女優・中村ゆりか、はじめての写真集に込めた気持ち 「かわいいと思える露出に挑戦しました」
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女優の中村ゆりかの1st写真集『Over the moon』が3月4日に発売された。発売日は中村ゆりかの24歳の誕生日。本作は、中村ゆりか自身が企画書を作成して作り上げたこだわりの一冊となっている。
昨年、ドラマ『ギルティ~この恋は罪ですか~』で悪女役を怪演し話題となった中村ゆりか。しかし、実際にお会いした中村ゆりかは、あの名演技からは想像もつかないくらい、柔らかくやさしい声音で話す人だった。
写真集に写る中村ゆりかのありのままの感情。やさしくて、あたたかくて、明るい気持ち。『Over the moon』というタイトルも含めて、素直に中村ゆりかを表現した写真集だと感じた。(とり)【インタビューの最後にプレゼント企画あり】
私らしい写真集にしたい
――本作は、中村さん自身で企画書を作成されたとお聞きしました。初めての写真集ですし、分からないことも多かったと思いますが、なぜご自身で?
中村:せっかくの写真集なので、私らしさを出したかったんです。企画書では、まず私が考えているコンセプトをスタッフのみなさんに共有したうえで、好きな衣装や挑戦したいこと、ファンの方が好きそうなイメージなどを提案させていただきました。
――その企画書が通ったと。
中村:はい。スタッフさんも私の提案に乗ってくださって、「これは楽しそうだね」「こういうのもいいんじゃない?」って、盛り上がりながら企画を進められました。希望する衣装が用意できないこともあったんですが、スタイリストさんが私のコンセプトを汲んで提案してくださる衣装もとてもかわいくて。準備の段階から、私が写真集で表現したかったコンセプトをみんなで共有している実感があったので、撮影も安心して臨むことができました。
――信頼できるチームだったんですね。
中村:とても居心地が良かったです。カメラマンの中村和孝さん(以下、和孝さん)以外、全員女性のスタッフだったので、女子会みたいな雰囲気でしたよ。写真集では、スタッフさんと相談しながら、女性が見てもかわいいと思える露出に挑戦しました。改めて写真集を見返しても、チームワークや居心地のよさが滲み出ていると思うので、このスタッフさんたちと写真集が作れてよかったです。
――女性が見てもかわいいと思える露出って?
中村:例えば、なかにTシャツを合わせて着るオーバーオールに、あえてチューブトップを合わせたり、肌を露出しつつも大好きな花柄の衣装を取り入れて自分らしさを表現したりしました。男女問わず、かわいいなって思ってもらえると嬉しいです。
――初めての写真集ですが、企画書を作るにあたって参考にした写真集はありますか?
中村:誰かの写真集を参考にすることはありませんでした。普段からかわいいと思った写真を保存する癖があったので、アイデアの引き出しはあったんです。それをスタッフさんにお伝えして、イメージを共有しました。
――本当に中村さんらしい写真集になっているんですね。特にこだわったポイントはどこですか?
中村:ファンの方は、私に儚いイメージを持ってくださっているみたいだったので、その儚さを活かしつつ、私なりの見せ方ができるようにこだわりました。私はお花が好きなので、花柄の衣装を取り入れたり、花と一緒に写ったりして、私らしい儚さが表現できたのではないかと思っています。
――逆に、儚いイメージとのギャップもあったりしますか?
中村:どうなんでしょう。もしかしたら、意外な一面も写っているかもしれないですね。特に、ギンガムチェックのワンピースを着ているシーンは、今まででいちばん解放的な表情をしていると思います。こういうカジュアルでアクティブな感じは、あまり写真に収めてこなかったので、私も新鮮でしたね。
撮影の思い出
――和孝さんにカメラマンをお願いしたのも、中村さんのご希望ですか?
中村:はい。事前にいろんなカメラマンさんの作品を見させていただきましたが、和孝さんの写真は艶があって、女性の美しさを素敵に撮ってくださる方だと感じました。忙しそうな方なので受けてくださるか心配だったんですけど、今回ご一緒できて嬉しかったです。本当に恵まれた環境で撮影ができました。
――撮影してみてどうでしたか?
