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THE RAMPAGE RIKUの「音楽大陸」 Vol.5(後編) 個性について林部智史と考える

音楽

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ナタリー

左からRIKU、林部智史。

THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのボーカル・RIKUさんの連載「音楽大陸」Vol.5後編には、前編に引き続きシンガーの林部智史さんが登場。オーディションでの落選や声質などに悩みながら、活動を続けていく中で確立したお互いの歌声やキャラクターについて語り合います。

前編に引き続き後編でもRIKUさんと林部さんの共通点が続々。すっかり打ち解けた2人のトークをお楽しみください。

取材・文 / 清本千尋 撮影 / 曽我美芽

まずは“EXILE TRIBE超え”を

RIKU(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE) 僕らは2月24日に「REBOOT」という3rdアルバムをリリースしまして。聴いていただけましたでしょうか?

林部智史 もちろん聴かせていただきましたよ。特に「SILVER RAIN」はミュージックビデオもすごかったですし、今のTHE RAMPAGEらしさを追求した1曲なんだろうなと感じました。YouTubeは外国の方のコメントがすごく多いですよね。

RIKU 今回は特に海外の方から反響がありました。

林部 アルバム全体を通していろんな意味で日本に留まる気はないんだろうなと思いながら聴いていたんですけど、THE RAMPAGEは海外での活動も視野に入れているんですか?

RIKU ゆくゆくは侍魂と言いますか、LDHイズムみたいなものを世界中に届けたいと思っているんですが、まだ海外へ目線を向けるのは早いと僕は思っていて。そのためにはまず16人で“EXILE TRIBE超え”しないといけないなと思っていて。

林部 EXILE TRIBE超え?

RIKU 具体的に言うとEXILE、三代目(J SOUL BROTHERS)、GENERATIONS……後輩もいますけど、まずその中でぶっちぎりの人気を確立すること。それができて初めて自信を持って世界中に自分たちの音楽やパフォーマンスを届けられると思っていて。いきなり高みを目指しすぎても足元がおぼつかないと思うので、1つずつステップを登っていきたい。まずは一番身近にいる人たちを超えて、目の前にいる皆さんを120%喜ばせることだけを考えて今は歌っています。昔は焦ることもあったんですけど、そうやって自分たちの立ち位置を俯瞰で見つめて順序を立てて考えられるようになったときに、いい意味でプレッシャーがなくなったんですよ。ありがたいことに、やるべきことをやっていけば、ちゃんと結果につながる環境にいさせてもらえているので、そこは地道にやり続けるべきなんじゃないかと。

林部 いきなり世界ではなく、目の前のことからコツコツなんですね。

RIKU そうですね。そのほうがTHE RAMPAGEらしいとも思いますし。大人数で泥臭くやっていこうと思っています。

林部 THE RAMPAGEの人数は……多いよね(笑)。RIKUさんはきっと最初の頃とキャラが変わったよね? もとからこんなに明るい感じでしたか?

RIKU あー、最初はあんまり本来の自分は出してなかったかもしれないです。というか自分を出したらいけないんじゃないかと思っていた時期も実はあって。それは僕個人だけではなくメンバーみんながそうだと思います。生まれも育ちも年齢も違う16人がTHE RAMPAGEという塊を目指していた時間がすごく長かったんですよね。ライブ中は笑わないとか、それぐらいキャラを押し殺していた時期もありました。でも徐々にTHE RAMPAGEを目指すんじゃなくて、僕ら16人こそがTHE RAMPAGEなんだと気付いた瞬間があったんですよ。お互いがお互いを認め合えたことによって、みんなでTHE RAMPAGEを目指していた頃よりグループとしての絆が生まれたと思います。みんなが僕のキャラクターを受け入れてくれたから、僕もみんなを心の底から信用するようになれたし、みんなもきっとそうだったと思います。それぞれの活動もある中で、THE RAMPAGEで叶えたい目標に向かい始めてようやく自分らしくなれたというか。ひょうきんなところを押し売りしすぎないようにしないと、とは思ってるんですけど(笑)。

