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鈴木浩介は「怖すぎて笑える」、加藤拓也が大胆に切り込む「友達」開幕

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シス・カンパニー公演「友達」より。(撮影:宮川舞子)

シス・カンパニー公演「友達」が、本日9月3日に東京・新国立劇場 小劇場で開幕した。

安部公房の「友達」を加藤拓也の上演台本・演出で送る本公演。劇中では、1人の男と、彼の日常に忍び寄る謎めいた9人家族の姿が描き出される。祖父、父・母、3人兄弟、3人姉妹で構成されたその家族は、親しげな笑みを浮かべ、隣人愛を唱えながら、あっという間に男の部屋を占拠してしまい……。

鈴木浩介が男を演じ、浅野和之、山崎一、キムラ緑子、林遣都、岩男海史、大窪人衛、富山えり子、有村架純、伊原六花が9人家族に扮する。そのほかの出演者に、内藤裕志、長友郁真、手塚祐介、西尾まり、鷲尾真知子が名を連ねた。鈴木は「男の日常があっという間に侵食されていく物語は怖いけれど怖すぎて笑えます。是非笑いながら観ていただきたいですね」とコメント。山崎は「加藤さんの稽古の進め方から言葉、指示に至るまで初めてのことばかりの稽古場でした。 この新世代の“得体の知れなさ“に出会えたこと、探求できたことに、ずっとワクワクし続けている自分がいます!」と手応えを語り、林は「今回の作品は、自分の価値観とは違う次元で生きている役で、加藤さんは自分では到底到達できない視点を提示してくださいました。ずっと頭を働かせ、神経を張り詰めて稽古をしてきて、気が付くと1日が終わっている感覚でした」と稽古を振り返る。有村は「男と9人の家族による、正義の分断、正義のぶつかり合い。お客様が観劇し終わったあと、心に残るものがどんなものなのかとても気になりますが、是非余韻に浸っていただけたら、と思います。カンパニーの皆様全員で完走します!」と意気込みを語った。

また、本公演ではライブ配信の実施が決定した。詳細は後日、シス・カンパニーの公式サイトやSNSで発表される。東京公演は9月26日まで行われ、その後、10月2日から10日まで大阪・サンケイホールブリーゼでも上演される。鈴木、山崎、林、有村のコメント全文は以下の通り。

鈴木浩介コメント

この戯曲は、僕がかつて所属していた劇団青年座で初演された伝説的な戯曲です。今、こうして「男」という役を演じる機会をいただけるなんて、不思議なご縁を感じています。安部公房作品は初めてですが、演出の加藤拓也さん、共演の皆さんと、とにかくいつ初日が来てもいいくらいの覚悟で、練りに練り、深めに深め、稽古を進めてきました。

男の日常があっという間に侵食されていく物語は怖いけれど怖すぎて笑えます。是非笑いながら観ていただきたいですね。

山崎一コメント

もともと別役実さんが大好きで不条理劇には長く親しんできましたが、安部公房作品は僕にとっては全く質感が違うもの。そこに、初めてご一緒する加藤拓也さんの視点を通して作られたこの世界観です。

加藤さんの稽古の進め方から言葉、指示に至るまで初めてのことばかりの稽古場でした。

この新世代の“得体の知れなさ”に出会えたこと、探求できたことに、ずっとワクワクし続けている自分がいます!

是非、お楽しみください!

林遣都コメント

舞台は、僕にとっての鍛錬の場です。そして、稽古は自分の余計な部分を削ぎ落し、時間をかけて芝居を追究できる大好きな場所なんです。今回の作品は、自分の価値観とは違う次元で生きている役で、加藤さんは自分では到底到達できない視点を提示してくださいました。ずっと頭を働かせ、神経を張り詰めて稽古をしてきて、気が付くと1日が終わっている感覚でした。それが何よりも楽しくて、役にも戯曲にも発見がとても多く、それをきちんと自分の身に落とし込んで、毎日の本番に臨みたいと思っています。

有村架純コメント

安部公房さんの戯曲が演出家の加藤さんの手によって文字に起こされ、何度台本を読んでも、私の頭だけでは到底理解には辿り着けないだろうと思いながらの稽古でしたが、そんな時間も心底楽しく、カンパニーの皆様と一緒に、無事に初日を迎えました。

とても幸せです。男と9人の家族による、正義の分断、正義のぶつかり合い。お客様が観劇し終わったあと、心に残るものがどんなものなのかとても気になりますが、是非余韻に浸っていただけたら、と思います。カンパニーの皆様全員で完走します!

シス・カンパニー公演「友達」

2021年9月3日(金)~26日(日)
東京都 新国立劇場 小劇場

2021年10月2日(土)~10日(日)
大阪府 サンケイホールブリーゼ

作:安部公房
上演台本・演出:加藤拓也
出演:鈴木浩介、浅野和之、山崎一、キムラ緑子、林遣都、岩男海史、大窪人衛、富山えり子、有村架純、伊原六花、西尾まり、内藤裕志、長友郁真、手塚祐介、鷲尾真知子