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GENERATIONS 中務裕太、多彩なジャンルこなすダンス愛 ミステリアスさで周囲惹きつける“愛されキャラ”

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 ボーカルの片寄涼太、数原龍友、パフォーマーの白濱亜嵐、関口メンディー、小森隼、佐野玲於、中務裕太からなる7人組ダンス&ボーカルグループ、GENERATIONS from EXILE TRIBE。王道J-POPから最先端のダンスミュージックまで、幅広い音楽性で多くのファンを魅了している彼らは、俳優やバラエティタレントとしても精力的に活動しており、Jr.EXILEの中で特にお茶の間に浸透しているグループと言えるだろう。2月10日にリリースした最新シングル『雨のち晴れ』も、土曜ナイトドラマ『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』(テレビ朝日系)の主題歌として放送中。始動から10周年を迎える2021年も、7人のさらなる活躍が期待される。そこで本連載では、個性豊かなGENERATIONSのメンバーを1人ずつフィーチャー。第6回はパフォーマーの中務裕太について紹介していく。

 中務裕太は、1993年1月7日生まれで大阪府出身。物心つく前から踊っていたという彼がダンスを習い始めたのは、小学1年生の時。母親の影響で洋楽を聴いて育つ中、「海外のアーティスト(Usher)のミュージックビデオを見て、こんな風に踊りたいなと思って、お母さんに『踊りたい』って言った」(※1)ことから、地元のダンススタジオ BOOMに通い始めた。自分では「踊りたい」と言った時のことを覚えていないそうだが、運命に導かれるようにダンスの道へ。小学生の中務にダンスを教えていたストリートダンスユニット Hilty & Boschによると、“ちびゆうた”と呼ばれるほど小柄ではあったものの、当時からずば抜けたダンスセンスや身体能力を発揮し、目を引く存在だったそうだ(※2)。

 だが、6歳にして「ダンスで飯食ってくから」と宣言していた負けず嫌いな少年は、2018年のインタビューでも「今も知らない人とは喋れない、目も見れないっすもん」(※3)と語るほど、極度の人見知りでもあった。そんな彼にとって、ダンスは自分を解放し、表現するための大切なツール。中学・高校時代には文化祭で1人で踊っていたというエピソードも明かしている。EXPGに通い始めたのは、高校1年生の時。地元のダンスススタジオの発表会でEXPGにスカウトされ、EXPG大阪校に通うことが決まった。すると、すぐに『EXILE LIVE TOUR “EXILE PERFECT LIVE 2008″』大阪公演のサポートダンサーに抜擢。EXILEや三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのサポートダンサーとして頻繁にステージに立つうちに、ダンサーではなく、アーティストとして活動していきたいと思うようになったと語っている(※4)。ちなみに、中務が初めて出演した『EXILE LIVE TOUR “EXILE PERFECT LIVE 2008″』大阪公演(京セラドーム大阪)には、観客として足を運んでいた現メンバー・片寄涼太の姿も。また、16歳の時には、ダンススタジオの先生の勧めでインストラクターとしてのキャリアもスタート。EXPGでもインストラクターとして働いていた経験があり、教え子の中には、TWICEのサナなど著名なアーティストもいるようだ(※5)。

 高校生までは地元で暮らしながら、サポートダンサーを務めていたが、18歳の時に上京。当時、彼の中には、メジャーシーンで活動するとダンスに集中できなくなるのではないか? という不安があり、このままアンダーグラウンドでダンスを極めるのか、アーティストデビューを目指すのかという葛藤があったそうだ。しかし、アンダーグラウンドで活躍するダンスの師匠に後押しされ、メジャーシーンに挑戦することを決意。LDHが新たなグループ結成に向けて動きを見せると、現メンバーの小森・佐野・関口と同じように、EXPG内のオーディションに挑んだ。そして2011年7月、EXPG内のオーディションから選抜された小森隼、佐野玲於、関口メンディー。劇団EXILEから町田啓太、白濱亜嵐。『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者達へ~』のファイナリスト 片寄涼太、数原龍友という候補メンバー7名でGENERATIONSが始動。中務は惜しくも落選したが、実力を評価され、EXPGの特待生だった岩谷翔吾・浦川翔平・藤原樹・長谷川慎(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)、佐藤大樹(FANTASTICS from EXILE TRIBE/EXILE)などと共に、サポートメンバーとしてステージに立つことになった。その後、町田が俳優業に専念することを理由に候補メンバーから抜け、2012年9月、中務がGENERATIONSの正式メンバーに決定。同年11月21日、シングル『BRAVE IT OUT』で待望のメジャーデビューを果たした。

