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THE RAMPAGE RIKUの「音楽大陸」 Vol.7(前編) ナオト・インティライミとエグいザイル?

音楽

ニュース

ナタリー

左からナオト・インティライミ、RIKU。

THE RAMPAGE from EXILE TRIBE・RIKUさんの連載「音楽大陸」Vol.7には、今回が初顔合わせとなるナオト・インティライミさんをお招きしました。「音楽大陸」春の特別編(OFF編)で「1週間休みがあったら海外旅行に行きたい」と話していたRIKUさん。それをヒントに世界一周の旅を経験しているナオトさんに編集部がオファーし、この対談が実現する運びとなりました。

かつてはサッカー少年、そしてJ-POPラバーという共通点のある2人はすぐに打ち解けてマシンガントークを展開。予告編にもあったように予定していた時間をオーバーしながら熱い音楽トークを繰り広げました。1万2000字からなるインタビューの前編をまずお届けします。

取材 / RIKU 文 / 清本千尋 撮影 / 後藤壮太郎

ここにもスターがいるじゃない

RIKU ナオトさん、今日はお忙しい中お時間割いていただきありがとうございます。

ナオト・インティライミ いやいや。こちらこそ貴重なお時間をありがとうございます。

RIKU ナオトさんはLDHのアーティストで仲がいい人はいますか?

ナオト EXILEファミリーだとネス(NESMITH)と親交があるよ。

RIKU 僕もネスさんと仲よくさせてもらっています。ごはんにもよく連れて行ってもらってて。

ナオト へえ! RIKUくんは、おいくつなの?

RIKU 26歳で、今年の8月で27歳になります。

ナオト いいね! まだまだ何にだってなれる歳だね。

RIKU 野球選手の大谷翔平さんやフィギュアの羽生結弦さん、俳優の山崎賢人さん、土屋太鳳さん、吉沢亮さんも同学年なんですよ。

ナオト ゴールデンエイジだねえ。

RIKU すごい人がそろっている世代に生まれてしまいました(笑)。

ナオト いやいや、何言ってるの。ここにもスターがいるじゃない。

RIKU ありがとうございます(笑)。ネスさん以外にLDHのアーティストとは親交はほぼないですか?

ナオト そうだね……あ、GENERATIONSの(数原)龍友は、昔たまたまLAのタワレコで会って、それからフェスとかで一緒になると話すかな。タワレコで初めて会ったときは15分くらいそのまま立ち話をして。GENERATIONSも気付いたらもうドームクラスのライブをするくらい大きくなったよね。片寄(涼太)くんとは、ドラマ「病室で念仏を唱えないでください」でご一緒させてもらったことがある。

RIKU なるほど。じゃあ対談は僕が初めてですね? ぜひ仲よくしてください。

ナオト それはもう! これを機に仲よくなりましょう!

ナオトを音楽人生に導いた言葉

RIKU ナオトさんは世界中を旅するような探究心にあふれた人だと思うんですが、どんな幼少期を過ごしてきましたか?

ナオト 幼少期? 野猿だよ。野猿!

RIKU 野猿……ですか?

ナオト 完全に野猿だったの。木登りしてカブトムシやクワガタ、トカゲなんかを捕まえて戦わせたり、ザリガニを釣ったり……。泥まみれ汗まみれになってずっと遊んでたね。木の上に秘密基地を作ってたら、3メートルぐらいの高さから落っこちて4時間くらい気を失ってたこともある。

RIKU リアルターザンですね(笑)。

ナオト そうそう。リアルターザン。ずっと森の中とか探検してたし。

RIKU 怖いとか、そういう感情はなかったんですか?

ナオト まったくなかったね。とにかく冒険が好きだったんだよね。映画も「グーニーズ」や「スタンド・バイ・ミー」みたいな子供たちが冒険する作品が大好き。今でも冒険が好きだからそういう映画を子供の目線で楽しんじゃうんだよね。あとは3つ上の兄貴に連れられて近くの公園で近所の子供たちと集まってサッカーや野球、ケイドロ、鬼ごっこなんかをよくしてた。直接家に行ってピンポンを押して人を集めて(笑)。RIKUはどんな子供だったの?

RIKU 僕はサッカー一筋の少年時代を過ごしていました。

ナオト どこ出身なの?

RIKU 埼玉です。僕自身は全然うまくなかったんですけど、一応三菱養和でやってました。

ナオト 名門だ!

