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ピンク映画ベストテン第1位は「よがりの森」、あべみかこと可児正光が主演賞に輝く

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「よがりの森 火照った女たち」

「ピンク映画ベストテン2020」の受賞結果が発表された。

映画監督であり映画雑誌「シネ★マみれ」の編集長である切通理作が立ち上げた「ピンク映画ベストテン」。同イベントでは優れたピンク映画作品、キャストやスタッフに賞が与えられる。

2回目となる今回、1位に輝いたのは小関裕次郎が監督を務めた「よがりの森 火照った女たち」。森林伐採作業員として働く“ワケあり”の道子と就職活動に失敗し無気力になった青年・智樹を軸に人間模様が描かれた。2位は石川欣が監督と脚本を担当した「優しいおしおき おやすみ、ご主人様」、3位には高原秀和が監督し、高原と宍戸英紀が脚本を手がけた「悶撫乱の女~ふしだらに濡れて~」がランクインした。

また監督賞は石川が受賞し、脚本賞は「よがりの森 火照った女たち」「ひとり妻 熟れた旅路の果てに」などの深澤浩子が昨年に続き獲得。主演女優賞と男優賞は「よがりの森 火照った女たち」のあべみかこと可児正光がそれぞれ手にした。助演女優賞は「優しいおしおき おやすみ、ご主人様」「はめ堕ち淫行 猥褻なきずな」などの並木塔子、「ひとり妻 熟れた旅路の果てに」「怪談 回春荘 こんな私に入居して」の加藤ツバキに決定。助演男優賞は「温泉情話 湯船で揉みがえり」などの細川佳央が受賞した。新人女優賞は「若妻ナマ配信 見せたがり」でピンク映画初出演にして初主演を務めた山岸逢花が獲得。技術賞は「よがりの森 火照った女たち」などの撮影を担当した創優和、特別賞は「ピンク映画ベストテン」の主催者であり、「ピンク・ゾーン3 ダッチワイフ慕情」の脚本を執筆した切通が受賞した。

また切通をはじめとした映画メディアで活動する5名の審査員によって選ばれた桃熊賞の結果も明らかに。同賞の1位に輝いたのは奥田咲の主演作「悶撫乱の女~ふしだらに濡れて~」。監督賞には「同棲性活 恥部とあなたと…」などの吉行由実、脚本賞には「優しいおしおき おやすみ、ご主人様」などの石川が選ばれた。主演女優賞は同じく「優しいおしおき おやすみ、ご主人様」のあけみみう、主演男優賞は「はめ堕ち淫行 猥褻なきずな」などの森羅万象に贈られている。そして助演女優賞は「ピンク映画ベストテン」との2冠となった加藤ツバキ、助演男優賞は「強がりカポナータ」などの折笠慎也が獲得。新人女優賞は「ピンク映画ベストテン」との2冠となった山岸が手にした。

切通は「2回目である今回、対象年度の2020年は26本の新作ピンク映画が公開されました。これは前年の37本より11本少ない本数です。2020年はコロナ禍で映画界全体が大きな影響を受けました。そうした中、ピンク映画の新作が、これだけの本数作られたというのは、逆にすごいことではないかと私は考えます」と述べ、「内容的にも、ピンク草創期からの最長老である監督の作品はじめ、レギュラー陣が健在の一方、広く自主映画界の才能にも門戸を開いた若手俊英のめざましい活躍、一般映画で活躍しているベテラン含めた才能のこのジャンルへのチャレンジといった、玉手箱のような作品の多様な魅力は衰えることがないどころか、日々更新されています」とコメント。続けて「投票箱が設置された映画館が休業を余儀なくされたり、移動の制限などで出かけにくい状況下で、今回も多くの人が投票下さったことには感謝いたします」と伝えた。

