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東山義久「大切な仲間がいる」― ミュージカル『アルターボーイズ』、“レジェンド”が4年ぶりに復活!

ステージ

インタビュー

ぴあ

東山義久 撮影:星野洋介

神と司祭に使える5人の使徒たちが“福音”の歌とダンスで愛を説き、観客たちの魂を救うというオフ・ブロードウェイ発のミュージカル『ALTAR BOYZ(アルターボーイズ )』が4月9日(金)より東京・新宿FACEで上演される。2009年に日本で初演され、今回で7回目の上演。「LEGEND(レジェンド)」、「GOLD(ゴールド)」、「SPARK(スパーク)」という3チームで構成され、初演からほぼ変わらないメンバーが出演する「レジェンド」は4年ぶりの“復活”となる。メンバーの一員である東山義久に、作品に対する思いを聞いた。

想定外の復活。気分は「レジェンド」というより「ゴースト」

――4年ぶりの『アルターボーイズ』です。

正直、前回で“卒業”したつもりだったので、また帰ってくるとは思わなかったんですけどね(笑)。でも、(植木)豪とか、マサ(中河内雅貴)とか、良知(真次)くんというメンバーとまた一緒に同じ板の上に立てることがすごく楽しみですね。今回は、新たに(浅川)文也くんが参加してくれるので、全く違う『アルターボーイズ』になるとは思うのですが。

――チーム名が「レガシー」から「レジェンド」に戻ったことに意味はあるのでしょうか?

“卒業”だったから「レガシー」ということだったんでしょうけど、まさかまさかで帰って来たから。個人的には、「ゴースト」という名前にしたらどうかなと思ったんだけど(笑)。

――「ゴースト」は面白すぎます(笑)。さて、2021年版はどんな演出になるでしょう?

 

どうなるんでしょう(笑)。多少時事ネタが変わるとは思いますが、大幅には変わらないと思います。ただ、これまで僕はお客さんと話したり、客席に降りたりしてきたので、それは多分(新型コロナウイルスの感染拡大防止の意味で)控えることになってしまいますよね。いい代案を考えたいと思います。

――改めてこの『アルターボーイズ』という作品は、東山さんにとってどんな作品ですか?

僕はDIAMOND☆DOGSというグループを2003年からやっていて、そのグループでの作品もそうですし、今年も上演する「CLUB SEVEN」という作品にも長年関わらせていただいているのですが、『アルターボーイズ』は、そういう、共に進んできた大切な仲間たちがいる作品のひとつですね。

初演当時の僕は、ほとんど歌ったことがなかったし、ミュージカル自体の経験も少なくて、ダンサーとしての要素が強かったと思うんです。だからこの舞台を通して、歌や芝居、お客さんとお話ししながら一緒に盛り上がっていくことなどを学んだと思います。

一番まとまりがあるのは「ゴールド」 チームそれぞれの良さがある

――演じられるマシュー役についてはどうですか?

 

初演の時は、すごくイライラしていましたね(笑)。僕たちは全員がダンスに特化した仲間だったけれど、歌が30曲近くもあったし、芝居も大変だった。

僕と豪が同じ年齢で年上組なんです。DIAMOND☆DOGSのリーダーでもあり、マシューの役柄自体がリーダーということもあり、僕が引っ張っていかなくてはいけないと思っていたんですけど、みんながなかなか言う事を聞いてくれなくて……猛獣たちなので(笑)。猛獣使いにならなアカンと、すごくイライラしていました。

でも、だからこそ、この役を通してリーダーにはカリスマ性が必要なんだなと強く思わせてもらったし、勉強になったと思います。

――東山さんは十分カリスマ性をお持ちだと思うんですけども(笑)

いやいや、そんなこと……でも当時よりは、もしかしたら少し穏やかになって、懐が広くなってお父さんっぽくなったのかもしれないです。

――他のチームには若手のメンバーもいらっしゃるので、「お父さんっぽさ」が出てきたのかもしれないですね。

そうですね。でも、「ゴールド」のメンバーのことを、僕らは上から見たことは1度もなくて、同じ作品をやっているということもあるんですけど、「本当はこんな風なハーモニーなんだ」とか気づかせてくれるんですよ(笑)。「ゴールド」も3回目になるのかな。メンバーもほぼ変わらず、彼らは彼らオリジナルのチーム感を持っているし、勉強させてもらうことがたくさんあるんです。

――チームそれぞれの良さがある、と。

そうですね。正直、一番まとまりがあるのは、「ゴールド」だと思います。みんなで『アルターボーイズ』を作っている。いや、僕らもそのつもりなんですけど、僕らはそれぞれの色が良くも悪くも濃いので(笑)。「ゴールド」は、悪い意味ではなく、すごく優等生な感じがするけれど、僕たちはすごく不良というかアウトローというか……ね。

――今回から「レジェンド」に参加される浅川文也さんについては、いかがですか?

