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日向坂46、アンガールズ田中はもう一人のバラエティの師匠? 両者の絶妙な距離感

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リアルサウンド

 2月28日放送の『日向坂で会いましょう』(テレビ東京/以下ひなあい)に、番組MC・オードリーの同期であるアンガールズ・田中卓志が2度目の来襲。日向坂46メンバーの悩み相談を受けてバラエティ処世術を伝授するというアイドル番組とは思えないお笑い講義回となった。

 元々オードリー若林正恭と田中は、どちらが後輩かで言い争っている因縁(?)の関係である。日向坂46とは、応援マネージャーを務めた全国高校対抗eスポーツ大会『STAGE:0』をきっかけに良い関係を築いていた田中だったが、若林からの“後輩イジリ”が影響し、日向坂46にも飛び火している。そうした状況を受けて、同番組では「アンガ田中をメチャクチャにしましょうや!」と題した渡邉美穂提案のドッキリ企画を決行。これは、田中が日向坂46の悩み相談に乗るという内容のニセ番組に出演してもらいドッキリを仕掛けるというもの。番組後半では田中が狂乱し、”12.27の事変”と銘打たれるほどの伝説の回となった。

 そして、今回オンエアされた「日向坂46の!芸能界をまだまだ生き抜こう!!」は、前回のドッキリに集中しすぎて受け流されていた(割と為になる)バラエティ処世術を改めて“田中先生”に教えてもらおうというものだ。

 前回のドッキリに心苦しい思いをしているメンバーもいたようで、“日向坂の聖母”的存在である潮紗理菜は収録後に楽屋で落ち込んでいたという。「この世界で大大大後輩なのに、失礼だったかな? とか、ホントに嫌われちゃったのかな? とかいろいろ考えた」とのこと。それに対し田中は「めちゃめちゃ嫌いだよ! こいつ(若林)の仲間だって時点で嫌い! 全員の歯を全部抜いてドブに捨てたい」とバッサリ切り捨てた。そんな妥協を許さない田中だが、やはり悩み相談には真摯に答えるようだ。

 渡邉は失敗した後でも笑いを取れる「負け顔を学びたい」と相談。すると田中は「負け顔には本気の感情を乗せるべし」と、カメラに抜かれた時に表情を変えるタイミングとメリハリが重要とアドバイス。頭を抱えてるように見せてハゲさせるプロのテクニックを披露した。

 そのアドバイスを踏まえて、さっそくニュース原稿読みでミスしたという設定で実践してみることに。渡邉は“負け顔”を見せて笑いをとっていく。続く高本彩花は、哀愁のある表情でデコ出しを見せるかぶせ芸を披露。加藤史帆は「おでこは絶対出したくないので……」と嫌がるフリのあと、ゆっくり顔を上げながらおでこを見せ、顔を確認してから悲鳴を上げるという高難度なデコ出し芸を見せる。田中の芸を応用した三者三様のデコ出しで笑いをとる対応力の早さは恐るべし。

 他にも金村美玖は「笑いで着地させる方法」、小坂菜緒は「他のメンバーがスベり倒してる時の対処法」を相談。田中は、笑いが欲しいだけのリアクションには注意した上で、バラエティ処世術として無理のない範囲でアドバイスをしていく。

 思えば田中は、日向坂46をよく気にかけていた。両者は『有吉ぃぃeeeee!そうだ!今からお前んチでゲームしない?』(テレビ東京)のスピンオフ番組『卓志ぃぃeeeee!』で幾度と共演。その後、丹生明里や松田好花が『有吉ぃぃeeeee!』に出演すると、田中は当時まだソロ出演に慣れていなかった二人をフォローしていた。丹生がゲーマーとして知られるようになったのは、田中のフォローがあったからと言っても過言ではないだろう。

 日向坂46のバラエティでの躍進は、交流が深いオードリーや小籔千豊に学んだことが大きいことは確かだ。しかし、田中はオードリーや小籔とは異なる形で日向坂46を芸能界に馴染ませた。この絶妙な距離感が今回のオンエアでも感じられて微笑ましい気持ちになる。

 今回の企画はアイドル番組として非常にクレイジーだったものの、アドバイスを飲み込み応用していく日向坂46の真摯な姿勢に感動すら覚えた。後編も引き続き期待しかない。