林部 ボーカル3人で出ていた「めざましテレビ」(2021年2月10日放送)も面白かったですよ。

RIKU 観てくれたんですか!? 相方2人(川村壱馬と吉野北人)をいかにさわやかに見せるかに注力してがんばりました。2人はちょっとクールなところもあるのでいじったりして。回すのに必死で背中が汗びっしょびしょでしたよ(笑)。

林部 大成功だったと思います。すごく面白かったです。

研究の末たどり着いた自分らしい声

RIKU THE RAMPAGEは今ではいろんなポップスに挑戦していますが、初期は特にヒップホップ色が強い楽曲を歌っていて。僕はほかの男性より高い自分の声が、THE RAMPAGEの楽曲には合わないなとコンプレックスに思っていた時期がありました。

林部 もっとオラオラした声を求められてるんじゃないかとか?

RIKU そうです。でも無理をすると喉を壊しちゃうし、どうしようと思って、普段しゃべる声をわざと低くしてみたり、いろいろ試したんです。でも自分らしい声を封印していることにストレスが溜まっていたんですよね。それに耐えきれなくなって低い声を出すのをやめて、何も考えずに歌うようになって今があるんですけど、林部さんもご自身の声や歌に関して悩んだことはありますか?

林部 そういう誰かの歌い方に寄せる、みたいなことは僕も自然とやっていたかもしれないですね。というのもESPのボーカルコースに通っている人たちのほとんどがLDHに入りたいという思いでやっていたので。

RIKU ATSUSHIさんの母校ですからね(笑)。

林部 そうそう。みんなATSUSHIさんに憧れてESPに入学していたんです。僕を含め、ボーカルコースの人たちはみんなATSUSHIさんの歌い方をどことなく意識していたと思います。僕も最初はそういう歌い方をしていて、「VBA」を含めオーディションに100回以上落ちました。RIKUさんがやったように歌い方の個性を考えて、声色を変えたりいろんな調整をしたんですけど、自分本来の声に気付くまでには時間がかかりましたね。個性って作るものじゃないんですよ。自分の声の魅力に気付いてからは、だんだんオーディションに受かるようになってきて、僕の声を受け入れてくれる人もいるんだなと知ったんです。自分の個性を磨いていくことがたくさんの人に認めてもらえる近道だったんだと今では思います。だから今の僕はEXILEのようなポップスではなく、自分の声が一番生きる叙情歌や童謡を歌っているんです。

好きな音楽のジャンルに年齢は関係ない

RIKU おこがましいですけど、僕らは2人とも男性にしては声が高くて、声質的に2人で歌えば最高のハーモニーが生まれると思っていて。それで「音楽大陸」番外編の動画企画ではアカペラでKさんの「Only Human」を歌わせてもらうことを提案しました。これは過去に林部さんがKさんと歌っているのを観て僕がリクエストしたんですけど、林部さんが僕と歌うために1曲選ぶならどんな曲を歌ってみたいですか?

林部 僕はEXILEから離れて自分の道を行くことに決めたからこそ、原点に立ち返ってEXILEの曲を一緒に歌いたいですね。

RIKU いつぐらいの曲ですか? それこそ第1章?

林部 そうですね。RIKUさん、学祭でEXILEの「One love」を歌っていたでしょう?

RIKU え、学祭の映像までチェックしてくださってるんですか?

林部 観ました(笑)。あの頃のEXILEの曲を一緒に歌いたいですね。

RIKU もしまた一緒に歌う機会があるならちゃんと伴奏も付けてやりたいですね。僕がMCをやっているスペースシャワーTVの番組「LIVE YEAH!!!」に来てもらって、いつかはその番組のライブに出てもらったりなんかも……。

林部 だいぶファン層違うけど大丈夫ですかね? 僕のファンは大人な方が多くて。

RIKU 僕、SNSで「RIKUくんのお母さんぐらいの世代なんですが応援してもいいですか?」ってメッセージをもらったり、オンラインのミート&グリートでも「私のお母さんがRIKUくんのこと大好きです」って言っていただくことも多くて。メンバーからは「年上キラー」と呼ばれているんですよ(笑)。

