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吉田小夏が紡ぐ、輝く命の物語「ぞうれっしゃがやってきた」舞台版がスタート

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吉祥寺ファミリーシアター「ぞうれっしゃがやってきた」より。(撮影:金子愛帆)

吉祥寺ファミリーシアター「ぞうれっしゃがやってきた」が、本日8月7日に東京・吉祥寺シアターで開幕した。

吉祥寺ファミリーシアターは、吉祥寺シアターによるファミリー層に向けた演劇プロジェクト。本公演では、小出隆司の絵本「ぞうれっしゃがやってきた」を原作に、青☆組の吉田小夏が脚本・演出を担当する。吉田は2019年に、図書館でのアウトリーチ用の短編作品として「ぞうれっしゃがやってきた」を手がけた。今回は、劇場上演に向けた長編作品として同作を再構成する。

実話をもとにした「ぞうれっしゃがやってきた」では、終戦直後の愛知・東山動物園を舞台に、戦争の日々を懸命に生き抜こうとした人々と動物たちの姿が描かれる。吉田は「このお話の中には、戦争を生きのびた動物も、生きのびられなかった動物も、出てきます。懸命に生きようとした、名もなき人々も出てきます。生き続けた命も、死んだ命も、どの命も輝いていたものとして、皆様の心の片隅に残していただけたら、こんなに嬉しいことはありません」とコメントした。

出演者には、青☆組の福寿奈央、藤川修二、大西玲子、土屋杏文に加え、田村元、★☆北区AKT STAGEの代田正彦、CHAiroiPLINの清水ゆり、演劇集団 円の原田大輔、大石丈太郎が名を連ねた。公演は8月11日まで。

吉田小夏コメント

私の祖父は、戦争に行き、海軍として戦いました。

やがて日本は敗戦しました。祖父は南方で捕虜となりましたが、生きていることを、妻である祖母に伝えて励ます為に、日本に手紙を送ったそうです。

数年して帰り、東京の空襲を生きのびた祖母と再会し、やがて私の母が生まれました。

物語はいつも、生き残った誰かから、生きている誰かへと語り継がれます。

けれど、わたし達が生きている今日という日は、今はもう死んでしまった誰かが、確かにそこに居たという、その事実と共にある未来なのだと思います。

このお話の中には、戦争を生きのびた動物も、生きのびられなかった動物も、出てきます。

懸命に生きようとした、名もなき人々も出てきます。

生き続けた命も、死んだ命も、どの命も輝いていたものとして、皆様の心の片隅に残していただけたら、こんなに嬉しいことはありません。

吉祥寺ファミリーシアター「ぞうれっしゃがやってきた」

2021年8月7日(土)~11日(水)
東京都 吉祥寺シアター

原作:小出隆司「ぞうれっしゃがやってきた」(岩崎書店)
脚本・演出:吉田小夏
出演:福寿奈央、藤川修二、大西玲子、土屋杏文 / 田村元、代田正彦、清水ゆり、原田大輔、大石丈太郎