「まさに世界の終わり」開幕に主演の内博貴「今までで一番難解な作品」
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「まさに世界の終わり」囲み取材より、左から那須佐代子、内博貴、大空ゆうひ。
内博貴が主演を務める「まさに世界の終わり」の東京公演が、本日10月13日に東京・DDD AOYAMA CROSS THEATERで開幕。初日公演に先駆け本日13日に、同劇場でプレスコールと囲み取材が実施された。
「まさに世界の終わり」は、フランスの劇作家ジャン=リュック・ラガルスが1990年にドイツ・ベルリンで執筆した戯曲。2016年にグザヴィエ・ドラン監督により「たかが世界の終わり」のタイトルで映画化され、第69回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞したほか、アカデミー賞外国語映画賞カナダ代表作品に選ばれた。上演台本・演出を石丸さち子が担当する今回の上演版は、今年18年9月に兵庫で開幕し、愛知、神奈川と巡演した。出演者には内のほか、大空ゆうひ、島ゆいか、文学座の鍛治直人、那須佐代子が名を連ねている。
本作の主人公は、不治の病を患ったことをきっかけに、長く帰らなかった実家に戻ったルイ。劇中では、彼が家族に病を打ち明けられずにいる中、家族が言い争ったり、互いを気遣ったりする様子が会話劇として展開する。
本日の囲み取材には内、大空、那須が出席。内は本作について「とても芸術的で文学的。このようなタッチの作品は初めて」と感想を語る。「これまでの出演作で一番難解」「10ページぐらいの長ゼリフもある」と苦労を明かし、「会話劇ですが全員に長ゼリフがある。1人がぶわーっと話し続けるので、何かあったときにフォローができなくて個人戦のようです(笑)」と所感を述べる。東京公演に向けては「神経を研ぎ澄ます繊細なお芝居なので気を引き締めてがんばります。ぜひ劇場にいらしてください!」と観客にメッセージを送った。
内演じるルイの兄の妻・カトリーヌ役の大空は、内を「キャッチ力がすごい」と称賛。「ダメ出しが入っても、すぐにそれを取り込んで演じられていてすごいなと。内さんとは初共演ですが、この家族にはこんな素敵な(義理の)弟がいるんだと自然に感じることができました」と内に厚い信頼を寄せた。
ルイの母を演じる那須は「実家に帰ってきたルイとは18年ぶりに会うという設定なんですが、いやあ……こんな綺麗な息子になって」と茶目っ気たっぷりにコメント。「演出の石丸さんから『かっこよすぎる!』というダメ出しもあったくらい」と笑いを交えて稽古でのエピソードを明かした。
公演は11月6日まで。なお一部公演の終了後にはアフタートークを実施。10月15日19:00開演回の終演後には演出の石丸、内、大空、島が、17日19:00開演回には石丸、大空、鍛治、那須が、19日19:00開演回には石丸、内、鍛治、那須が登壇する。
「まさに世界の終わり」
2018年9月22日(土)~24日(月・振休)※公演終了
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
2018年10月4日(木)※公演終了
愛知県 名古屋市芸術創造センター
2018年10月6日(土)※公演終了
神奈川県 藤沢市民会館大ホール
2018年10月13日(土)~11月6日(火)
東京都 DDD AOYAMA CROSS THEATER
原作:ジャン=リュック・ラガルス
翻訳:齋藤公一
上演台本・演出:石丸さち子
出演:内博貴、大空ゆうひ、島ゆいか、鍛治直人、那須佐代子