出演者による流し雛イベントが、本日3月3日に同劇場で実施された。
流し雛は、災厄を祓うため、人形を身代わりにして川や海に流す京都の桃の節句の恒例行事。本日のイベントには、中村壱太郎、尾上右近、中村米吉、中村橋之助が登場し、舞台上で流し雛を行った。
壱太郎は「公演が成功するようにということと、無事に千秋楽が迎えられるようにという2点を、一心に思いを込めさせていただきました」と思いを明かし、「緊急事態宣言が明けたばかりの関西で、まだまだ気の抜けない生活を送られている方も多いと思いますが、南座に来て歌舞伎観劇の間だけは非日常の、晴れやかな舞台、晴れやかな空間をお楽しみいただきたい」と真摯に語る。
「三月花形歌舞伎」で4人は「義経千本桜」に挑む。このことに触れた右近は「このような状況の中ですが、20代のうちに『義経千本桜』という思い入れのある演目で、主となる役をさせていただくことを本当にうれしく思っています」とコメント。また、6年ぶりに南座の「三月花形歌舞伎」に出演する米吉は「今回も大変大きなお役を勉強させていただきます。6年前より自分がどれだけ成長して春の南座に戻ってこられたか、また、お客様に少しでも成長したなと思っていただけるような舞台を勤めたい」と意気込みを話す。
4人の中では最年少となる橋之助は「この南座の花形歌舞伎は、父(中村芝翫)も若いときから出させていただいておりまして、その姿を小さい頃からずっと見ておりました。父にも負けず、先輩方の胸を借りて、精一杯勤めたい」と決意を新たにした。「三月花形歌舞伎」の公演は3月21日まで。
「三月花形歌舞伎」
2021年3月6日(土)~21日(日)
京都府 南座
一、歌舞伎の魅力
出演:中村米吉(Aプロ偶数日)、中村橋之助(Aプロ奇数日) / 中村壱太郎(Bプロ偶数日)、尾上右近(Bプロ奇数日)
ニ、義経千本桜 吉野山
出演
静御前:中村壱太郎(Aプロ)、中村米吉(Bプロ)
佐藤忠信実は源九郎狐:尾上右近(Aプロ)、中村橋之助(Bプロ)
三、義経千本桜 川連法眼館
出演
佐藤忠信実は源九郎狐:尾上右近(Aプロ)、中村橋之助(Bプロ)
源義経:中村橋之助(Aプロ偶数日)、中村米吉(Aプロ奇数日) / 尾上右近(Bプロ偶数日)、中村壱太郎(Bプロ奇数日)
亀井六郎:中村福之助
駿河次郎:中村歌之助
静御前:中村壱太郎(Aプロ)、中村米吉(Bプロ)