成田凌の空虚な表情が切ない 杉咲花も大プッシュの『おちょやん』第13週は節目の展開に
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2月28日放送のラジオ番組『杉咲花のFlower TOKYO』(TOKYO FM)は、『おちょやん』(NHK総合)トークに花が咲く回となった。
第12週ラストを飾った千代(杉咲花)とヨシヲ(倉悠貴)のシーンは半日かけて撮影され、杉咲花は倉悠貴から「撮影が終わっても姉やんって呼ぶね」と言われたそう。姉弟のいない杉咲にとっても倉は姉やんとして今後も成長を見守っていきたい大切な存在になったようだ。
そして杉咲がオススメしていたのが12週から13週への流れ。「前半と後半で『おちょやん』を分けるとしたら、今までの集大成となるような、いいラストになっている」と13週の展開について触れていた。
そんな前半クライマックスと言える13週。天海天海(茂山宗彦)の名は継がずに、母親の夕(板谷由夏)から貰った名前で役者を続けていくと決意していた一平(成田凌)だったが、母との再会によって蓋をしていた記憶が一気に蘇る。天海と一平を捨て、別の男と一緒になっていたのは夕だったのだ。
第64話では、一平が拒んでいた天海天海の名を受け入れ、大山(中村鴈治郎)の希望通り襲名興行も打たれることとなる。一平はご贔屓筋に挨拶回りへ。しかし、座長としてではなく一座全体を立てる一平の姿に千代は違和感を覚えていた。
一斗缶に「母に捧ぐる記」の台本を投げ捨て火を点ける一平。「母に捧ぐる記」は母親の無償の愛を描いた公演。そこで自身が伝えようと思っていたメッセージは、都合良く塗り替えられた夢幻だった。空虚な表情で台本を燃やす一平は、まるで全てを諦めたかのようだ。
そこにやってきた千代が「あんた役者辞めるつもりなんやな」と本心を言い当てるが、一平はまた嘘くさい笑みを浮かべるだけ。今まで罵り憎み続けていた父が、本当は自分を傷つけないために嘘をついていたと知り、一平はすっかり心の支えを失っていた。だから、天海天海の名前を永久に葬り去る。襲名公演を最初で最後の芝居にし、派手な幕引きにすることを一平は考えていた。
天海と夕の真実を知っていたのは、千之助(星田英利)とハナ(宮田圭子)。天海は夕に出て行かれたことで一平と同じように役者を辞めようとしていたが、ある出来事が天海を一座に引き止めていた。それはハナが千代に話した、天海と一平との昔話の中にある。
先述したラジオの中で杉咲は、13週の中でも金曜日は特に観て欲しいと大プッシュしていた。明日の第65話は『おちょやん』にとって節目の回になるはずだ。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter
■放送情報
NHK連続テレビ小説『おちょやん』
総合:午前8:00~8:15、(再放送)12:45~13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30~7:45
※土曜は1週間を振り返り
出演:杉咲花、成田凌、篠原涼子、トータス松本、井川遥ほか
語り:桂吉弥
脚本:八津弘幸
制作統括:櫻井壮一、熊野律時
音楽:サキタハヂメ
演出:椰川善郎、盆子原誠ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/ochoyan/