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IZ*ONE、12人の歴史追った最後のコンサート「2年半、とても幸せでした」

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「IZ*ONE ONLINE CONCERT [ONE, THE STORY] 」の様子。(写真提供:OFF THE RECORD)

IZ*ONEのオンラインコンサート「IZ*ONE ONLINE CONCERT [ONE, THE STORY] 」が、3月13日、14日に開催された。音楽ナタリーでは14日公演の模様をレポートする。

IZ*ONEは当初の予定通り4月に活動終了することを3月10日に発表したばかり。今回の公演「ONE, THE STORY」がグループにとって最後のコンサートとなった。ライブは7つのチャプターに分けられ、12人がIZ*ONEとしてデビューしてからこれまでの軌跡を振り返る内容で、タイトルには“IZ*ONEとWIZ*ONE(IZ*ONEファンの呼称)の物語”という意味が込められている。

真っ赤な衣装に身を包んだ12人が横一列に並んで姿を表すと、デビュー曲「La Vie en Rose」でライブはスタート。続いて昨年12月にリリースした最新ミニアルバム「One-reeler / Act IV」収録の「Mise-en-Scene」がクールにパフォーマンスされた。最初のMCでアン・ユジンは、この2曲でライブを始めた理由を「私たちの最初から最後までの姿を全部見せたいという意気込みです」と説明。前日の公演で涙を流したメンバーも多かったことを受けてか、チャン・ウォニョンは「今日は笑いましょう」と挨拶する。

最初の「CHAPTER1: Colors on」でIZ*ONEはまず、1stミニアルバム「COLOR*IZ」収録の「Colors」「O'My!」を、顔を見合わせたりハグをしたり、じゃれあいながら無邪気に歌い上げる。そしてメンバーがラフな服装で壁にペンキを塗るムービーが流れたあとは、2ndミニアルバム「HEART*IZ」収録曲で構成された「CHAPTER2: From the Heart」へ。階段に腰掛けたIZ*ONEは、本田仁美とキム・ミンジュが作詞した「Really Like You」をしっとり聞かせ、「Hey. Bae. Like it.」ではキュートにダンス。そして「WIZ*ONEからいただいた愛にお応えする2曲」という前置きを経て「Highlight」「Violeta」を披露した。

「Episode Chapter: 12's story」では1stフルアルバム「BLOOM*IZ」に収録されているユニット曲を、アルバムと同じユニット編成で披露。キム・チェウォン、チェ・イェナ、チョ・ユリの通称・チョユリズは感情を込めて「SOMEDAY」を歌唱し、クォン・ウンビ、イ・チェヨン、キム・ミンジュ、アン・ユジンは「DAYDREAM」をセクシーに踊る。そして宮脇咲良、矢吹奈子、カン・へウォン、本田仁美、チャン・ウォニョンは「PINK BLUSHER」でキュートに飛び跳ね、ユニットそれぞれ三者三様の顔を見せてIZ*ONEの楽曲とパフォーマンスの幅広さを視聴者に実感させた。アルバムと同じ編成で披露できたことを、メンバーはそれぞれに「本当にやりたかったのでうれしい」と喜び、キム・ミンジュは「PINK BLUSHER」のかわいらしさを「ちょうど今日はホワイトデーですから、よく似合っていたと思います!」と称賛した。

続く「Chapter3: Blooming Day」では、メンバーが椅子に腰掛けてアコースティックライブを披露。「DREAMLIKE」「Island」「Pretty」「O Sole Mio」を既存のアレンジとは異なる新鮮な印象で響かせ、「FIESTA」では12人が一糸乱れぬダンスを見せた。「Chapter4: Oneiric Page」には「Oneiric Diary」の楽曲が集結。「Rococo」「Merry-Go-Round」「幻想童話(Secret Story of the Swan)」が優雅にパフォーマンスされた。

ここで「Chapter5: One, the story」へ。複雑なフォーメーションが次々に組まれ、IZ*ONEの活動の集大成とも称される楽曲「Panorama」が堂々と披露される。またディスコサウンドとシンセポップをベースにした「Sequence」ではIZ*ONEが挑発的な表情を交えつつ、見事なシンクロダンスを視聴者に届けた。そして矢吹奈子の「WIZ*ONEを思いながらメンバーが心を込めて作った曲です。一緒に歌ってください」という言葉に誘われて始まった「With*One」では、涙を堪えきれずに歌声を絞り出すメンバーの姿も見られた。

