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海老蔵、2年ぶりの歌舞伎座で5役早替わり「歌舞伎を観たことのない方も是非」

ぴあ

市川海老蔵 (C)松竹

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市川海老蔵が7月4日(日)初日を迎える『七月大歌舞伎』の第三部で、2019年7月以来2年ぶりの歌舞伎座出演となる『雷神不動北山櫻』を上演する。

二世市川團十郎により初演された『雷神不動北山櫻』は、 歌舞伎十八番の『毛抜』、『鳴神』、『不動』の3作品が織り込まれている成田屋ゆかりの通し狂言で、海老蔵が2008年、成田山開基1070年の際に新たな脚本と演出で上演して以来、好評を博し再演を重ねてきた人気の演目だ。7度目の上演となる今回は、更にブラッシュアップした魅力ある作品になっているという。 本作で善悪、個性豊かな5役、鳴神上人(なるかみしょうにん)、粂寺弾正(くめでらだんじょう)、早雲王子(はやくものおうじ)、安倍清行(あべのきよゆき)、不動明王(ふどうみょうおう)を早替わりで勤め、空中浮遊や豪快な荒事芸を披露する海老蔵がその思いを語った。

昨年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」が延期に。今回、2年ぶりとなる歌舞伎座の出演について、「毎年7月に出演していたので、通常の流れに戻った形での出演となりました。懐かしい気持ちで、責任も感じております」と心境を語った。

『雷神不動北山櫻』については、「特に大切にしているのは荒事の根底にある善は助かり、悪は滅びるという勧善懲悪の精神です。この作品を二世團十郎が初演した頃は朝から日が暮れるまで、丸一日の演目でした。私が2008年に作り変えさせていただいたものは、昼の部、夜の部の2部制におさまるようにしましたので、その時点で従来の作品よりコンパクトになっています。本来ですと今までの形で上演したかったのですが、コロナ禍で上演時間にも制約がありますので、4時間近い演目を休憩時間含め2時間ちょっとにまとめなければなりません。色々大変ではありますが、皆様にお楽しみいただけるように精一杯勤めます」と、これまでより短時間の中でも歌舞伎十八番の歴史や格式を重んじながらお客様に喜んでいただけるよう様々な部分で演出を工夫していることを明かした。

海老蔵が新たな構成でつくり直した『雷神不動北山櫻』は2008年に新橋演舞場にて初演。父・十二世市川團十郎の生前に「このようなことをしたい」という話を打ち明けたものの、「歌舞伎十八番の『鳴神』、『毛抜』という古典をしっかりとやった上でないと了承できないというのは暗黙の了解でした。そこで先ずは古典をしっかりと演じ、父に見ていただいた上で、この作品の制作が始まりました。『鳴神』、『毛抜』、『不動』の主人公は成田屋にとりまして大切なお役です。古典として守るものは守っていきながら新たに早雲王子、安倍清行を作り上げました」と当時を振り返る。

さらに「私にとって転機になったと言ってもよい作品です。(初演時に)もともと入っていたやる気のスイッチがさらに加速するスイッチを入れてくれた演目だと思います。私としては、30歳で座頭としてひとつの小屋を背負うという、出世作に近い作品。先祖に感謝です」と、真摯に作品への思いと感謝を述べた。

見どころは、「全部です」と語り、「空中浮遊や早雲王子による立廻りがあったり、単独でも上演される『鳴神』、『毛抜』や安倍清行の早口の弁舌があったりと各所に見どころがございます。2時間に凝縮したことで、歌舞伎をご覧になられたことのない方にもさらに観やすい仕上がりになっています」と自信を滲ませた。

『七月大歌舞伎』の第1部と第2部は7月4日(日)から29日(木)まで、第3部は7月4日(日)から16日(金)まで東京・歌舞伎座にて上演。