GENERATIONS 関口メンディー、ラップ&ダンスのダイナミックな存在感 愛されキャラでバラエティでも活躍中
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ボーカルの片寄涼太、数原龍友、パフォーマーの白濱亜嵐、関口メンディー、小森隼、佐野玲於、中務裕太からなる7人組ダンス&ボーカルグループ、GENERATIONS from EXILE TRIBE。王道J-POPから最先端のダンスミュージックまで、幅広い音楽性で多くのファンを魅了している彼らは、俳優やバラエティタレントとしても精力的に活動しており、Jr.EXILEの中で特にお茶の間に浸透しているグループと言えるだろう。2月10日にリリースした最新シングル『雨のち晴れ』も、土曜ナイトドラマ『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』(テレビ朝日系)の主題歌として放送中。始動から10周年を迎える2021年も、7人のさらなる活躍が期待される。そこで本連載では、個性豊かなGENERATIONSのメンバーを1人ずつフィーチャー。第7回はパフォーマーの関口メンディーについて紹介していく。
関口メンディーは、1991年1月25日生まれでアメリカ・ニュージャージー州出身。父親がナイジェリア人、母親が日本人というハーフだが、1歳の時に日本に移住したため、2018年には「英語を話せると世界が広がると思うんですよね。いま勉強している最中なんです」(※1)と語っているものの、長年“いかにも英語が話せそうなのにじつは話せない”というキャラだった。キッズダンサー経験のあるメンバーが多いGENERATIONSだが、関口がダンスを始めたのは、意外にも大学生になってから。それ以前は、保育園から高校生まで野球一筋で、小学生の頃の夢はプロ野球選手という生粋の野球少年だった。中学時代も、レベルの高いところで野球がしたいと硬式野球のボーイズリーグのチームに所属し、練習に励んだ。しかし、好調だった小学生時代から一転、硬式野球に転向したことで上手くいかないことが増え、「プロ野球選手は難しいなと思うようになった」という。高校に進学する際も、推薦で野球の強豪に入っていく先輩達のようになりたいと思いながら、実際はそこまでレベルを上げられず、希望通りではない形で高校に入学。高校最後の試合で初戦負けをしたことで、一生懸命野球に打ち込んできた自分とチームメイトとの温度差を実感したそうで、追い打ちをかけるように大学のセレクションに受からなかったことが、野球を辞める決め手となった(※2)。
一度は芸人に憧れて“NSCに入りたい”と親に相談するものの、大学には行ったほうがいいと説得され、結果的には“体育の先生になりたい”という理由で日本体育大学に入学。「勉強だけじゃ足りないなと思って、趣味程度になにかやりたいなと思った時に、たまたまダンスサークルの先輩の方に声をかけていただいて、練習会を見に行った」(※3)ことがきっかけでダンスを始めた。なお、そのダンスサークルには、後にGENERATIONSの候補生仲間になる劇団EXILE・町田啓太の姿もあり、ダンスを始めたばかりだった関口は「上達したいときは『とにかくうまい奴のそばにいる』」(※4)というマイルールに従い、サークル内でも特にダンスが上手かった町田の家に週5で通うように。さらに上達するため、サークルの先輩の紹介で、EXPG東京校に入学した。
すると、それから間もなく、LDH内で新たに若い世代のグループを結成するというプロジェクトが始動。関口は2011年にEXPG内で開催されたオーディションを受けると、1週間の合宿を経て、小森・佐野・中務と共にGENERATIONSの候補生に選ばれた。そして同年7月、EXPG内のオーディションから選抜された関口メンディー、小森隼、佐野玲於。劇団EXILEから町田啓太、白濱亜嵐。『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者達へ~』のファイナリスト片寄涼太、数原龍友という候補メンバー7名でGENERATIONSが始動。当時を振り返り、同級生の町田は「本当に入る前から知っていたので、まさか同じLDHにいるとは!別々のルートできていたので“お前、何してるの?なんか一緒になっちゃったね”って(笑)」(※5)という腐れ縁エピソードを明かしている。だが、2012年、町田が俳優業に専念するために候補メンバーから離脱。