「Chapter6: Us」の最初は、13日公演ではチェ・イェナが作曲し、秋元康が作詞した新曲「Lesson」がお披露目されていたが、この日はさらなる新曲「平行宇宙」を初公開。作詞作曲を手がけたリーダーのクォン・ウンビは「WIZ*ONEとIZ*ONEの時間は平行世界のようにどこかに存在している。いつもどこかでお互いのことを見つめよう、という気持ちを込めて作りました」と、曲に込めた思いを語った。

そしてコンサートはついにクライマックスへ。「最後の挨拶をしなければいけません」というクォン・ウンビの言葉を皮切りに、メンバーはそれぞれ涙ながらに挨拶をしていく。アン・ユジンは「こうして最後の挨拶をオンラインでやることになるとは思いませんでしたが、すべてのスタッフさんに感謝しています」「イライラしたときも、いいことがあったときも、寮で集まってメンバーと話す時間が大好きでした。特別なことをしなくても会話するだけで幸せでした。20歳になったらメンバーとやりたいことがたくさんあります。WIZ*ONE、愛してます。これからもっとカッコいい歌手として成長しますので、見守っていてください」とファンへ宣言。チェ・イェナは「いつか最後が来るとは思っていたけど、いざ来ると悲しすぎて……。WIZ*ONEに会いたいですし、歓声も聞きたいし、これから『WIZ*ONE』って言えないのは心が痛い。それでも、今日が終わっても私たちがIZ*ONEだということは変わらないのと同じく、WIZ*ONEも変わらずWIZ*ONEです」と嗚咽しながらもなんとか言葉を届ける。

涙が止まらず、なかなか言葉が出せないキム・チェウォン。「最後のコンサートだなんて最近まで実感が湧かなかったですが、団体練習をするときにこれがもう最後だと思ったら、そのときに実感しました。こんなに大きな別れは初めてです。準備しながら心がもどかしくて変な気持ちでした」「2年半、実は疲れてしまうときもありましたが、そのたびにIZ*ONEとWIZ*ONEがいたからまた立ち上がることができました。絶対に忘れられない思い出を本当にありがとうございました。とても幸せでした」となんとか言葉を捻り出した。チョ・ユリは「数百回、数千回踊ったダンスですが、今日は特に緊張しました。今の私が皆さんの生活に少しでも笑顔を差し上げられていたら、それで十分幸せです。皆さんといるこの瞬間、絶対忘れずに記憶します。だから皆さんも私たちを忘れないでください」とWIZ*ONEへメッセージを送った。

矢吹奈子は「私は韓国に来る前に『韓国のスタイルじゃないと思う』って言われて、最初は不安で怖かったです。でも、デビューしてからWIZ*ONEが私に力をくれました」と述懐。そして日本語で「これまでのコンサートでは最後に『また会いましょうね』って言ってたのに、今日はそう言えないのがとても悲しいです。2年半で学んだたくさんのことを、これからの人生で生かしていけるようにがんばります。私にとってIZ*ONEは永遠に大切な思い出で、WIZ*ONEの皆さんは永遠の宝物です」と感謝を語った。宮脇咲良は韓国語で挨拶したあと、日本語で「IZ*ONEとしての日々は今日で終わりになります。私はとても幸せでした。終わりが来るんだと心のどこかではわかっていても、それでも必死で駆け抜けてきた、最高の2年半でした」「IZ*ONEがいなくなっても今までの2年半はなくなるわけじゃないから、今は悲しい気持ちだろうけど、どうか振り返ったときにWIZ*ONEになってよかったなと思ってくれたらうれしいです。私がIZ*ONEでいたこと、WIZ*ONEがWIZ*ONEでいたこと、お互いに忘れないでいましょう。約束です」と、時折声を震わせながらもしっかりと自分の思いを届けた。