DIAMOND☆DOGSの舞台にゲストとして来てくれたことがあって、ダンスはすごく上手なんですけど、歌とか芝居とかは見たことがない。彼がこの「レジェンド」に入るとは思っていなかったし、ひとり新しく入るという点では結構大変なんじゃないですかね。

――確かに、阿吽の呼吸でやれるチームに初めて参加するのは大変そうです。

前まではね、新吾(森新吾)がいて。アイツが一番頭が良かったから。理性的で、一歩引いて見てくれていた。僕たち4人がキャッキャやっていても、違うところから「はいはい、だめですよ」ってやってくれる感じがあったんです。

今回は(浅川にとって)ゼロからだからね。僕らも大変ですけど、彼こそすごく大変なんじゃないかな。「ゴールド」や「スパーク」ではなく、いきなり「レジェンド」ですからね。完全に僕らの生贄ですよ(笑)

上演できるのは当たり前ではない、その奇跡を繋げていくために

――2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で大変な1年でした。東山さんも『ミス・サイゴン』のご出演が決まっていましたが、中止に。本当に残念でした。いろいろなことを考えられたと思うのですが、コロナ禍での思いを教えてください。

(演じる予定だった『ミス・サイゴン』のエンジニア役は)僕もやりたかったですよ。22歳からダンスを始めて、ちょうど20年ぐらい経ちますが、最初の頃は、舞台に立つために上手くならないと、とかいろいろな舞台に出てスキルや経験値をあげないと、とか、そういう思いの連続で、この舞台の世界をやってきたような気がしていて。自分では周りのことを考えているつもりではいたんですけど、まさか自分の生きている間に、やろうとしていた舞台が倒れるとか、お客さんが劇場に来られないとか考えたことがなかった。だから、今まで舞台が当たり前にあったこと自体が有り難いと思ったし、これまで調子に乗ってやっていたのかな、なんてね。そんなことをもう1度考えさせられた1年でした。

いち舞台人として、何を伝えていくべきなのか。自分のことばかり考えていたけど、どうしたら人のためになるか。スタッフやキャストやゲストがどうしたら喜んでくれるか。考えるようになりました。

一つひとつが奇跡の連続で、今の舞台の世界は成り立っているし、その奇跡を僕もその一員として繋げていかないといけないんだなと思うんです。今回で『アルターボーイズ』は6回目なんですけど、その気持ちが変わっただけでも、出てくるものや見えるものは多分変わってくる。それは、僕だけではなく他のメンバーも多分そうだと思うので、1回1回の舞台をありがたいことだっていう気持ちで捉えていきたいですね。

生きている僕たちが、この仕事をしている僕たちが、コロナをどういう風に乗り越えて、次また進んでいくか、伝えていかないといけないとも思います。

――最後に舞台を楽しみにされているお客様にメッセージをお願いします!

4年ぶりの参加ですが、初めてご覧になった方も一緒に楽しめるような作品にしたいと思います。コロナのこともあるので、いつものような『アルターボーイズ』の楽しみ方はできないかもしれないですけれど、それ以上のものを用意して、みなさんをお待ちしておりますので、ぜひご来場ください!

取材・文:五月女菜穂 撮影:星野洋介

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公演情報
『ALTAR BOYZ 2021』
作:ケビン・デル・アギラ
作詞・作曲:ゲイリー・アドラー&マイケル・パトリック・ウォーカー
演出:玉野和紀
台本・翻訳:北丸雄二
出演:
<Team LEGEND>東山義久 / 植木豪 / 中河内雅貴 / 良知真次 / 浅川文也
<Team GOLD>大山真志 / 法月康平 / 松浦司 / 石川新太 / 若松渓太
<Team SPARK>小林亮太 / 米原幸佑 / 和田泰右 / 川原一馬 / 北乃颯希

2021年4月9日(金)~2021年4月30日(金)
会場:東京・新宿FACE

3月27日(土)10:00よりチケット一般発売
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2169921

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