RIKU そうなんです。絶対プロになるぞと思って続けていたんですけど、高校2年生になるタイミングで辞めて。今でもサッカーは大好きなので、いつかサッカーボール1個持ってスペインやブラジルに行きたいんです。街中でボールパスを出したらメイクフレンズできるって言うじゃないですか。

ナオト うんうん。そうだね。

RIKU 「旅歌ダイアリー」(ナオトの世界一周の旅を追ったドキュメンタリー映画)を観させていただいたんですけど、ナオトさんも旅先でサッカーボール1つで現地の人と仲よくなっていましたよね。いつか僕もああやって、言葉が通じなくてもボール1つで仲よくなるという経験をしてみたいです。今、少年時代のナオトさんのお話を聞いて、そのときの心を忘れずにアーティストとして活動しているんだなと思いました。

ナオト そうだね。ちなみにRIKUは子供の頃どんな性格だった? 僕はでしゃばりでガキ大将みたいな感じだったんだけど。

RIKU 今もそのまま変わらないんですけど、負けん気が強かったですね。なんかこう勝つまでやらないと気が済まなくて、なんでも父に勝負を挑んでいました。

ナオト ふーん、なるほどね。音楽に目覚めたのは?

RIKU 親が音楽好きで、家の中で宇多田ヒカルやマイケル・ジャクソンとかがよく流れていたんです。それで気付いたときには言葉の意味もわからず歌詞カードを見て歌っていたんですよ。でもそれはただ楽しいからやってただけで、子供の頃は本当にサッカー一筋でした。ナオトさんはいつ頃から音楽が好きになったんですか?

ナオト 幼稚園に通っていた頃からめちゃくちゃ歌が好きだったね。もう常に歌ってて、ずっと声が枯れてた。小1ぐらいまではずっと声が枯れてたと思う。

RIKU ははは(笑)。

ナオト 歌だけじゃなくてずっとしゃべってたからかもしれないけど、俺の中では歌ってた説が濃厚(笑)。好きだったジャンルはもうJ-POPね。超Jポッパーだった。我々の世代は光GENJIやSMAPから始まって、サザンオールスターズ、B’z、Mr.Children、CHAGE and ASKA……J-POPを何にしろ聴き漁ってたね。

RIKU 僕も親の影響でサザンとミスチルをよく聴いていました。人生で初めて行ったライブはサザンの味の素スタジアム公演で、僕の中でのロックはサザンなんです。サザンの曲ってコテコテのポップスもあれば、ヒップホップっぽいサウンドをちょっと取り入れてるような曲もあったり、当時何気なく聴いていた曲を聴き返すといろんな方向にアンテナを張って作られた曲だったんだと発見があるんですよね。

ナオト うんうん。

RIKU 体を動かすことと音楽が大好きなナオトさんが音楽を仕事にしようと思った出来事ってありますか?

ナオト 中2でギターを持って曲を作り始めたのよ。好きな曲をギターで弾きたいなと思って始めたの。でもギターを持ったらもうカバーするよりもオリジナルソングを歌うほうが楽しくて、そこからはもうオリジナル街道まっしぐら。でも柏レイソルのジュニアユースにいたからワールドカップの夢もあきらめてなくて、高校の3年間も選手権を目指してがんばってたの。高1の春に担任と二者面談があって「ナオト、お前は将来何になりたいんや?」って聞かれて、「僕ずっとサッカー選手になるのが夢だったんですけど、今は音楽もすごく楽しくて、音楽でメシ食っていきたい気持ちが大きくなったんです。でも音楽でメシ食っていきたい人は何万といるし、どうやったら歌手になれるのかもわからないし、やっぱり難しいですよね?」って弱気に言ったわけよ。そのとき初めて音楽を仕事にしたいって口にしたんだよね。そしたらその先生が……あ、ここから名言来るからね? RIKU、いい?

RIKU はい!

ナオト どんなに高く見えてる壁でも、目の前に行ってみたら自動ドアかもしれないやんけ……しれないやんけ……やんけ……。

RIKU セルフエコーありがとうございます(笑)。

ナオト その言葉が刺さりすぎて、俺の中で何かがボーンと鳴ったわけ。そうか、自分が高さを決めつけてるだけで実際目の前に行ってみたら意外とすんなり行けちゃうのかもって。「もちろん自動ドアなわけはないんだけど、自分で勝手に無理だって決めつけないで、可能性を信じろ」って言われて、その場で音楽の道を志そうと決めたよね。先生の言葉はライフチェンジングフレーズだったなあ。

RIKUは“エグいザイル”?

