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有村架純、ついに岡田健史への恋心に気づき涙 『中学聖日記』は怒濤の展開に

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リアルサウンド

 聖(有村架純)が「私にも価値があるんじゃないかと思って、気が付いたら目で追っていて……」「どうかしてる」と口にして、涙を流す。重要な場面だ。聖は晶(岡田健史)への恋愛感情を初めて口にしたのだ。

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 中学聖日記(TBS系)第3話は、一つの章の終わりと次章の始まりを感じさせる展開となった。聖には晶が、聖の婚約者・勝太郎(町田啓太)には律(吉田羊)が。意識していなかったはずの存在が、彼らにとっていつの間にか大きなものになっていく。それは、第1話から予兆を感じさせながらも、静かに、だが確実に2人に迫ってきていたのだ。聖も勝太郎も、寂しさを埋めるための一時の火遊びはしていない。だからこそ2人の今後は、感情と理性のジレンマという苦悩を伴うものとなる。このジレンマは人間誰しもが共通して抱えるテーマだ。

 第3話は、晶が大きな成長を見せた回だとも言える。「先生を傷つけるようなことをするなよ!」と、聖を貶める書き込みの犯人だった同級生・海老原(川口和宥)に殴りかかる姿を見せたと思いきや、倒れてしまった母親の病院に、上布(マキタスポーツ)の車のウィンドウから「先生! ありがとう!」と笑顔で手を振る姿を見せるなど、晶の感情表現は幅を広げ、つい目で追ってしまう。プールに浮かび、目を瞑る岡田の横顔は、“主役”としての風格も感じさせた。今まで、わがままな中学生らしい中学生だった晶は、今回では視聴者でも引き寄せられるようなセクシーな魅力すら放つようになっている。この事実は、「中学生と教師の恋愛」という距離感を感じさせかねないテーマに大きな説得力を持たせていた。

 聖と晶の組み合わせは、視聴者にとってもチャーミングなカップルとして映るのではないだろうか。勉強合宿の帰りに、手が触れ合うか触れ合わないかの距離での2人の会話は初々しく、微笑ましい。有村架純が生み出す親近感が、この2人を見守っていたいという思いを強める。

 一方、勝太郎は、女性のリーダーとして弱みを見せることを拒んできた律の強がりに理解を示す。そんな勝太郎に、律は無言でキスをする。律のミステリアスな振る舞いは、聖と勝太郎の感情を言い当て、アドバイスをするなど常に物語を動かし続ける役割を果たしてきたが、いよいよその律も、このストーリーに飛び込む形となった。

 物語の終盤は、息をのまずにはいられない。いつものように、聖の部屋でかつての指導担当者・千鶴(友近)に晶の話をしている中で、千鶴が突如「あんたもう嘘つくのやめな」と指摘する場面は、視聴者にとっても驚きだっただろう。今まではコメディーパートを担っていた聖と千鶴の会話において、このシリアスな一言と有村架純の涙は、聖がもう元に戻れないことを明確に示す。

 晶に振られたるな(小野莉奈)が、晶の母・愛子(夏川結衣)に「担任の末永は、晶くんをたぶらかしてます」と感情をあらわに言い残すなど、るなは今後大きな「悪役」の役割を担うことになりそうだ。千鶴の忠告に対して、聖は「分かってます。これ以上はありません」と涙を拭きながらも、まっすぐな表情で声を張る。いよいよ今後の展開は読めないものになってきた。 (文=島田怜於)