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Official髭男dism、神様、僕は気づいてしまった、みやかわくん…いま注目集めるニューカマーの新作

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リアルサウンド

 “Official髭男dism”、“神様、僕は気づいてしまった”などのバンド勢を中心に、いま注目を集めているニューカマーの新作を紹介。次世代のシーンを担うアーティストたちの才能のきらめき、そこに含まれた大きな可能性をぜひ感じ取ってほしい。

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 今年4月に1stシングル『ノーダウト』で華やかにメジャー進出を決めたOfficial髭男dism。各地の夏フェスも大盛況、音楽メディアでも大きく取り上げられ、aiko、蔦谷好位置といったアーティスト/プロデューサーにも絶賛されるなど、早くも本格的なブレイクが迫っている彼らの新作は「FIRE GROUND」(アニメ『火ノ丸相撲』(TOKYO MXほか)OPテーマ)、「バッドフォーミー」(ドラマ『グッド・バイ』(テレビ大阪)主題歌)などのタイアップ楽曲を含む4曲入りEP『Stand By You EP』。表題曲「Stand By You」は、ソウル、ファンクの要素を取り入れたサウンドとドラマティックなメロディというこのバンドの軸をさらにアップデートさせながら、EDM以降のダンスミュージックの雰囲気、シンガロック必至のコーラスを加えたハイブリッドな楽曲。2019年の快進撃を確信させる、超高性能ポップチューンだ。

 昨年7月リリースの1stミニアルバム『神様、僕は気づいてしまった』以来、約1年3カ月ぶりの神様、僕は気づいてしまったの新作は、映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』(10月26日公開)の挿入歌2曲による両A面シングル『ストレイシープ/匿名』。東野へいと(Gt)の作詞作曲による「ストレイシープ」は、“社会のなかで自分の居場所を見つけ出す”をテーマにしたアッパーチューン。どこのだれか(Vo/Gt)が手がけた「匿名」は、“自分の代わりなんていくらでもいる”という思いを描いたナンバー。どちらの楽曲も、映画の物語を汲み取りながら、“神僕”のコンセプトに結びつけることに成功している。凄腕ミュージシャンでもあるメンバーたちの卓越した演奏、緻密にして生々しいバンドサウンドも絶品だ。

 叙情性に溢れた良質のメロディ、奥深いストーリー性を含んだ歌詞、そして、歌の世界を増幅させ、際立たせることに心を砕いたバンドサウンド。歌モノ・ギターロックバンドの王道とも言える音楽性で注目を集めるHalo at 四畳半のメジャー1stフルアルバム『swanflight』。憂いを帯びた旋律と“私たちを繋ぐもの”をテーマにした歌詞がひとつになった「ヒューズ」、エモーショナルなバンドサウンドのなかで〈たった一節で/君を救うから〉というラインを響かせる「悲しみもいつかは」などを含む本作には、豊かな歌を中心としたこのバンドの特性がしっかりと描かれている。“swanが飛び立つ”という意味を込めたこのアルバムによって彼らは、邦楽ロックの新たなスタンダードへ向かって進むことになるだろう。

 Twitterのフォロワーは85万人以上、YouTubeのチャンネル登録者は58万人超え(2018年10月16日現在)。“実写版歌ってみた”動画は4作品で2,000万回再生を突破するなど、SNS、動画サイトを中心に幅広い支持を獲得している、みやかわくん。メジャーデビューミニアルバム『STAR LAND』に続く1stシングル『イダテンドリーマー』は、力強い4つ打ちのビート、EDM以降のダンスミュージックの流れを汲むアレンジ、壮大なスケール感を備えたメロディ、そして、“僕らはきっと羽ばたけるはず。自分だけの未来に向かって突き進め”というメッセージを込めた歌詞がまっすぐに伝わってくる応援歌。すべての言葉に強い意志を込めながら、圧倒的なカタルシスに導いてくれるボーカルがとにかく素晴らしい。

 指原莉乃と代々木アニメーション学院がプロデュースする声優・アイドルグループ、=LOVEの4thシングル『Want you ! Want you !』。これまでのシングルと同じく、指原が作詞を担当した表題曲「Want you ! Want you !」はキラキラした光を放つ打ち込みトラック、キュートで切ないメロディライン、恋に恋する乙女の気持ちを映し出すリリックを軸にしたポップナンバー。指原がイメージする理想のアイドル像をコンセプトにした=LOVEの特徴がストレートに提示された楽曲だ。声優、2.5次元舞台でも活躍するメンバーの声の魅力がわかりやすく伝わる構成(歌い分け)からも、指原の的確なプロデュースワークが感じられる。

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。