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SHINee最新アルバム『Don’t Call Me』を、メンバーのコメントとともに全曲解説!①

音楽

インタビュー

ぴあ

左からオンユ、テミン、ミンホ、キー

オンユ、キー、ミンホの3人の除隊に伴い2年半ぶりに活動を再開したSHINee。2月22日に韓国7枚目のフルアルバム『Don’t Call Me』をリリースすると、発売と同時に47の国と地域のiTunesチャートで1位を獲得。“#SHINeeIsBack”がTwitterの世界トレンド1位になるなど、ブランクを感じさせない人気を見せた。

SHINeeは発売当日、ソウルからの中継で全世界のマスコミに向けた初のグローバルオンラインインタビュー会を開催。メンバーたちがアルバムについて語ってくれたが、そのときの言葉と活動中の発言を基に、アルバム『Don’t Call Me』の収録曲を紐解いていこう。

●TRACK 01.「Don’t Call Me」
Korean Lyrics by KENZIE
Composed by KENZIE, Dwayne 'Dem Jointz' Abernathy Jr., Rodnae 'Chikk' Bell
Arranged by Dwayne 'Dem Jointz' Abernathy Jr.,ユ・ヨンジン, KENZIE, Ryan S. Jhun, robbin

まずはカムバックのタイトル曲となった「Don’t Call Me」から。毎回、これまでのイメージを覆す楽曲を提示してくれるSHINeeが、約2年半ぶりの活動曲として選んだのはヒップホップ。ファンに「またもやられた!」という心地良い裏切りを抱かせた。

【キーの解説】
「ヒップホップをベースとしていて、とても強烈な歌詞が印象的な曲。“やめろ!”とか“君のことが嫌いだ”なんていうヒステリックな歌詞はこれまで歌ってこなかったけれど、これくらいのキャラクターの変化がなければ、音楽的な大きな変化が際立たないと思って。

軍隊の中でもどうしたら良いアルバムが作れるのか、どうしたら良い活動が続けられるか悩んでいました。そんな僕らとスタッフとでは、カムバックに対する方向性が少し違っていたんです。「Heart Attack」や「I Really Want You」などのファンキーな曲をタイトル曲にすることを提案されたのですが、それらは僕たちには、曲はすごくいいけれど、繰り返し聴いているうちに過去の曲と繋がりがある感じ……これまでのレイヤーがずっと続いていると感じられてしまって。

その後に「Don’t Call Me」を聴いたら、全く違うタイプの曲で、カウンターパンチをくらったような衝撃というか、フックや重量感のある強さが感じられました。どちらが良い悪いということではなく、やっぱり「Don’t Call Me」をタイトル曲にしたのは、インパクトが決め手でした」

キー

作家のクレジットを見てみると、ジャネット・ジャクソンやカニエ・ウェストに楽曲提供をしているDwayne 'Dem Jointz' Abernathy Jr.と、SMアーティストに多数の楽曲を書いているRodnae 'Chikk' Bell、そしてSHINeeの「JoJo」、「Why So Serious?」などを作曲しているSMアーティストおなじみのKENZIEらによる楽曲。

アレンジには、音楽とパフォーマンスが融合した「SMP(SM Music Performance)」で“SMらしさ”を定義づけたユ・ヨンジン(彼が手がけたSHINeeの「Ring Ding Dong」、「Lucifer」もSMP)らが加わっていることからも、制作陣の力の入れようがうかがえる。

ヒップホップをベースにしたこの曲は、元々はラップがメインの曲だったそうだが、そのためかミンホ、キーのふたりの見せ場が多くなっているような印象を受けつつも、そのコントラストを楽しめるかのようにオンユやテミンのメロディーラインもさらに際立つようだ。トラップ、ラテン、クラシカルなピアノの旋律まで、コライトならではの、それぞれの作家の得意なさまざまな要素が混じったハイブリッドな構成の楽曲だ。