※高原秀和の高は、はしごだかが正式表記

ピンク映画ベストテン2020

1位「よがりの森 火照った女たち」(小関裕次郎監督作)
2位「優しいおしおき おやすみ、ご主人様」(石川欣監督作)
3位「悶撫乱の女~ふしだらに濡れて~」(高原秀和監督作)
4位「はめ堕ち淫行 猥褻なきずな」(山内大輔監督作)
4位「温泉情話 湯船で揉みがえり」(竹洞哲也監督作)
4位「若妻ナマ配信 見せたがり」(佐藤周監督作)
7位「つれこむ女 したがりぼっち」(山内大輔監督作)
8位「悪女の色仕掛け カモって快感!」(藤原健一監督作)
9位「ピンク・ゾーン3 ダッチワイフ慕情」(国沢実監督作)
10位「人妻の湿地帯 舌先に乱されて」(工藤雅典監督作)
10位「月と寝る女 またぐらの面影」(石川欣監督作)

個人賞

監督賞

石川欣

脚本賞

深澤浩子

主演女優賞

あべみかこ

助演女優賞

並木塔子
加藤ツバキ

新人女優賞

山岸逢花

主演男優賞

可児正光

助演男優賞

細川佳央

技術賞

創優和(撮影)

特別賞

切通理作

ピンク映画ベストテン2020桃熊賞

作品賞
1位「悶撫乱の女~ふしだらに濡れて~」(高原秀和監督作)
2位「同棲性活 恥部とあなたと…」(吉行由実監督作)
3位「優しいおしおき おやすみ、ご主人様」(石川欣監督作)

個人賞

監督賞

吉行由実

脚本賞

石川欣

主演女優賞

あけみみう

助演女優賞

加藤ツバキ

新人女優賞

山岸逢花

主演男優賞

森羅万象

助演男優賞

折笠慎也

技術賞

田宮健彦(撮影)

功労賞

有馬潜(編集)

切通理作 コメント

2019年に第1回を行わせて頂いたピンク映画ベストテン。本来なら、2020年には観客の皆さまの前で表彰式をさせて頂くはずでした。
しかしコロナ禍でそれは叶わず、受賞作品に関わった皆さま、個人賞受賞の皆さまに表彰状と盾をお渡し、お言葉を頂く動画を撮影、公開しております。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLdGG1Y38NKbadnQ7fR4LIGVBlz0bMOEws
快く応じて下さった皆さま、司会としてそのすべてに立ち会ってくださった俳優の安藤ヒロキオさん、関係各位に心から感謝いたします。
2回目である今回、対象年度の2020年は26本の新作ピンク映画が公開されました。これは前年の37本より11本少ない本数です。
2020年は前述したコロナ禍で映画界全体が大きな影響を受けました。そうした中、ピンク映画の新作が、これだけの本数作られたというのは、逆にすごいことではないかと私は考えます。
内容的にも、ピンク草創期からの最長老である監督の作品はじめ、レギュラー陣が健在の一方、広く自主映画界の才能にも門戸を開いた若手俊英のめざましい活躍、一般映画で活躍しているベテラン含めた才能のこのジャンルへのチャレンジといった、玉手箱のような作品の多様な魅力は衰えることがないどころか、日々更新されています。
投票箱が設置された映画館が休業を余儀なくされたり、移動の制限などで出かけにくい状況下で、今回も多くの人が投票下さったことには感謝いたします。
また、選考委員をお願いする形で選出した「桃熊賞」参加の皆さまに感謝いたします。
最後に、一般投票の功労賞に本賞主催の私の名前があることについて述べさせて頂きます。実は辞退するかどうか悩みました。しかし投票結果に背を向けるのは呼びかけた側として不誠実であると考え、今回は謹んでお受けすることに致しました。
批評として、時に脚本として、ピンク映画に関わって四半世紀を超えたとはいえ、長年ピンク大賞を続けてこられた林田義行さんを仰ぎ見れば、まだ1年の歴史の賞を通じ、このような温かい目で見て頂くのは恐縮ですが、少しずつUPされ増えていく表彰式動画などで、ピンク映画を愛し、関心を向ける皆さんが意識を共有してくださったゆえだと思います。
ありがとうございます。
これからもピンク映画ベストテンをよろしくお願いいたします。

(c)OP PICTURES