丘山晴己×小野塚勇人×山口乃々華 韓国発ミュージカル『INTERVIEW』への挑戦を語る
ステージ
インタビュー
丘山晴己(左)、山口乃々華(中央)、小野塚勇人(右) 撮影:源賀津己
2016年の初演以来、話題に上り続けている韓国発ミュージカル『INTERVIEW ~お願い、誰か僕を助けて~』が、初めて日本人キャストで上演されることに。主人公の作家ユジン・キムを松本利夫(EXILE)と丘山晴己、秘密を抱える青年シンクレアを糸川耀士郎と小野塚勇人(劇団EXILE)、謎の死を遂げた少女ジョアンを伊波杏樹と山口乃々華がそれぞれダブルキャストで演じる。独創的でミステリアスな作品世界を、キャストたちは全20曲の美しい音楽と共にどう生きるのか。“Team BLUE”としてタッグを組み、共に舞台に立つ丘山、小野塚、山口の3人に話を聞いた。
謎の多い物語と難しい役 チームワークで乗り越える
――まずは演じる役柄について、明かせる範囲でご紹介いただけますか?
丘山 僕が演じるのは、ユジン・キムという男性です。謎を解いていく推理小説作家で、観客の目線に一番近い役どころですね。
小野塚 そのユジン・キムの前に現れるのが、僕が演じる推理小説作家志望のシンクレアです。でも、彼には大きな秘密があって。……としか言えないんですが(笑)。
丘山 謎の多い物語だから、役柄の説明が難しい。どこまで言えばいいか迷って口数が減るし、話すのが下手になっちゃいます(笑)。
山口 私が演じるジョアンも説明が難しい役ですが(笑)、シンクレアの秘密に大きく関わっていて。秘密の鍵を握る存在……といったところです。
――それぞれ難役の香りがしますね。
丘山 観客の皆さんはユジン・キムを通して話を理解していくことになりますから、僕の役目は物語をしっかり伝えること。目の前で何が起きているのか? お客さんに読み取っていただくという意味でも、すごく重要な立場だと思っています。
小野塚 僕の場合、今まで演じてきた中で一番難しい役だという気がしていて。また、ミュージカル自体も初挑戦ですから、乗り越えなきゃいけない壁が多いです。本当に、すべてが挑戦ですね。
山口 私も舞台ミュージカルは初めてですから、ハードルがすごく高いです。役柄に関しても、目の前で起きていることの背景まで感じさせるお芝居を目指したいです。シンクレアはなぜそうなったのか、ジョアンはなぜそうなったのか。その理由が大切な物語です。
――初共演になりますが、お互いの印象は?
丘山 まだ稽古前ですが、3人でいろいろ取材を受けたおかげでだいぶ仲良くなりました。おのちゃんは面白いし、いろいろ拾ってくれるし(笑)。
小野塚 当然です! 全部拾います!(笑)
丘山 のんちゃんも笑顔が素敵で、甘ったるさがなくサバサバしている。いいチームになれそうな予感がしていますね。
小野塚 そう言ってくれる晴ちゃんも気さくで明るい方ですから、稽古が楽しみです。まだまだ楽しい部分を持ち合わせていらっしゃるでしょうし。のんちゃんも10年ほど前から知っているので、こうして共演できるのが嬉しい。3人とも明るいのがいいですね。
――“晴ちゃん”“おのちゃん”“のんちゃん”と呼び合っていらっしゃるんですか?
小野塚 はい、普段は。プライベートが出ちゃってすみません。
丘山 普段って(笑)。
山口 種明かしをすると、取材を受けていく中でお互いの呼び方を決めたんです(笑)。おふたりとも年上ですし、チームの中で女性キャストは私ひとりですしドキドキしていたんですが、お互いに関わり合おうとしている雰囲気が嬉しくて。一緒に楽しく頑張れそうです。
シリアスなテーマとミュージカルのエンタメ性 そのバランスが重要な作品
――どんな作品になりそうですか?
