猿之助と愉快な仲間たち第1弾「朗読劇 天切り松 闇がたり」に尾上右近・石橋正次
ステージ
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左から石橋正次、市川猿之助、尾上右近。
猿之助と愉快な仲間たち「朗読劇 天切り松 闇がたり~闇の花道~」が、9月6日から8日まで京都・京都芸術劇場 春秋座、22日に愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールで上演される。
本公演は、市川猿之助が主宰する演劇プロジェクト・猿之助と愉快な仲間たちの第1弾。浅田次郎の小説「天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道」を原作に、青木江梨花が脚本・構成、長部聡介が演出を手がけ、朗読劇として立ち上げる。劇中では、富裕層の宝だけを狙い、貧しき人には救いの手を差し伸べる義賊・安吉一家の活躍が描かれる。
出演者には、猿之助に加え、尾上右近、市川弘太郎、市川段之、市川段一郎、市川郁治郎、市川翔乃亮、市川喜介、市瀬秀和、石橋正高、下川真矢、穴井豪、そして石橋正次が名を連ねた。また、朗読劇の上演後には、アフターイベント「猿之助と愉快な仲間たちと語りまショー」を実施予定。同イベントでは、“仲間箱”に寄せられた来場者からの質問やコメントに、猿之助たちが回答していく内容となっている。
猿之助、右近、石橋のコメントは以下の通り。
市川猿之助コメント
今回、猿之助と愉快な仲間たちと題して、朗読劇を行う運びとなりました。
残念ながら、コロナ禍が、もはや日常となっている今では、ただただ立ち止まるのではなく、様々な制約の中で、できる限りのことを模索し、やっていくしかありません。
ということで、第一回の公演として、朗読劇を上演いたします。題材は、浅田次郎先生の大人気シリーズ「天切り松」です。あの独特な文章のリズム、描かれる時代の雰囲気は、<闇がたり>とあるように、まさに言葉で紡ぎ出す音の世界にぴったりな作品であると思います。
尾上右近さん、石橋正次さんをはじめ、スーパー歌舞伎II「ワンピース」「オグリ」で共演した素敵な仲間たちと送る、浅田次郎先生の描かれた、心温まる人情の物語。現実をしばし忘れ、せめて劇場にいるひと時、妖しくもまた、不思議な世界にお遊びいただければ、幸いでございます。
尾上右近コメント
以前、猿之助のお兄さんがまだ10代だった私に向かって「俺の真似をするな。孤独になるぞ。」と仰ったことがありました。闘う男は敵を作ってでも闘わねばならないというような意味だったと受け止めています。そのときのお兄さんの姿と「天切り松」が、私の中ではどことなく重なる気がしております。
また、この作品に出てくる盗っ人達は、悪の中にも秩序や美学があって、野暮なことはせずに生きようとする真っ直ぐな人間達という印象です。もっとも「目細の安吉」が盗人になったのも、「さよ」が遊郭の世界に入ったのも、そうやって生きていくしかないという時代だった訳ですが。だからこそ、美学を持って生きる人達には影や哀愁があり、この作品には、とても魅力的なキャラクターが多く登場します。
今回はその中でいくつかのお役をつとめさせていただくことになりました。いずれのお役も筋の通った人間として大切につとめたいと思います。
石橋正次コメント
登場人物が織りなす見事なまでに粋な男の心情美しく悲しい作品です。純な男の心意気が消えて行く現代に光あれ。きっと最年長の私、老骨ながら粋に演じてみたいです。猿之助さん、スーパー歌舞伎II「新版オグリ」にて大変お世話になりました。又この度、愉快な仲間達に入れて頂き有りがたき幸せ。
大学開学30周年記念・劇場20周年記念公演 猿之助と愉快な仲間たち 第1弾公演「朗読劇 天切り松 闇がたり~闇の花道~」
2021年9月6日(月)~8日(水)
京都府 京都芸術劇場 春秋座
2021年9月22日(水)
愛知県 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
原作:浅田次郎「天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道」(集英社文庫)
脚本・構成:青木江梨花
演出:長部聡介
出演:市川猿之助、尾上右近 / 市川弘太郎、市川段之、市川段一郎、市川郁治郎、市川翔乃亮、市川喜介 / 市瀬秀和、石橋正高、下川真矢、穴井豪 / 石橋正次