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『シュタゲゼロ』から『Fate』まで 声優・関智一、イケボとのギャップ溢れる七変化の魅力

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リアルサウンド

 2011年に放送されて人気を博したアニメ『STEINS;GATE』。シリーズ7年ぶりのテレビ放送となった『シュタインズ・ゲート ゼロ』では、キャストらも続投していて、1期放送当時の懐かしさがありありと蘇ってくる。「トゥットゥルー」が口癖の椎名まゆりや、男の娘設定の漆原るかといった個性あふれるキャラクターとともに異彩を放っているのが、ネットスラング全開のギークキャラ、“ダル”こと橋田至だ。

 ダルを演じているのは、芸歴25年以上のベテラン声優・関智一。関は、高校生の頃から声優を目指して養成所に通い始め、1991年に声優デビュー。その後、1993年『機動戦士Vガンダム』のトマーシュ・マサリクで初めてレギュラー役を演じて以降、現在に至るまで、他のガンダムシリーズなどを筆頭に様々な作品に出演を重ね、人気を誇り続けている。

 特徴的な声質を主軸にして活躍する声優も多いが、関は役によって様々な声を使い分ける七変化タイプの声優だ。そうはいっても、やはりファン人気が高いのはイケメンキャラ。過去には、『機動武闘伝Gガンダム』のドモン・カッシュ、『Fate』シリーズのギルガメッシュ、『PSYCHO-PASS サイコパス』シリーズの狡噛慎也といった役どころを演じてきた。クールから熱血まで幅広く演じこなす関のイケボに、ハートを打ち抜かれた女性もきっと多いことだろう。

 そんなイケメンキャラを演じている際の関を知っていると、くぐもった声でイケボとはかけ離れたダルの演技に改めて驚かされる。前情報がなければ、両方を聞き比べても、これらを同じ人物が演じているとはなかなか想像がつかないだろう。

 だが、意外にも、関はこれまでこうした変わり種的な役どころも多数演じている。『妖怪ウォッチ』のウィスパーや、『ドラえもん』の骨川スネ夫、『ふたりはプリキュア』シリーズのメップルなど、人間以外のマスコットキャラを担当することもしばしば。さらに、高低を自在に操るだけでなく、鼻声に近い声やかすれ声などでも変化をつけ、それぞれの役柄でまったく異なる印象を植え付けているからすごい。

 “イケボとのギャップ”といえば、声だけでなく性格的な部分にも言及できる。関といえば、自他共に認める“ゲス”キャラとしても知られている。公の場でも堂々と下ネタを語る姿を見ても、やはりイケボとの大きなギャップが感じられるだろう。

 とはいえ、大の特撮マニアでもある関は、劇団「ヘロヘロQカムパニー」では座長を務めて舞台もこなしたり、2014年には落語家・立川志ら乃に弟子入りするなど、声優業以外にも精力的に活動している。2017年に出版した自著『声優に死す 後悔しない声優の目指し方』では、“ゲス”なパブリックイメージに反して真面目な語りを披露するなど、“ギャップのギャップ”ともいえる一面を見せている。

 声の使い分け、役と自身の人となりなど、様々なギャップに溢れている関。二枚目から三枚目まで、彼の様々な声の中から、一番のお気に入りを探してみるのも面白いかもしれない。(まにょ)