丘山 重くて繊細な物語を、ストレートプレイではなくミュージカルで表現するのが魅力になってくるのかなと思います。社会的な問題も題材に含まれていて、メッセージ性がありますし。それらを“気づいてあげること”が、物語の鍵にもなっています。
小野塚 シリアスなテーマにどれだけのリアリティを持たせられるか。一方、ミュージカルというエンタテインメントにどれだけ寄せられるか。そのバランスが重要だと思います。あとは、客席が360度を囲むステージなので、そのユニークさを生かすことができれば。視点によって感じるものも違うでしょうし。座席によっては、僕のお尻をずっと見ることになるかも(笑)。
丘山 お尻を見られる座席もあれば、見られない席もあると(笑)。
小野塚 そのとおりです。それも観劇のポイントにしていただければ。
丘山&山口 (笑)。
小野塚 顔の表情じゃなく、お尻の表情をポイントにしていきたいんで。シンクレアの秘密も、お尻を見るだけで理解していただけるように。
丘山 本当にそれが表現できていたら賞も獲れるよ!(笑)
山口 確かに(笑)。でも、登場人物を理解していただくことがやっぱり大事ですよね。韓国版を観させていただいたときに感じたことなんですが、謎が解き明かされていくにつれ、登場人物たちがどんどん魅力的に思えてくるんです。彼らのことをもっと知りたくなるし、もっと理解したくなる。観る側も体力のいる舞台になりそうですが、いい体力というか、いい消費をしに来てもらえるんじゃないかなと思います。
――舞台ミュージカル初挑戦のふたりに向け、丘山さんからアドバイスは?
丘山 そんな大層なことはできませんが、客席との一体感を味わえたらいいですね。これは僕がブロードウェイでミュージカルを見たときに一観客として経験したことですが、ある歌唱シーンの後、サッカーのゴールが決まったかのように客席から声が上がったんです。
小野塚 へえ~。ライブみたいですね。
丘山 お客さんが一緒に歌い出したりもして。そういった状況を目の当たりにすると、やっぱり観客の皆さんあっての舞台だなと思います。
小野塚 客席が「ワ~ッ!」となるのを目指しますか!
――作品のテイスト的に「ワ~ッ!」はそぐわなそうですが(笑)。
丘山 確かに(笑)。叫ぶよりは、内側でひしひし受け止めることになるかと。
小野塚 内側での歓喜ですね。
――その点、山口さんが出演なさった映画『私がモテてどうすんだ』のミュージカルシーンは、歓喜を外側へと表現するものでしたね。
山口 そうですね! まさに、「ワ~ッ!」という感じで(笑)。ミュージックビデオを撮る感覚でもありました。そういった意味でも、映像と舞台はまた違ってくるんじゃないかと思っています。舞台に立ったことのある役者さんは、「ライブ感がすごいよ!」と皆さんおっしゃいますし。それを私も味わえるよう、めげることなく立ち向かっていきたいです。未知数な分、自分にどんな表現ができるかも楽しみにしています。
小野塚 歌うのではなく、言葉を伝えることに重点を置くことができれば。この作品を通して、僕は「歌が上手」と思われたいわけではなくて。演じる役がどんな人なのか、その感情を伝えていきたいです。
――本作は韓国発のミュージカルですが、個人的に親しんでいる韓国のコンテンツはありますか?
丘山 僕は今、BLACKPINKにハマっています。楽屋などで聴いているとぶち上がりますね。
小野塚 おお~!
――“推し”はいるんですか?
丘山 ……リサちゃん。
小野塚 恥じらいがすごい(笑)。僕は以前から映画やドラマをよく見ています。テイストの幅が広いですよね。ロマンティックで痛快なものから、僕たちの舞台みたいにシリアスなものまで。そのどちらも見ますが、後者で言うと映画『息もできない』が好きです。
山口 私は『愛の不時着』にハマって。
丘山 ハマっちゃうよね!
山口 リ・ジョンヒョク大尉が大好きになりました。なので、「今一番好きな俳優さんは?」と聞かれたときは、必ず「ヒョンビン」と答えています(笑)。
取材・文:渡邉ひかる 撮影:源賀津己
ミュージカル『INTERVIEW ~お願い、誰か僕を助けて~』
3月24日(水)~4月4日(日)
品川プリンスホテル クラブeXにて上演
プレミアムグッズ付き指定席:12,800円(税別)
※パンフレット+非売品オリジナルフォト(観劇公演のTeamキャストの写真3点セット)付き
指定席:9,800円(税別)
プレイガイド先行
■ぴあ先行
受付期間:2021年3月4日(木)15:00~3月7日(日)23:00
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?lotRlsCd=69156
■ticketbook先行
受付期間:2021年3月4日(木)15:00~3月5日(金)23:00
一般発売:2021年3月13日(土)
チケットぴあ https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2102432&rlsCd=001
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