ナオト 逆にRIKUはいつ音楽のプロになるって決めたの? 自分は歌がうまいって気付いたきっかけはある?

RIKU 初めてカラオケに行ったのが中学生の頃だったんですけど、一緒に行く人みんなに「RIKUは歌がうまいね」と褒められて「もしかしてうまいのかな?」と徐々に思うようになりました。

ナオト それはやっぱり小さい頃から家の中でいろんな音楽を聴いていて、音感が養われていたのかな?

RIKU そうかもしれないですね。で、自分が音楽をやろうと思い始めたきっかけは、中学2年生のときに行ったEXILEのライブです。そこでパフォーマンスに感動して、バックで踊っていた子供たちがEXPG STUDIOっていうダンスボーカルスクールの生徒たちだって知ったんですよ。EXILEになりたいのであれば、そのスクールに行くのが一番早いだろうなと思ってホームページを見て、高校1年生のときに部活をサボって友達と体験レッスンに勝手に行ったんです。ボーカルレッスンを体験したときにたまたま一緒になったクラスの生徒さんと先生にすごくいいと褒められたんですよね。

ナオト おおー。

RIKU それで「もしかしたら本当に僕は歌がうまいのかもしれない。プロになれるかもしれない」と思ったんです。でも当時EXPGはもう生徒数がいっぱいで、1年以上待たないと入れなかったんです。1年も待てないよと思いながらホームページをチェックしてたら、体験レッスンを受けた半年後に特待生オーディションの知らせを見つけて。特待生は学費免除だし、レッスンも無制限に受けられると書いてあって、もうこれしかないと思ったんです。そのオーディションに無事受かって本格的なレッスンを受けるようになったんですよね。

ナオト 今さらっと「無事受かって」って言ったけど、普通は受からないんでしょ? 何人中何人が受かったの?

RIKU そのときは300人ぐらい受けて、受かったのは僕ともう1人だけでした。

ナオト 狭き門! オーディションでは何をしたの?

RIKU スタッフが見てる前でアカペラでワンコーラス歌うだけです。

ナオト だけ!? それだけで300人さばくの!? 歌がうまいかとか、声質がいいのかとか、華があるかとか、未来を感じるかとか全部トータルで見るんだろうね。すごいな。特待生になってからは高校に通いながらレッスンを受けてた?

RIKU そうですね。高校を卒業してからは朝6時からバイトして、終わったらレッスン行っての繰り返しでした。僕はEXPGに3年いたんですけど、1年ごとに特待生の契約更新があるのでそれも毎回大変でしたね。なんとか切り抜けてきたと思っています。3年目でHIROさんが勇退される前のEXILEのツアーにバックダンサーとして帯同させてもらって。最後の公演のアンコール前の映像で、「EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION」と「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 4 ~夢を持った若者達へ~」の開催が発表されて、本番のステージを控えている舞台袖でそれを聞いたんです。そのツアーにはEXILEやFANTASTICSとして活動している佐藤大樹や今THE RAMPAGEのパフォーマーをやっているメンバーも一緒に参加していたので、みんなでこのオーディションに参加してアーティストになるぞと意気込んでいました。そのオーディションで受かって今に至るって感じです。長くなっちゃってすみません。

ナオト いやいや、聞いていてめちゃくちゃワクワクしたよ! RIKUはたくさん戦ってきてるんだね。

RIKU そうですね。子供の頃から歌手になることを目指してがんばってきた人もたくさんいる中で、自分は短いスパンの中でプロになった。でも自分なりにここに来るまでにたくさん努力したし、挫折も経験していて。特待生としてEXPGに在籍していたからこそ、このオーディションで結果を残さないといけないというプレッシャーもあったので、運よくHIROさんに拾っていただけて本当によかったなと思います。

ナオト もちろん運もあるかもしれないけど、RIKUがそれだけがんばったからだと思うよ。

RIKU  EXPGの先生たちが生徒の皆さん「RIKUのレッスンの受け方は本当にエグかったぞ」って話してくださってるみたいなんです。

ナオト RIKUは“エグいザイル”だと話してるんだね。

RIKU (笑)。だから卒業生として生徒さんたちの指針のような存在になれたら、先生たちへの恩返しになるんじゃないかなと思って今がんばっています。

ナオト オーディションに受かって候補生になったからと言って、みんながデビューできるわけじゃないんでしょ?