林部 そうなんだ。じゃあいいかもしれないね(笑)。ちょっと話はズレるけど、演歌ってご年配の方が好きなイメージあるじゃないですか。でもそれは歳を重ねると演歌が好きになるのではなくて、若い頃から演歌が好きで今も聴き続けているだけ。好きなものはずっと変わっていないというか。

RIKU そうですよね。それに僕は大人の方にいいと思ってもらえるのは、すごくいいことだと思っていて。僕が今、自分の10コ下の子の曲を聴いたら「上手だな」と思うことはあっても、やっぱり「若いな」が先行しちゃうのが正直なところで。僕の親世代で好きだと言ってくれる人がいたとしたら、自分とは30コも年が違うのに純粋に認めてくれるというのは本当にうれしいことというか、認められた感があります。もう、歌手冥利に尽きることだなと。

林部 うんうん。すごいことですよね。

リスナーのため、そして自分が生きるために歌う

RIKU 話は変わりますが、林部さんは今の日本の音楽シーンでどんな存在でありたいと思っていますか?

林部 「音楽大陸」にも出ていたYOASOBIさんが2020年を代表する曲を出したように、日本には毎年流行歌がありますよね。そんな中で僕はそういう流行歌を歌うタイプではない。でも自分の音楽は自分にしかできないと割り切ってしまえばいいんだと思ったんです。いろんな時代の流行歌に耳を傾けながら、そのときどきの自分を突き詰めていくしかないのかなと。この考え方は孤立する可能性もあるし、なんならすでにちょっと孤立してる気もしますけど、自分と戦っていくしかないかなって。RIKUさんはどうですか?

RIKU 僕らTHE RAMPAGEは海外の音楽シーンのように、音楽そのものやパフォーマンスで音楽リスナーに認めてもらいたいという思いがあるんですよね。むしろ僕らのパフォーマンスでそんなふうに日本のミュージックカルチャーを変えていけたらと思っているんです。

林部 いいですね。僕は自分というジャンル、林部智史というジャンルをもっと確立させたいと思っています。僕の歌が皆さんの勇気に変わったり救いになったりするんだろうなと思うので。そういった意味ではお客さんのために歌いたいという気持ちがメインだけど、自分が生きていくために歌うというところも忘れたくなくて。ファンの皆さんのため、そして自分のため……そういうバランスを保っていきたいです。

RIKU 自分のために歌う、というのは僕も最近よく考えています。人はなぜ働くのか考えるとまず出てくるのはメシを食べていくってこと。そのためにお金を稼がないといけないからみんな働いていて、歌手という職業も例外ではないんですよね。もちろん歌う理由の1つに聴いてくれる人たちを喜ばせたいという思いはあるんですけど、コロナ禍でライブができなくなって、自分の存在意義に疑問を抱くこともあった中で、結局自分のためでもあるんだなと改めて感じました。

レモンサワーじゃないんだ?

RIKU 最後にちょっとプライベートな質問もしたいんですけど、林部さんはお酒好きですか?

林部 好きですよ。毎日飲むときもあるし、やめる期間もあるって感じですけど。今はやめてる時期で。

RIKU 普段は何を飲まれるんですか?

林部 基本的にはハイボールですね。

RIKU 一緒です!

林部 あれ? レモンサワーじゃないんだ?

RIKU よく言われるんですけど、僕はあまりレモンサワーは飲まないんですよね(笑)。もちろん弊社の宴会だとレモンサワーが用意されているので「いただきます!」と飲むんですけど、自分の家で飲むときは決まってハイボールです。ウイスキーを何種類かそろえていて、レモン風味の炭酸水で割って飲むのが好きです。僕はウイスキーを入れて、炭酸水を入れて、さらにウイスキーを重ねて混ぜずに味変しながら飲むのが大好きなんですよ。

林部 何かの研究結果で日本人は不均一が好きだと発表されたのを見たんですけど、RIKUさんのウイスキーの飲み方もきっとそれですよね。

RIKU 完全に術中にはまってますね(笑)。

林部 ははは(笑)。そうですね。僕はボウモアというウイスキーがお気に入りなので、ぜひRIKUさんも飲んでみてください。

RIKU はい! ぜひ今度プライベートでお酒の席でご一緒させていただきたいです。林部さんはお酒以外に何か趣味はありますか?

