ニューヨーク「劇場の仲間たちとテレビで暴れたい」∞ホール卒業への思い
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ニューヨークが「最高」だという、ヨシモト∞ホールのノリ。
東京・ヨシモト∞ホールのリニューアルに伴い、ニューヨークが同劇場を卒業する。本日3月9日にYouTubeで配信された動画「【緊急会見】ヨシモト∞ホールとニューヨークから超重大発表!」の収録が先日行われ、この動画に出演するニューヨークとゆにばーす、オズワルド、そいつどいつ、ラフレクランが取材に応じた。
NSC東京校15期生で2010年にデビューしたニューヨークは、2014年3月に当時のランキングシステム「彩~irodori~East」のトップとなって以降、劇場の看板を背負う中心メンバーとして活躍。ライブのMCを務める機会が多いことから若手事情にも詳しく、近年では自身のYouTubeチャンネルで世間にまだ知られていない芸人たちの魅力を掘り下げている。何度かの劇場リニューアルを経験してきたが、「芸歴10年で卒業」というのはかねてより意識してきたこと。新型コロナウイルスの影響で一時休館になるなど、不測の事態で延び延びになってしまったが、「ずっとダラダラおるのは嫌やなってどっかで思ってました」(屋敷)、「リニューアルして厳選されたメンバーでレギュラーライブをやるとなったときに、僕ら的にはここで卒業するのがいいと思った」(嶋佐)とこのタイミングで区切りを付けた。
「コロナのためにまだお客さんをフルで入れられない状態で卒業になってしまうのは少し心残り」と嶋佐は未練もある様子だが、屋敷が「次からはゲストとして出させてもらうので、一生出えへんわけじゃない」と劇場に戻ってくることを約束。続けて屋敷は「今後は∞の仲間とテレビでわちゃわちゃできたら」と展望を明かし、「僕らが外に出ていくことによって、∞も神保町(よしもと漫才劇場)もみんな巻き込んで、東京吉本全体がええ感じになればいいなと思います」と頼もしい言葉を口にする。
そんな2人の卒業を後輩はどう見ているのか。オズワルド畠中は「ずっと背中を追いかけてきた偉大な先輩。この劇場に立ってこの劇場で育ってきた芸人がテレビで活躍する姿を見せてもらえたら、僕らも目指していける」と今後も目標にしていきたい存在と述べ、そいつどいつ松本は「ピラミッドの一番下のクラスだったときから目をかけてもらっていたので本当寂しいっていうか……」と名残惜しそう。「劇場に残るか、テレビスターになるかで、テレビスターの道を選んだんだな、と」とニューヨークの決断に理解を示すと、屋敷は「いや、そらそうやろ!(笑)」と大げさになりつつある話を軌道修正した。
それでも松本は「劇場番長として永遠に引っ張っていってほしい気持ちもあった」と複雑な表情を浮かべたままだったが、相方の市川刺身は「劇場で一緒にいるのが楽しかったんです。今度は僕らがニューヨークさんとまた遊べるような場所にがんばって行きたいなと思います!」とポジティブ。ニューヨーク卒業後の意気込みを聞くと、ラフレクランきょんは「『漫才劇場の勢いがすごい』という雰囲気があるので負けていられない。『今の∞半端ないぞ』ってほかのところで噂が立つくらいがんばりたい」とやる気を見せた。
YouTubeで配信された動画は会見というより“会見コント”めいた内容で、これに納得いっていないゆにばーす川瀬名人は「今日の収録のようなノリは一切除外して、きちんと、初めてお笑い観に来た人もまた来たいと思えるような劇場にしたいです。コーナー、ネタ、すべて含めて、このような悪ノリは二度としない。ライブの企画会議にもきちんと芸人を参加させる。ビシビシ取り締まっていきたいと思います」と劇場をよりよくすることを宣言する。一方、ニューヨークはこのノリが「最高だった」と大喜び。「終わった瞬間、卒業したくねえなって思いました。なんていうか、テレビにはないグダグダ感? これもう味わえねえんだって思ったら卒業やめようかなと一瞬よぎった」と嶋佐が言うと、すかさず川瀬が「(テレビにグダグダ感が)あったらあかんねん」とツッコミ。屋敷は「塾行くときみたいな気持ちです。いつまでもこいつらと遊んでたら、就職できないというか。塾行って、俺は頭ええ高校に行こうっていう感じです」と例えてみせ、嶋佐は「テレビとかの収録でうまくいかなかったときに、これを思い出したい」と噛み締めていた。
春からMCを務める番組や冠番組が始動するニューヨーク。動画の中でも語っていた「∞の仲間たちと今後はテレビで暴れたい。テレビで∞をやりたいなと思います」というビジョンが実現する日もそう遠くはなさそうだ。
4月5日(月)から始動する劇場の新たな所属システムについては、別記事(参照:ヨシモト∞ホール15周年のリニューアルで看板芸人20組選抜、ニューヨークが卒業)で紹介している。