関口自身も、度重なる遅刻が原因で一時的に脱退扱いとなり、『夢者修行 ~第二章~』のメンバーから外されることに。それでも、自主的にボランティアを行ったり、メンバーが『夢者修行 ~第二章~』を行っている間に自分もパワーアップしたいとラップを始めたり、信用を取り戻すために努力する姿が認められて復帰。サポートメンバー 中務裕太の加入が決まると、2012年11月21日、現体制のGENERATIONSとしてシングル『BRAVE IT OUT』でメジャーデビューを果たした。2014年には、EXILEの新メンバーを決める『EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION』にも挑戦。他のメンバーも参戦したが、GENERATIONSからは、リーダーの白濱と関口がEXILEの一員に抜擢された。
得意なダンスジャンルは、佐野と同じく、KRUMP。もともとはストリートでの抗争や暴力を止めるため、それに代わるものとして生まれたダンスであり、足を踏み鳴らす“ストンプ”、胸を突き出す“チェストポップ”、力いっぱい腕を振り下ろす“アームスイング”といった、身体を大きく見せて挑発するような動作が特徴だ。クランパーはEXILE TRIBEにも多く、関口もMANDYやMonsta Twiggz名義で、日本最高峰のKRUMPアーティスト集団であるTwiggz Famや®AG POUNDに所属。2019年には、EXILE AKIRA率いる®AG POUNDの一員として、ドコモのCMに出演したことも話題を呼んだ。『究極の男は誰だ!?最強スポーツ男子頂上決戦』(TBS系)で度々優勝していたほどの高い身体能力と、大きな体格を活かしたダイナミックなダンスが彼の持ち味となっている。また、2016年にはMANDY名義で、EXILE NAOTOが率いる1DJ+4MCのヒップホップユニット HONEST BOYZ®のMCとしても活動を開始。以前は歌下手キャラが定着していたが、現在はEXILEのライブでもソロのラップパートがあるなど、ダンスだけでなく、ラッパーとしても唯一無二の存在感を放っている。
関口のキャラクターは、“いじられ愛されキャラ”。特に最年少の佐野からはしょっちゅういじられており、数原曰く「メンディーくんは、玲於の遊び道具ですから。2人のやりとりを見ているとすごく面白い」(※6)。それほどまでに仲の良い佐野から見た関口は「行動がとかじゃなく、気持ちがやんちゃ」「常にゼロか100かみたいなところがある」(※7)そうで、年上らしからぬ少年っぽさを持った人柄のようだ。ちなみに、芸人志望だったにも関わらず、じつはいじられることが苦手で、デビュー前、EXILE HIROにいじられた際に上手く答えられなかったという苦いエピソードを持つ(※8)。だが、GENERATIONSの一員として活動していくうちに、バラエティ担当としていじられキャラを受け入れようと腹を括った。すると、続々とバラエティ番組への出演が決まり、「ウメンディー」などのキメ台詞がお茶の間にも浸透。今ではコミカルな演技を得意とする個性派俳優としても、毎回爪痕を残している。最年長らしい包容力と、なんだか放っておけない隙を持ち、たくさんの人に愛される関口メンディー。“毒舌”あり、“宇宙人”ありの個性豊かなメンバー達がここまで仲良く続けてこられたのは、何事も優しく受け止める彼の存在のおかげかもしれない。
※1:https://www.oricon.co.jp/news/2128823/full/
※2:https://www.asahi.com/articles/ASL6P4TZYL6PUTIL02Y.html?iref=sp_photo_gallery_bottom
※3:https://mdpr.jp/interview/detail/1794213
※4:https://r25.jp/article/746606401338777113
※5:https://times.abema.tv/news-article/8621473
※6:https://jisin.jp/entertainment/interview/1638376/
※7:https://www.vivi.tv/post49396/
※8:https://r25.jp/article/746606401338777113
■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
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