林部 僕、けっこうアニメ好きですよ。RIKUさんは少年マンガ系のアニメが好きですよね?

RIKU 好きです。「鬼滅の刃」「呪術廻戦」「僕のヒーローアカデミア」「炎炎ノ消防隊」「ハイキュー!!」「あひるの空」「メジャー」とか大好きです。次観るアニメは「ソードアート・オンライン」って決めてます。

林部 僕、移動中はアニメをよく観るんですけど、今挙げてもらった作品は全部観てます。「ソードアート・オンライン」は2までは絶対観たほうがいいですよ。今は「進撃の巨人」もあるけど、「ひぐらしのなく頃に」を観ています。

RIKU チェックします! あと僕「スタートアップ:夢の扉」っていう作品をきっかけに韓国ドラマにもハマってるんですよ。

林部 韓ドラは次回へのつなげ方がうまいし、敵のキャラがしっかりしているから面白いですよね。「スタートアップ」はまだ観てないんですけど、チェックしてみますね。

林部智史(ハヤシベサトシ)

1988年5月7日生まれ。山形県出身のシンガー。テレビ東京系「THEカラオケ★バトル」にて2年連続年間王者となり、歌手デビューのきっかけをつかむ。2016年2月にシングル「あいたい」でデビューを果たすと、 “今、もっとも泣ける歌”として口コミで広がり発売後4カ月で有線全国ランキング1位を獲得。2016年末には、「第58回輝く!日本レコード大賞新人賞」「第49回日本有線大賞新人賞」を受賞した。2018年1月に1stアルバム「I」をリリース。2021年1月に小椋佳が全曲書き下ろしたアルバム「まあだだよ」を発表した。3月28日にデビュー5周年記念コンサート「林部智史 5th Anniversary Concert~春、歌を咲かせよう~」を神奈川・神奈川県民ホール 大ホールにて行う。

林部智史オフィシャルサイト

RIKU(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)

1994年8月10日生まれ。THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのボーカル。2014年4月に行われたLDH主催オーディション「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 4 ~夢を持った若者達へ~」に合格し、THE RAMPAGEのボーカル候補生となる。同年9月に行われた「武者修行ファイナル」で正式メンバーに昇格。2017年1月にシングル「Lightning」でメジャーデビューを果たした。2021年2月に3rdアルバム「REBOOT」をリリース。3月から4月にかけてホールツアー「THE RAMPAGE PROLOGUE LIVE TOUR 2021 "REBOOT" ~WAY TO THE GLORY~」を開催する。RIKU個人としては毎週金曜日にメンバーの陣とともにスペースシャワーTV「ライブを100倍楽しむLIVE YEAH!!!」、bayfm「WEEKEND THE RAMPAGE」にレギュラー出演中。

@_riku_r.m.p.g_ldh・Instagram photos and videos

RIKUさんの近況

THE RAMPAGEとしては、
様々なリハーサル、そして制作に追われバタバタしておりました!!
数日ジムに行けない日も続いたり…
ありがたい事ですけどね!!

プライベートで出来ることも限られているので、あいもかわらず料理楽しんだり、韓国ドラマやYouTubeを観まくってます。
だいたい寝落ちしてます。笑

そして、毎度おなじみオススメの1曲は!
Matt Terryの「Sucker for you」です。



聴けば分かるチルいやつ!!!
何がなんでも「君に夢中なんだー!」って曲です。
皆さんそれぞれ大切な人を思い浮かべて、カフェラテでも飲みながら聴いてください!