伊藤万理華が主演、枝優花の短編「息をするように」9月公開
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左から枝優花、伊藤万理華、Karin.。
伊藤万理華が主演を務めた短編映画「息をするように」が、9月18日より東京・ユーロスペースでレイトショー公開される。
「少女邂逅」の枝優花が監督と脚本を担当した「息をするように」は、シンガーソングライター・Karin.の楽曲にインスパイアされた作品。アイデンティティも性自認も定かでない思春期のアキが、転校先で出会ったキイタと過ごす中で、心の奥底にたまっていた屈託を静かに受け入れていくさまが描かれる。アキを伊藤、キイタを小野寺晃良が演じた。主題歌はKarin.の「過去と未来の間」。劇伴もKarin.が書き下ろした。
伊藤は「まさか映画館で上映になるとは思いもしませんでした。枝さんの言葉にできない淡い世界とKarin.さんの実直で優しい歌声を大画面でぜひ触れてほしいです。この撮影を通して、自分は、誰しも、誰かとの替えがきかない特別な存在なんだ、と救われました。お二人に出逢えて良かったです」とコメントしている。YouTubeでは本作の予告編が公開中。
枝優花 コメント
まさかこのような形で劇場で流していただけること、とても嬉しく思います。この作品はもともとKarin.さんの楽曲からインスピレーションを得て、短編映画とミュージックビデオのセットという形で製作しました。そこから沢山の人たちのおかげで、1本の短編映画として生まれ変わりました。感謝です。
わかりやすいものが急速に手に入りやすい時代になりましたが、それでもきっと、ずっとわからないものは存在していて、それは究極のところ自分自身なのではないかと思います。それは可笑しくも苦しいことですが、だからこそ生きているのだと思います。そう信じている私を救いたくて作りました。そして、どうかこの作品がどこかの誰かに届くといいなと思ってもいます。
Karin. コメント
音楽活動を始めてから「孤独」というものと向き合って楽曲制作をしてきて
二十歳になる前に、孤独の集大成「solitude ability」というアルバムを制作しました。
この短編映画を通して、一人だった孤独がこんなにたくさんの方と関わることができるとは思ってもいなかったので驚きもありましたが、何よりもこのアルバムがより確かな存在になれた気がしていて、
私だけでは観られなかった景色を観ることが出来たように感じます。
以前から伊藤万理華さんの表現が好きでした。
枝優花監督が映し出す世界観に何度も救われ、全ての作品をチェックしていたので、
今回夢のようなコラボレーションが叶い、本当に嬉しかったです。
そして、人生で初めて劇伴の制作を担当させていただきました。
どうしたらアキとキイタの感情に寄り添うことが出来るのかを考え、何度も映像に音を合わせて紡ぎました。この劇伴は「綺麗な水色に墨を一滴垂らしたような音」をイメージの元、旋律を考え、弾かせていただきました。誰かを想った時に放たれる鋭い光や優しい眼差しを「息をするように」で感じました。
是非たくさんの方に観ていただきたいです。
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