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大陸派と台湾派で揺れた横浜中華街を追うドキュメンタリー「華のスミカ」8月公開

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「華のスミカ」

華僑四世の林隆太が長期にわたって神奈川・横浜中華街の華僑を撮影したドキュメンタリー映画「華のスミカ」が、8月より全国で順次公開される。

偶然発見された林の父の中華学校時代の写真をきっかけに、中華人民共和国と中華民国の間で揺れた東西冷戦期の華僑の姿を追った本作。毛沢東と蒋介石による対立は有名だが、横浜中華街でも大陸派と台湾派に分かれていたのは、あまり知られていない。本作では観光地としてなじみ深い、横浜中華街のもう1つの顔を浮き彫りにしていく。

林は「出会った華僑の方々の中には、文化大革命中や日中国交正常化後に祖国に希望を抱き、中国に帰国したもののスパイ扱いされた人もいます。今日、横浜の華僑社会は大陸派と台湾派が歩み寄り、共存の時代を築こうとしています。二つの中華学校には子どもたちの無邪気な笑顔があります」と述べ、「この作品には、同じ日本で暮らす住人として、華僑への理解と認識に繋がって欲しいという私の想いが込められています」とつづった。

「華のスミカ」は8月21日に神奈川・横浜シネマリンにて先行上映後、8月28日より東京・K's cinemaで公開される。秋以降、関西や愛知でもスクリーンにかけられる予定だ。なお本作は2020年に「LEFT -Where I am-」という英題で韓国のDMZ国際ドキュメンタリー映画祭でワールドプレミア上映された。

※記事初出時、一部誤解を招く表現がありました。お詫びして訂正いたします

林隆太 コメント

この映画は華僑の近現代における生活史でもあります。映画に出てくる方の多くは、日本で生まれた中国人です。安寧の地を求めて日本へやってきた華僑一世でしたが、二世や三世も常にどこか不安を抱えて暮らして来ました。出会った華僑の方々の中には、文化大革命中や日中国交正常化後に祖国に希望を抱き、中国に帰国したもののスパイ扱いされた人もいます。今日、横浜の華僑社会は大陸派と台湾派が歩み寄り、共存の時代を築こうとしています。二つの中華学校には子どもたちの無邪気な笑顔があります。この作品には、同じ日本で暮らす住人として、華僑への理解と認識に繋がって欲しいという私の想いが込められています。

(c)2020 記録映画「華僑」製作委員会