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「一つひとつの言葉を自由にキャッチして」南沢奈央と濱田龍臣が初の二人芝居に挑戦するKUNIO10『更地』が開幕

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KUNIO10『更地』より、左から 南沢奈央、濱田龍臣  撮影:井上嘉和

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杉原邦生が既存の戯曲を中心に様々な演劇作品を演出する場として、2004年に立ち上げたプロデュース公演カンパニー“KUNIO”、9年ぶりの上演となるKUNIO10『更地』が、10月9日、京都・京都芸術劇場 春秋座で開幕した。

杉原の大学時代の恩師でもある太田省吾の代表作のひとつ『更地』は、バブル経済崩壊期の1992年、太田自身の演出によって初演され、阪神・淡路大震災の翌96年に再演。家の解体を終えた更地で過去の記憶を辿る夫婦の姿が観客の胸を打ち、大きな話題となった。杉原は自身のカンパニーKUNIOにて、東日本大震災の翌2012年に上演。戯曲の設定と異なる若い俳優をキャスティングし、ふたりの男女が「未来」の希望へと向かう新たな物語として再創造。京都のみの公演でありがなら注目を集めた。9年ぶりの上演となる今回も、安定した演技で舞台での活躍目覚ましい南沢奈央と、杉原とは『オレステスとピュラデス』(2020年)以来2度目のタッグとなる濱田龍臣というフレッシュなふたりが初の二人芝居に挑む。

初日公演を追えて、南沢は「ジェットコースターのようでした」と述べ、「緊張もしていましたが、どんどん楽しくなっていく感覚もあって、達臣くんと一緒にどんどんノッていったな、という感覚があった。稽古の時にはないようなノリが生まれたような感じがします」と語り、みどころについては「台詞ひとつひとつに意味があって、深い事をいっていたりとか、男と女で主張が違ったり。男女関係なく、男性が女性の意見に共感したり、観る人によっても感じ方が違うし、一つひとつの言葉を自由にキャッチしてみていただきたい」とし、さらに「今回更地でまっさらなところから始まって、ふたりでどんどん創り上げていって最後は全然違う姿に変わる舞台美術が本当に素敵なので、自分も客席から観てみたい。お客様には是非客席からそれ(舞台美術)も楽しんでもらいたい」と加えた。

濱田も「今回もあっという間でした。いつのまにかカーテンコールで、お客様に拍手をいただいて、すごく幸せな時間でした」と初日公演の感想を述べ、「更地と言う場所においてふたりぼっちの人間は何をできるのだろうか、という事をみせてくれる舞台。ひとりじゃないという事だけでも人は強く、優しくいられる生き物なのかな、ということを自分は演じながら実感することができた。観てくださるお客様は(演じている自分とは)また違った面でそこを観ることができるのではないか」と本作の魅力を語った。



KUNIO10『更地』の上演時間は約80分。今後の公演は10月30日(土)・りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館公演、11月7日(日)~14日(日)に東京・世田谷パブリックシアター公演を予定している。

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