2021年、K-POP界で一目置かれる存在となったグループ、ONF。今年リリースした1st フルアルバム『ONF:MY NAME』(2021年2月24日リリース)、同作品のリパッケージアルバム『CITY OF ONF』(2021年4月28日)と、続けて2枚のアルバムで高い評価を得た。ONFらしく成熟し、発展し、そのアイデンティを表現した2枚のアルバムの制作過程から、アルバムの反響を受けた現在の気持ちをたっぷりと語るインタビューの後編をお届けする。
“Beautiful”に対して“Ugly”
── 1stフルアルバムのリパッケージ版としてリリースされた『CITY OF ONF』は、先のフルアルバムに新曲が3曲加えられましたね。これらの3曲が完成していたのはいつ頃ですか?
HYOJIN リパッケージアルバム『CITY OF ONF』も、『Beautiful Beautiful』の活動以前から少しずつ準備はしてたんです。
E-TION 『Beautiful Beautiful』が収録されているアルバム『ONF:MY NAME』と、『Ugly Dance(춤춰)』が収録されている『CITY OF ONF』には、それぞれに意味合いもあるんです。『ONF:MY NAME』の収録曲と『CITY OF ONF』の収録曲とで、対になる意味を考えながら、ずっとレコーディングしていました。
U 『Ugly Dance(춤춰)』はこれまでにやったことのないジャンルで、僕はやってみかったジャンルだったんです。パフォーマンスはとにかく全力を使って表現するというもので、これまで以上にハードなもの。僕はこの曲がリードトラックになって、すごく良かったですね。曲を聴いたときに「ああ~、これやな!」と思いました。
U 歌詞を見ると、「新しいことを始めよう 僕らはいつも違う道で(새로운 걸 해보자 우리 항상 다른 길로)」とありますよね? この歌詞がポイントだと思います。このメッセージに合わせて、ダンスの構成も新しくなったという感じですね。最初に振付案を受け取ったときにすごくいい! と思ったし、実際に踊ってみてとても新鮮だなぁと感じました。歌ともしっかりマッチしていて、僕らなりのステージが完成したという感覚なんです。これをお見せできると思ったら、本当に嬉しくなりました!
U 振付を習いながら整理していくと、最後には「これだ!」というのが絶対に出ては来るんですけど……でも、そこにたどりつくまでずっと修正を重ねていくし、振付の先生に修正をお願いしていくんです。『Ugly Dance(춤춰)』の場合は、結果的には最初の案からはすべて修正をしたことになったんですが、先生(チェ・ヨンジュンさん)がとてもお忙しい方なので、僕から先生に連絡をして、僕が整理して、新しく作ったりしながら出来上がったダンスでもあって。そういう点でも、難しいものでした。
WYATT Uがすごく苦労して作ってくれました。
── Uさん大活躍ですね。『MY NAME IS』ではメンバー各々が自分のパートを作詞されましたが、この2枚のアルバムを通した経験の中で感じたことや、こんなことをやってみたいと感じていることなどはありますか。
J-US 今できることとしては振付や歌を一生懸命やっていきますが、機会があれば、その音楽に合うコンセプト作りをやってみたいなと思います。『Road to KINGDOM』の競演では、パフォーマンスのコンセプトや舞台のアイデアを考えたことがあったんです。自分で考えたステージがうまくいったときは、すごく嬉しくて。だから、ステージの演出のような、何か新たなことに挑んでみたいですね。
U デビュー当初は、あるものを学んで僕たちだけで練習していたという感じでしたが、『Road to Kingdom』以降は、振付の先生方と話をしながらダンスを考えていることが、僕は今、すごく嬉しいんです。自分のチームの事に、僕が意見を出すことができる。そうやっていると、ステージひとつひとつがすごく大事なもの、大切なものにも思えてきて、今がすごく楽しいですね。
── 2021年のONFさんは、初フルアルバム、初歌番組1位、初米国iTunes トップK-POPソングズチャート1位、初リパッケージアルバム、韓国での初ポップアップストア、初オリジナルペンライト発売と……初めてづくしでした。『CITY OF ONF』は初動セールスで8万枚超えと、自身の記録も更新し続けています。この人気を実感したエピソードはありますか?
U 僕は、新曲のMVのリアクション動画を見るのが好きなんです。どういう風にMVを見て下さっているかが気になるので。以前に比べると僕らの曲でリアクション動画をアップして下さる方が増えているし、その動画の中でも「このグループは初めて見るんだけど……」というコメントが結構多いので、僕らの歌が広まっているんだなぁと感じました。
U 僕は、NU'EST先輩の音楽スタイルがすごく好きなんです。特に『Segno』という曲が本当に大好きで、よくV LIVEでも言っていたんですけど。今回の活動中に歌番組でNU'EST先輩とご一緒する機会があって、僕とJ-US兄さんのふたりが代表して挨拶させていただいたときに、「先輩の曲がすごく好きでいつも聴いています」とお伝えしたら、「あ、『Segno』よく聴いているんだって?」って。先輩から先におしゃってくださったんですよ! しかも、僕らのこともご存じだったので……嬉しかったです!
U 日本のファンの皆さんにお会いできない時間が過ぎていく中で、僕たちはアルバムをリリースしていろいろな活動をしてきましたが、ファンの皆さんと一緒に、同じ空間で過ごしてきたことが、いつも思い起こされるんです。1日も早くライブやファンミーティングがしたいと思っていますし、ファンの皆さんがONFのことを想ってくださっているのと同じぐらい、僕たちもファンの皆さんのことを毎日想っているので、会える日まで一緒に頑張っていきたいです! 早く会いたいです!
韓国では、2020年に『Road to Kingdom』(韓国・Mnetにて4月30日~6月18日放送)の出演を機に大衆的な人気を得て、5thミニアルバム『SPIN OFF』(2020年8月10日)のリードトラック『Sukhumvit Swimming』で、デビュー後初の音源配信チャート1位に。今年2月にリリースした初のフルアルバム『ONF:MY NAME』では、リードトラック『Beautiful Beautiful』が世界でヒットし、MVは公開から3日で1000万ビューを達成。韓国内では配信チャートはもちろん、『THE SHOW』(3月2日放送回)で初の音楽番組1位に輝いた。デビューから1308日目での初1位だった。フルアルバムのリパッケージ『CITY OF ONF』を2021年4月28日にリリース。ファンダム名は『FUSE(フューズ/퓨즈)』。