GENERATIONS from EXILE TRIBE / BRAVE IT OUT

 得意とするダンスジャンルは、ポッピンとロックダンス。力を抜いた状態から瞬時に筋肉に力を入れるヒットや、ウェーブという波のような動きをする技が特徴的なポッピンに対して、ロックダンスは、体の各部に鍵をかけた(ロックした)ように、瞬時に体をピタッと止める動きが特徴のダンスである。かつて中務が通っていたダンススタジオ BOOMには、一流のダンサーがインストラクターとして在籍しており、将来を期待されていた中務は豪華な環境でさまざまなジャンルのダンスを習得。小学3~4年生の時には、ポッピンのオリジネーターであるSkeeter Rabbitのワークショップにも参加したそうだ。さらに、小学生の頃から習っていたアクロバットも特技の1つで、2015年10月からは小森も交えてアクロバットを練習し始め、今では「AGEHA」や「F.L.Y.BOYS F.L.Y.GIRLS」のMVで披露するほどに(※6)。コレオグラファーとしても高く評価されており、最近では、同じく振付担当の佐野と共にYouTube『ジェネハウス』でダンス動画を公開中。多彩なジャンルを器用にこなす上に手足が長く、初心者が見ても圧倒的にダンスが上手いことが伝わるパフォーマーである。また、2020年4月には、「EXPG 高等学院」の特別講師に就任。同年8月には、通信制高校の学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校とEXPG STUDIO がタッグを組んだ、オンラインで活動する運動部「N高等学校ダンス部」の特別顧問に就任した。インストラクターの経験もさることながら、長年、メンバー達が俳優業やバラエティで活躍する姿を見守りながら、マイペースにダンス愛を貫いてきた彼がこの座に選ばれたのは、必然と言えるだろう。

GENERATIONS from EXILE TRIBE / 「AGEHA」Music Video ~歌詞有り~
GENERATIONS from EXILE TRIBE / 「F.L.Y. BOYS F.L.Y. GIRLS」Music Video ~歌詞有り~

 中務のキャラクターは、自他ともに認める“宇宙人(ミステリアスキャラ)”。一見シャイかと思いきや、フワちゃんやゆりやんレトリィバァのコスプレをしたり、女性になりきってメイク動画を上げるなど、突き抜けたノリの良さを見せる場面も。ペットのハリネズミを溺愛していることもファンの中では有名だが、自身も関口から「動物を見ている感じですね(笑)。かわいいなぁって思いながら、ずっと見ていられる」、小森からは「いじられキャラですよね。でも自分を持っていて、それを捨てられる自分も持っていて、いちばん人間らしいのかもしれない」(※7)と言われるほど、愛されキャラである。近年は映画『HiGH&LOW THE WORST』尾々地真也役など、俳優業にも挑戦。チョコレートプラネットのYouTubeチャンネルの『悪い顔選手権』でも演技力を発揮し、カッコよさと面白さを融合した新たな立ち位置を確立した。ギャップの激しさとダンスへの情熱に定評があり、毎回、あらゆる方向で予想外の驚きをくれる中務裕太。斜め上を行く彼の“宇宙人的発想”が、GENERATIONSを未知の世界へ連れていく。

悪い顔選手権【GENERATIONS・中務さん&メンディーさん編】

※1、3:https://mdpr.jp/interview/detail/1793366
※2:https://youtu.be/J4VZquGSlwY
※4:https://vnr.jp/?p=4712
※5:https://mdpr.jp/news/detail/1744597
※6:『MUSIQ? SPECIAL OUT of MUSIC Vol.44 2016年04月号』
※7:https://jisin.jp/entertainment/interview/1638334/

■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter(@stmdr38)