チャン・ウォニョンは「私はハッピーエンドが好きです。WIZ*ONEも笑っていてほしいです。IZ*ONEとはさよならしますが、すべて終わりではないから。初めて会ったのは(自分が)14歳のときでしたが、こうやってかわいいメンバーが見守ってくれて応援してくれるのが幸せでした。この先どこに行ってもこういうお姉さんたちには会えないと思います。さよならしてもお互いのことを思う関係でありたいです」と最年少らしくコメント。クォン・ウンビは「私はWIZ*ONEに会えて大きな愛をもらって、特別な人になれました。幸せにしてくれてありがとうございます。メンバーたち、私は足りないところが多かったですが、いつもよくついてきてくれたからこそ、私はIZ*ONEのリーダーになれたと思います。心から感謝します」とメンバーへ述べた。

本田仁美は「時間が過ぎたら幸せな記憶も色褪せてしまうけど、IZ*ONEとして送った歳月は、時間が過ぎても色褪せない、鮮明な時間として残ると思います」としみじみ語り、メンバーへは「韓国に来たときに韓国語がわからず大変でしたが、助けてくれてありがとう。おかげでできることが増えました。もう韓国で電車にも1人で乗れるし、出前も頼める。よく『お腹痛い』って言って心配かけてすみません」と話して笑顔を誘う。キム・ミンジュは「私はいつも1人が馴染んでいて、思いやってもらうのが苦手でしたが、今は1人になった自分が想像できないくらい皆さんが自分の日常で大きなところを占めています。WIZ*ONEとIZ*ONEは私ががんばれる理由、幸せである理由、自分のすべての理由です。皆さんに会えたのは自分の人生で一番大きな幸運で、皆さんと一緒にいたすべての瞬間がいつまでも自分を守ってくれると思います」と声を震わせた。

イ・チェヨンは「自分より自分のことをもっと知ってくれるWIZ*ONEのおかげで自分という人間をもっと愛せましたし、真剣に悩むときもメンバーはよく聞いてくれたり、へウォンみたいに気遣ってくれたり、お陰で笑えることが多かったです。本当にありがとうございます。いつもWIZ*ONEの心にはIZ*ONEがいてほしいですし、私たちにはいつもWIZ*ONEがいるということを知っていてほしいです。私という人間を愛してくださってありがとうございました」とコメント。最後のカン・へウォンは「振り返れば2年半、自分のせいでWIZ*ONEが幸せじゃない日々もあった気がして申し訳ないとずっと思っていたんですけど、WIZ*ONEがいつも『愛してる』『幸せだ』と言ってくれて、誰かの幸せになれたようで、申し訳なさがちょっと減った気がします」と語り、日本語でも「私の友達になってくれてありがとうございます。WIZ*ONEと話していると本当の気持ちが伝わってきて、すごく楽しくて、幸せでした」と心からの感謝を伝えた。

クォン・ウンビが「本当の最後の曲です。一緒に歌ってください」と紹介すると、何人ものWIZ*ONEの「IZ*ONE、愛してる」などの声が流れ、背面のスクリーンには何百人ものWIZ*ONEの顔が映し出される。そのままWIZ*ONEはラストナンバー「Slow Journey」を合唱し、知らされていなかったメンバーは驚いてしばしスクリーンを見つめていたが、ファンの愛を受け取り、最後の曲を一緒に歌った。

歌い終えると椅子から立ち上がり、胸がいっぱいでしばし身動きが取れないメンバーたち。宮脇咲良が「集まろうか」と呼びかけると12人は円になり、これまで共にがんばってきたお互いをねぎらう。そして「IZ*ONEでした。ありがとうございました」と画面の先にいるWIZ*ONEへ礼をして、最後のコンサートを終えた。

IZ*ONE「IZ*ONE ONLINE CONCERT [ONE, THE STORY] 」3月14日公演 セットリスト

01. La Vie en Rose
02. Mise-en-Scene
03. Colors
04. O'My!
05. Really Like You
06. Hey. Bae. Like it.
07. Highlight
08. Violeta
09. SOMEDAY(イェナ / ユリ / チェウォン)
10. DAYDREAM(ウンビ / チェヨン / ミンジュ / ユジン )
11. PINK BLUSHER(咲良 / へウォン / 奈子 / 仁美 / ウォニョン )
12. DREAMLIKE
13. Island
14. Pretty
15. O Sole Mio
16. FIESTA
17. Rococo
18. Merry-Go-Round
19. 幻想童話(Secret Story of the Swan)
20. Panorama
21. Sequence
22. With*One
23. 平行宇宙
24. Slow Journey