悲劇はその後も世界中で起きている、「MINAMATA」音楽担当の坂本龍一がコメント
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「MINAMATAーミナマター」 新場面写真 (c) Larry Horricks
ジョニー・デップ主演作「MINAMATAーミナマター」の音楽を手がけた坂本龍一からコメントが到着した。
ウィリアム・ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスが1975年に発表し、水俣病の存在を世界に知らしめた写真集「MINAMATA」をもとにした本作。心に傷を抱えたユージンがアイリーンとともに訪れた水俣で、人々の日常や抗議運動を写真に収めていく日々が描かれる。ユージンをデップ、アイリーンを美波が演じたほか、真田広之、國村隼も共演に名を連ねた。
演奏に使用する楽器の年代にまでこだわったという坂本は「ミナマタに悲劇をもたらしたことと同じことが、その後も世界中で起きていると思います。その意味でミナマタは決して過去のことではないという気持ちで音楽を担当しました」と述懐。なお本雑誌LIFEの副編集長ミリーを演じた世界的メゾプラノ歌手、キャサリン・ジェンキンスも楽曲に参加している。
監督のアンドリュー・レヴィタスは、坂本について「本作の作曲家にと、私たち製作陣が夢見ていた人だ。もともと私の理想の作曲家だが、特に本作においては完璧。彼は産業公害に強い関心を持っているし、音楽で世界を癒やしている」「この物語の人々と、すべての人間に秘められた美しさを音楽に反映したかった」と語った。
「MINAMATAーミナマター」は9月23日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。オリジナルサウンドトラックは9月22日にCDとデジタル配信でリリースされる。
(c)2020 MINAMATA FILM, LLC