RIKU そうですね。辞めて行く人も多いです。去っていった人たちを見ているからこそ、彼らの思いも背負ってプロになったからにはとことんやらないといけないと思っています。

ナオト 素晴らしいです!

「音楽大陸」Vol.7後編は6月18日(金)公開予定です。

ナオト・インティライミ

三重県生まれ、千葉県育ち。これまでに世界60カ国以上を1人で渡り歩き、各地でライブや楽曲制作を実施するなど、世界の音楽と文化を体感しながら活動を行っている。2009年にサポートメンバーとしてMr.Childrenのツアーに同行したのち、2010年4月にナオト・インティライミ名義でのメジャーデビューシングル「カーニバる?」をリリース。同年7月には1stアルバム「Shall we travel??」を発表し、12月には東京・日本武道館公演を開催した。その後「NHK紅白歌合戦」出演や大阪・京セラドームでのライブ、全国アリーナツアーを実現し、2017年1月に自分の原点に立ち返るため、世界を回る旅に出ることを宣言。約半年間の旅を経て7月10日開催の「ナオトの日」ライブで日本での活動を復帰させた。2019年9月にジョーイ・モンタナとのコラボ曲「El Japones」でユニバーサルラテンより世界デビュー。デビュー10周年を迎える2021年は秋にベストアルバムをリリース予定。7月10日には恒例の“ナオトの日”ライブ「ナオトの日 スペシャルLIVE 2021 ~じゅっしゅぅ、じゅっしゅぅ、10周年!! あなたが思うよりおまっトゥリです!!~」を東京・東京ガーデンシアターで開催する。

ナオト・インティライミ公式サイト
Naoto / ナオト・インティライミ (@naotointiraymi) / Twitter
Naoto / ナオト・インティライミ(@naotointiraymi_710) ・ Instagram photos and videos
ナオト・インティライミ / Naoto (@naotointiraymi) 公式TikTok

RIKU

1994年8月10日生まれ。THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのボーカル。2014年4月に行われたLDH主催オーディション「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 4 ~夢を持った若者達へ~」に合格し、THE RAMPAGEのボーカル候補生となる。同年9月に行われた「武者修行ファイナル」で正式メンバーに昇格。2017年1月にシングル「Lightning」でメジャーデビューを果たした。2021年2月に3rdアルバム「REBOOT」をリリース。6月30日にはTHE RAMPAGEのニューシングル「HEATWAVE」のリリースが予定されており、その収録曲「ALL ABOUT TONIGHT」「YOUR LIFE YOUR GAME」が各種音楽配信サイトにて現在先行配信されている。RIKU個人としては毎週金曜日にメンバーの陣と共にスペースシャワーTV「ライブを100倍楽しむLIVE YEAH!!!」、bayfm「WEEKEND THE RAMPAGE」にレギュラー出演中。

RIKU(@_riku_r.m.p.g_ldh) ・ Instagram photos and videos

RIKUさんの近況

THE RAMPAGEとしては、新曲の発表があったり、ツアーのリハ、番組収録等で忙しくさせていただいておりました!!
気づけばツアーまで1か月!!
既に大枠の流れ、ベースは出来ていてあとは細かな部分を詰めて、メンバー全員で揃える作業を入る段階に来ています!
本番が待ち遠しい!!

プライベートでは、減量を乗り越えて、爆食いした結果数日で元の体重に戻りました。笑
笑えない。。。
あの苦労は一瞬でおじゃんになりました!笑
ツアーに向けて、また「LIVE仕様」の身体をしっかりと作っていきます!!
自炊しまくってます!!

オススメの1曲はこちら!!
HIDE春君の「SNOW LETTER~はじめての片想い~」です。



デビュー前に出会い、当時はよく彼のライブを見に行っていました。
もう何年もずっと会えてない方なのですが!
当時からものすごい情熱と歌唱力で圧巻のパフォーマンスを見せつけられ、燃えていたのを鮮明に覚えています。
彼の実体験を曲にしたもので、何回聴いても心があったかくなりますので是非皆さんも聴いてみてください。

※記事初出時、後編の公開予定日に誤りがありました。お詫びして訂正します。