中村:和孝さんとお仕事するのは初めてだったので、最初は不安と緊張がありました。ですが、1日目の撮影が終わって、撮った写真を見させていただいたとき、すでに写真集に使いたいカットがたくさんあったんです。なので、2日目以降は安心して和孝さんに身を委ねることができました。それに、あまり細かく説明される方ではなかったんですが、私の魅力を引き出すために試行錯誤されているのが伝わってきたので、とても信頼感がありました。
――夜の海で撮られたシーンが特に印象的でした。
中村:実はこれ、急遽撮ることになった写真なんです。夜の撮影は難しいと思っていましたし、撮る場所も何も決まっていなかったんですが、和孝さんがよさそうな場所を探してくださっていたみたいで。撮ることが決まった瞬間、バタバタしながらも何とかフィッティングして、衣装に合わせて髪型をセットしてもらいました。
――お話を聞いて、中村さんのコンセプトにあらゆるプロフェッショナルの手が重なって作られた写真集だと感じました。電球を巻いているのもかわいいですね。
中村:電球は、和孝さんがその場で提案してくださったんですよ。和孝さんの私物だったのかな? かわいいですよね。改めて、素敵なスタッフさんに囲まれてできた写真集だと思います。
――中村さんのお気に入りのシーンはどこですか?
中村:夕日のシーンがお気に入りです。あたたかい雰囲気の写真が撮りたかったので、事前に夕日のシチュエーションは提案していたんですが、その日にならないとタイミングが掴めなくて。なので、これも結構バタバタで、「今だ!」ってなった瞬間に急いで撮りにいきました。
「Over the moon」
――タイトルの「Over the moon」は、幸せを意味する言葉なんですよね。
中村:「月まで飛んでいってしまいそうなくらい、とても幸せ」といった意味があるんですけど、意味よりも言葉から連想するイメージを重視しています。暗い夜に月の光が照らされることで、心がホッとするような……。寂しい気持ちを和らげる写真集にしたくて、この名前を付けました。
――写真集のイメージにぴったりですよね。どこでこの言葉を知ったんですか?
中村:コロナの自粛期間中に、寂しい気持ちに寄り添えるような、幸せな気持ちを表現する言葉を調べていて、ネットで偶然見つけたんです。月に喩えられたら素敵だなって思っていたので、まさにピッタリな言葉でした。写真集の話は前々からあがっていたので、もし写真集を作れるのならタイトルは「Over the moon」にしたいなって、このときに思い付きました。
――自粛期間だと、昨年の4~5月ですよね。そんなに前から考えていたんですね。
中村:ちょうど4月、Instagramに自分で編集した動画を投稿したんですよ。音楽にプライベートな映像を合わせただけのちょっとした動画なんですけど、まさに自粛期間だったので、寂しさを拭い去るイメージで作りました。この動画の最後に、月のイラストと一緒に「Over the moon」って言葉を使っていて、ここから誰かの心に寄り添える写真集にしたいというコンセプトが生まれた気がします。
――「気持ちに寄り添う」というのは、やはり写真を撮られる際に意識していたことなんでしょうか。
中村:そうですね。かわいいイメージの写真を撮るとき、表情を意識して作ることができますが、意識しすぎると表情が固くなってしまいます。それに、かわいいを思い浮かべて表情を作ると、バリエーションが狭まってしまうと思うんです。なので、その場で感じた気持ちに寄り添った表情を自然と出す方が、素敵な写真になるのかなって。
――それは役を演じるときも同じですか?
中村:演技をするときは映像なので、表情はあまり気にしていませんが、役に寄り添ったうえでのびのび演じることがいちばんだと考えています。とは言っても、役に入ると勝手に気が引き締まるんですけどね。ですが、泣く演技なのにどうしても泣くのが難しいとき、無理に感情を作ってしまうと、違和感が生まれてしまいます。やはり、作品を見てくださっている方に自然と役を見ていただきたいので、オンオフをしっかりコントロールして、役と向き合い続ける姿勢が大切だと思います。
――では、最後に写真集の見所を教えてください。
中村:寂しい気持ちに寄り添えるあたたかい写真集になっていると思います。毎日お仕事を頑張っている方の疲れを少しでも和らげられたら、写真集を開いてホッと息抜きしてもらえたら、嬉しいですね。コロコロ雰囲気を変えて撮影したので、ドラマで私のことを知ってくださった方でも、こんな一面があるんだと楽しく見ていただけたらと思います。
■書籍情報
中村ゆりか 1st写真集『Over the moon』
著者:中村ゆりか
撮影:中村和孝
出版社:SDP
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プレゼント
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