堤幸彦の監督作50本記念、「2LDK」「自虐の詩」「悼む人」など一挙上映
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「堤幸彦監督映画50作公開記念上映会」ビジュアル
堤幸彦の監督作を集めた上映企画が、11月27日から12月3日にかけて東京・K's cinemaで開催。大阪のシネ・ヌーヴォ、愛知・シネマスコーレ、京都・京都みなみ会館でも行われる。
これは、2022年1月7日公開「truth ~姦しき弔いの果て~」で堤が監督を務めた映画が50作になったことを記念するもの。野波麻帆と小池栄子主演で女性2人の壮絶な殺し合いを描く「2LDK」、怪獣をモチーフにした特撮作品「EGG」、中谷美紀と阿部寛が夫婦に扮した「自虐の詩」、天童荒太の小説を映画化した高良健吾の主演作「悼む人」など6作がラインナップに並んだ。
この特集企画は7タイトルの上映が予定されており、残りの1本は決まり次第発表される。なお堤から届いたコメントは下記の通り。
堤幸彦監督映画50作公開記念上映会
2021年11月27日(土)~12月3日(金)東京都 K's cinema
2021年12月11日(土)~大阪府 シネ・ヌーヴォ
2021年12月18日(土)~愛知県 シネマスコーレ
2021年12月24日(金)~京都府 京都みなみ会館
<上映作品>
「2LDK」
「EGG」
「自虐の詩」
「悼む人」
「MY HOUSE」
「くちづけ」ほか
堤幸彦 コメント
気がつくと66歳で、気がつくと50本の映画を撮っていた。元々はバラエティ番組の出身でありMVやコントが専門であったのに、ドラマや舞台の演出もたんまり経験した。20代からまさに休みなしで走り続けてきたが、コロナでふと立ち止まった。半ば強制的に。静かになって耳をすますとそこには“仕事ないなら自分たちで仕事を創る!”と強い意志を持った女優たちがいた。業界での44年で初めて見たタイプの意志だった。それで映画「truth」が出来た。紛れもない「自主映画」として。
50本目の節目なんて意味はない。立ち止まってはいられない。これから何歳になっても彼女らの純粋な意志に相応しい作品を生み出せるのか、観客の期待や視線に応えられるかどうかが問われている。でも“記念しよう!”と奇特な人々もいた。半分マジな生前葬のような。せっかくだから過去の忘れがたい作品をまとめて見てみたい。そして今後の、コロナ後の作風を考えればいい。きっと幾つかの私の“古いフィルム”にはその年齢のがむしゃらが映っているはずだ。私に声をかけてくれた女優たちの純粋さと、それは果たして戦えるのか……。