今井翼、復帰後初主演『ゴヤ -GOYA-』に意気込み「熱くエネルギッシュに演じたい」
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ミュージカル『ゴヤ-GOYA-』製作発表記者会見より、フランシスコ・デ・ゴヤ演じる今井翼
俳優の今井翼が3月9日、復帰後初主演を務めるミュージカル『ゴヤ-GOYA-』の製作発表記者会見に出席。長年続けるフラメンコを通じ、舞台となるスペインにも造詣が深く「僕が日本の次に愛するスペイン。その国を代表するゴヤを演じられるのはうれしいこと」と喜びを示し、「紆余曲折に満ちたゴヤの人生を丁寧かつ大胆に、熱くエネルギッシュに演じたい」と熱っぽく意気込みを語った。
聴力を失いながらも、後世に残る名画を描き続けたスペイン最大の画家フランシスコ・デ・ゴヤの波乱に満ちた生涯を追うオリジナル・ミュージカル。「わが道を歩む熱き魂に、僕も共感する部分がある。すでにゴヤはこの世を去っていますが、彼の感性や残したものを、僕が敬意をもって表現できるのはありがたい」(今井)
稽古に入る準備として、「本来なら改めてスペインに行って、ゴヤのことを感じたかった」と無念そうに語る場面も。それでも「これまでの経験を振り返りながら、(スペインの)匂いや空気感を表現できれば。世界中が大変な状況にあり、しかも病を経験し、昨年復帰させていただいたなかで、このような大役をいただき、舞台に立てる喜びを噛みしめている」と背筋を伸ばした。
すでに稽古がスタートしているといい「人間ゴヤに焦点を当て、人間味あふれる“うねる”ような彼の人生と同じようなストーリー展開になっている。コミカルなシーンもあり、僕自身、こんなにコミカルなお芝居は初めて。エンジョイしています」と早くも手応えを感じている様子。フラメンコの師匠ともいえる佐藤浩希が振り付けを担当し、「心強く思っています。怒り、喜び、悲しみ。ゴヤの芯から湧き上がる青年時代の野心を(踊りに)連動させたい。ご覧になる皆さんとエネルギーを分かち合えれば」と声を弾ませた。
都内で行われた会見には今井をはじめ、共演する小西遼生と清水くるみ、G2(原案・脚本・作詞)、鈴木裕美(演出)、清塚信也(作曲・音楽)が出席した。小西はゴヤの良き理解者である同郷の親友サパテールを演じ、「親友という言葉を超えた、心と心の通った関係を作れれば。この舞台を機に“こにつば”と呼ばれたい」と今井にラブコール。一方、ゴヤを献身的に支え続ける妻のホセーファを演じる清水は「こちらはあまり愛されない役どころ(笑)」とゴヤ&サパテールの深い絆に嫉妬していた。
「ゴヤの中で何が起こったのか。それが知りたくて書いた」と本作への思いを語るG2は、「すでに僕の仕事はほぼ終わったので、今は自分の子どもを優秀な寮に預けた気分。僕自身が初日を一番楽しみにしている」とカンパニーに全幅の信頼を寄せた。G2との初タッグが実現した演出の鈴木は「ゼロからものを作り出す喜びを味わっている」。ミュージカルに初挑戦する清塚も「こんなに集中して、時間を忘れて作品を生み出すのは、学生以来かもしれない。芸術的な時間を過ごすことができて感謝している」と武者震いしていた。
取材・文・撮影:内田涼
ミュージカル『ゴヤ-GOYA-』
原案・脚本・作詞:G2
演出:鈴木裕美
作曲・音楽監督:清塚信也
出演:今井翼 / 小西遼生 / 清水くるみ / 山路和弘 / 仙名彩世 / 塩田康平 / 天宮良 / キムラ緑子 / 他
【東京公演】
2021年4月8日(木)~2021年4月29日(木・祝)
会場:日生劇場
【愛知公演】
2021年5月7日(金)~2021年5月9日(日)
会場:御園座
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