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劇団民藝、敗戦後の東京舞台にした「どん底」1年越しの延期公演に日色ともゑが感慨

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劇団民藝 創立70周年記念「どん底―1947・東京―」中止公演の稽古より。

劇団民藝「どん底―1947・東京―」が、4月8日から18日まで東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで上演される。

これは、昨年4月に予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で中止になったものの延期公演。本作では、マキシム・ゴーリキーの戯曲「どん底」を原作に、脚本を手がける吉永仁郎が、物語の舞台を戦後の東京に移して立ち上げる。敗戦から2年、空襲によって焼かれたビルの半地下には、インテリの桃沢、商売女のみどり、仕立て屋の宮本、特攻上がりの尾形ら、行き場のない人々が暮らしていた。晩秋のある日の朝、彼らの元に正体不明の老人・仁科がやってくる。希望の言葉を説く仁科に、住人たちは心を揺さぶられるが……。

演出を丹野郁弓が担当。出演者には、日色ともゑ、細川ひさよ、庄司まり、森田咲子、野田香保里、杉本孝次、佐々木研、佐々木梅治、千葉茂則、境賢一、横島亘、齊藤尊史、吉田正朗、本廣真吾、平野尚、橋本潤が名を連ねている。

日色は「昨年の4月1日、初日(4月9日のはずでした)を目前にして延期が決まり茫然となったのをいまもよく覚えています。春の到来とともに、ようやく1年越しでご覧いただけることになりました」と延期公演への感慨を述べつつ、「私が演じるみどりは、自称25歳といっておりますが、年齢不詳。体1つで生き抜いていく女の人で、過去には悲しいことが一杯あって、辛いことが一杯あったけれど、そのことをマイナスの方じゃなくて、プラスにしながら、生きていく。それはあの時代、昭和22年の日本人は皆そうだったんじゃないでしょうか。敗戦の焼け跡になった東京で、もう1回立ち直らせて生き生きした国にしていく、みんなが燃えていた。だから、そのことがこの芝居から伝わればいいと思うし、コロナの中で今大変な人たちがいっぱいいるけれど、その人たちに元気を与えられたらいいなと思う。みんなが劇場に来て下さることを待っております」とコメントした。

劇団民藝 創立70周年記念「どん底―1947・東京―」

2021年4月8日(木)~18日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

原作:マキシム・ゴーリキー
脚本:吉永仁郎
演出:丹野郁弓
出演:日色ともゑ、細川ひさよ、庄司まり、森田咲子、野田香保里 / 杉本孝次、佐々木研、佐々木梅治、千葉茂則、境賢一、横島亘、齊藤尊史、吉田正朗、本廣真吾、平野尚、橋本潤