グローバルオンラインインタビュー会でキーが「SMの宝箱にしまわれていた曲」、ミンホが「イ・スマン先生(SMエンターテインメント創業者/現・総括プロデューサー)が大事にされていた曲で、BoA先輩のタイトル曲候補だった」と話していたが、昨年YouTubeで公開されたBoAの20周年リアリティ番組『Nobody Talks To BoA』の中でイ・スマン氏が「お気に入りの曲」として、なんとこの曲の一節を歌っていた。

振りつけは、17歳というベイリー・ソクと、EXOの「Love Shot」なども振りつけしているキャスパーの手によるもの。ベイリー・ソクは韓国生まれ、アメリカ育ちのダンサーで、アメリカのオーディション番組『Got Talent』やダンス番組『WORLD OF DANCE』に出演し知名度を上げ、現在のインスタグラムのフォロワーは199.7万人というインフルエンサー。テミンのソロ曲「IDEA:理想」の振りつけも担当しているが、15歳ですでにRed Velvetの「Psycho」の振りつけも手がけたという驚きの経歴の持ち主だ。

【テミンの解説】
「パフォーマンスはとても強烈で、ダーク化したSHINeeに会えると思います。歌詞の内容に合わせて振りつけを構成したので、ステージをご覧いただければ、音楽に没頭できるはず。
過去最大クラスの振りの多さでしたが、練習しながらSHINeeのカラーが出せるように修正して、アップグレードをしました。メンバー全員が、これまでにないくらいの練習で臨みました」

テミン

【ミンホの解説】
「まずは音楽だけではなくて、パフォーマンスを集中して見てほしいと思います」

ミンホ

音楽番組『人気歌謡』のカムバックステージでは、ピアノの旋律が入る後半部分でテミンがピアノを弾くというソロパフォーマンスが取り入れられたが、これはイ・スマン氏のアイデアで、テミンはすごく苦労したそう。

また、「Don’t Call Me』は音楽面だけでなく、ファッションでも強烈なインパクトを与えてくれた。この曲のミュージックビデオは必見だ。

【ミンホの解説】
「久しぶりに「Ring Ding Dong」や「Lucifer」の頃に戻って、長髪のウィッグをつけたし、赤髪にも挑戦しました。やったことがなかったので、すごく新鮮でした。スタイリングに関しても、僕たちがこれまでやってきた衣装とはまた違うものを表現しています。MVでは、キーくんがアイデアを出したスタイリングにも注目してください。

新しいものにたくさんチャレンジしているので、“ここまでやって大丈夫かな?”という気持ちもありましたが、すごくいいものに仕上がったので、本当に満足しています。今回は、これまでやったことのないことをすべてやりきったような感じがします」

【オンユの解説】
「スタイリングはとても気に入っています。ヘッドピースをかぶってみたり、いろんなことを試してみたりしました。MVの撮影はすごく楽しみながらできたし、コンセプトもうまくこなせたと思います。満足度は高いです」

オンユ

今回のアルバムでは『Don’t Call Me』というタイトルから、SHINeeホットライン(+82 70-7103-0525)に電話をかけるとメンバーそれぞれのTMI(Too Much Information=小ネタ)と、アルバムのハイライトメドレーが日替わりで聴けるというARSプロモーション『SHINee is Calling』を展開。初日はアクセスが集中し、サーバーがダウンするほどだった。「留守電に皆さんが、“愛してる”という言葉を吹き込んでくださっていて。対面ではなかなか聞けないこういう言葉を音声で聞けるってすごくいいですよね。嬉しかったです(笑)。斬新で新しいイベントだなと思いました」(キー)、「(留守電を)僕たちが直接聞くと思ってくださったのか、声が震えていた方もいらっしゃったんです。僕らの音声だけでなくハイライトのメドレーを少しずつ公開したのですが、ファンの皆さんはそれを聴いて、キーくんが出演している音楽バラエティ番組『驚きの土曜日』のように歌詞の書き取りをしていたのがすごく面白かったです(笑)」(ミンホ)と、これまでにないプロモーションをメンバーたちも楽しみながら、ファンの反応を感じ取っていたようだ。

取材・文:坂本ゆかり



SHINee 7thフルアルバム
『Don’t Call Me』
発売中
https://store.universal-music.co.jp/artist/shinee/
ストリーミングはこちら:https://lnk.to/D7CMSH

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