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ソニーミュージックの音楽トレンド創出オーディション終結、あさぎーにょがグランプリに

音楽

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ナタリー

「Feat.ソニーミュージックオーディション」最終審査イベントの様子。(写真提供:ソニーミュージック)

10月9日に東京・Zepp DiverCity TOKYOにてソニーミュージック主催のオーディション「Feat.ソニーミュージックオーディション」の最終審査イベントが行われた。

「Feat.ソニーミュージックオーディション」はSNS上で新たな音楽トレンドを作り出すことを目的としたオーディション企画で、ソニーミュージックが開発した独自のアルゴリズムをもとにした音楽トレンドランキングと最終審査でのパフォーマンスによって合格者が決定。最終審査イベントではソニーミュージックの支援を受けながらグランプリを目指してきたあさぎーにょ、SUKISHA、ドアノブロック、葉山柚子、夜中出社集団の5組のファイナリストがそれぞれライブを披露し、無料で招待された観客はスマートフォンを使って特設サイト上で投票を行った。またイベントの模様はGYAO!で生配信され、Twitter上でも投票が受け付けられた。

DJ和によるオープニングアクトを経て、オーディション密着番組でMCを務めた平井“ファラオ”光(馬鹿よ貴方は)とみちょぱこと池田美優による司会のもとイベントは進行。音楽トレンドランキングにもとづく暫定順位であさぎーにょが1位、葉山が2位、SUKISHAが3位、夜中出社集団が4位、ドアノブロックが5位であることが発表されたのち、トップバッターとしてファイナリスト唯一のバンドであるドアノブロックが登場した。“「世界、ドン引き。」愉快犯バンド”をコンセプトに活動し、オーディション期間内に銭湯や自分たちで作ったお化け屋敷でライブを行うなど奇抜なパフォーマンスを繰り広げてきたドアノブロックは、9月に配信リリースした1stミニアルバム「カルトとポップ」よりアッパチューン「バスタブとミラーボール」を演奏。続けて「プラスチック隕石」を披露し、曲の途中には宇宙人の格好をした大勢のエキストラがステージ上に現れてオーディエンスを驚かせた。

続いて登場したのは、トラックメーカーでシンガーソングライターの“孤高の宅録ニート”SUKISHA。みちょぱから働かずに暮らす自由気ままな人間性を否定され続けながらも、音楽性について絶賛されてきた彼は、インターネット上で注目を浴びた楽曲「4分半のマジック」をプレイし、2曲目にはスローバラード「恋する幽霊」を会場に響かせた。ライブ配信アプリ「Uplive」で50万人以上のフォロワーを持つ“トップライバー”であり、最終審査に向けて全国47都道府県を巡ってファンに会いに行く企画「日本一周フォロワー10万人の旅」を展開した葉山は、オリジナル曲「誰ですか」「マイナーコード」を歌唱。旅をきっかけに始めたアコースティックギターの音色とバックバンドの演奏と共にかわいらしい歌声を披露し、ステージ上のスクリーンには旅の途中に日本全国で撮影した映像などが映し出された。

4番手にはプロデューサー、パフォーマー、マネージャー兼DJのオバケからなる夜中出社集団が登場。グループのコンセプトを柔軟に変化させながらインターネット上で“社畜”をテーマにした楽曲を公開している彼らは、サングラスにスーツという出で立ちで「痛勤リーマンズ」「ガン詰め上司モンスター」「万歳!働き方改革!」といったナンバーをメドレーで畳みかけた。“自由”をテーマにした映像の演出のあとには、ソウルやファンクのサウンドを取り入れた最新曲「Freedom to Worker」が軽快な振り付けやきれいなハーモニーと共に届けられ、エンタテインメント性あふれるステージが展開された。オーディションの最後には、SNSの総フォロワー数が40万人を超える“へんてこポップクリエイター”あさぎーにょがパフォーマンス。楽曲をダウンロードできるQRコード付きのパジャマを販売する企画「着る音楽」などで話題を集めてきたあさぎーにょは、今回「読む音楽」というテーマに挑戦し、ソファなどの家具が並んだステージで朗読を始める。そして彼女は犬を題材にした切ないストーリーを情緒たっぷりに読み上げてから、「Sleepy Dog」と題したバラード曲をしっとりと歌い上げた。

投票の集計中、ゲストのOpen Reel Ensembleがライブパフォーマンスを披露して観客を楽しませたのち、司会の2人がファナリストたちを呼び込んでオーディションの結果を発表。夜中出社集団が3位、葉山が2位、あさぎーにょが1位のグランプリに輝いたことが明かされ、3位には50万円、2位には100万円、1位には300万円が賞金として贈呈された。笑顔で喜びを語ったあさぎーにょは「新しい音楽の届け方をテーマに活動してきたので、それをもっともっとやってみたいなって。まだこれっていうのは見つかっていないので、何かはわからないんですけど私ならではの音楽の届け方を発明できたらなと思います」と今後の活動についてコメント。ラストにオーディションのプロデューサーを務めたソニー・ミュージックレーベルズの梶望氏が、「今回、ファイナルまで残られたアーティストの皆さまは、次のカルチャーを作っていくポテンシャルのある方ばかりだと、改めてイベントを通じて感じました。そのような意味においては、我々がオーディションを主催していると言うよりも、彼らと一緒に走って勉強させていただいたという感覚のほうが強いように思います」と挨拶してイベントを締めくくった。