Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 『CDTVサタデー』放送終了 深夜の『CDTV』、28年間の歴史に幕

『CDTVサタデー』放送終了 深夜の『CDTV』、28年間の歴史に幕

音楽

ニュース

リアルサウンド

 『CDTVサタデー』(TBS系)が3月20日の放送をもって番組を終了。深夜の『CDTV』は28年間の歴史に幕を閉じた。公式Twitterには放送終了を知らなかった視聴者からの驚きの声と感謝を綴ったリプライが多く見受けられる。

 「『COUNT DOWN TV』をご覧のみなさん、こんばんは」といったアーティストの挨拶やCGキャラクターが並んだお馴染みの画など、『CDTV』が長年形作ってきた番組のイメージは偉大だ。アーティストにとっても出演するのが一つの夢でもあっただろう。

 潮目が変わったのは、昨年3月の『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)のスタート。「アーティスト自身が作り上げるステージをまるごと生中継する」ことを主軸に置いた番組作りはランキング発表がメインの深夜帯とは、言わば真逆の方向性とも言える。『CDTVライブ!ライブ!』開始に伴い、深夜帯の『CDTV』は『CDTVサタデー』となり、「ARTIST FILE」や「ゲストライブ」などのコーナーを『CDTVライブ!ライブ!』に移行。放送時間を短縮し、よりランキングをメインとした番組として『CDTVライブ!ライブ!』と棲み分けを図っていった。

 しかし、昨今、ランキングをメインにした番組は衰退の一途を辿っている。約22年続いた『JAPAN COUNTDOWN』(テレビ東京系)が2020年9月で放送を終了。『CDTVサタデー』の後番組としてセットで観ていた視聴者も多いであろう『ランク王国』(TBS)も2018年3月で終了している。『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)も早くから週間ランキングの発表を廃止している。

 一つの理由としてランキングの指標が複雑化したこと。かつては単純なCDの売り上げのみであったが現在は配信の売り上げ、ストリーミングでの再生数など、1時間ごとにトレンドが移り変わる時代。1週間の結果を反映したランキングでは、ネットの反響に比べて後手に回ってしまう。製作陣もそのことを見越しての『CDTVライブ!ライブ!』開始だったのではないだろうか。

 決して音楽ランキング番組を否定しているわけではない。「CDTVオリジナルランキング」「アルバムランキング」「DVD&Blu-rayランキング」を一挙に見る楽しさ。KAT-TUNも、宇多田ヒカルも、BTSも、Adoも、ヒプノシスマイクも、ノージャンルでごった煮なランキングの中で、きっと知らないアーティスト、曲が眠っている。『CDTVサタデー』は28年の長きに渡って、たくさんの音楽の出会いを届けてきてくれたはずだ。

 ランキング自体は今後も『CDTVライブ!ライブ!』の中で続いていくとのこと。28年間で築き上げられた『CDTV』の姿勢は今後も受け継がれていく。