『霧の抵抗 中谷芙二子』展 屋内&屋外に新たな『霧の彫刻』発表
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中谷芙二子『ロンドン・フォグ』霧パフォーマンス, #03779, 2017(参考図版) BMW Tate Live Exhibition: Ten Days Six Nights(テート・モダン/ロンドン)展示風景より コラボレーション:田中泯(ダンス)、高谷史郎(照明)、坂本龍一(音楽) 撮影:越田乃梨子
企画展『霧の抵抗 中谷芙二子』が、2019年1月20日まで茨城・水戸芸術館 現代美術ギャラリー、広場で開催されている。
「霧のアーティスト」として知られる中谷芙二子。中谷は1933年に実験物理学者・中谷宇吉郎の娘として生まれた。1970年の大阪万博で人工霧による『霧の彫刻』を初めて発表して以降、国内外で人工霧を用いた環境彫刻、インスタレーション、パフォーマンスなどを手掛けている。今年『第30回高松宮殿下記念世界文化賞』彫刻部門を受賞。夏にはアメリカ・ボストンのエメラルドネックレス公園で5つの霧作品を発表した。
今回の展覧会では、水戸芸術館内と水戸芸術館広場の噴水にそれぞれ新たな『霧の彫刻』を展示。室内の作品は映像を投影する実験的な霧のインスタレーションとなる。さらに最初の霧発生装置が実現するまでの協働プロセスや、会場での設置風景、その後に続く約50年間の霧作品の展開を資料で紹介するほか、中谷が中心となって精力的に動いた実験グループ「E.A.T.」東京の記録や、ビデオ作品も公開。また1980年に中谷が東京・原宿オープンしたビデオギャラリーSCANの活動を辿る。
会期中は田中泯の「場踊り」と『霧の彫刻』のコラボレーションや、岡崎乾二郎によるトークなど、様々な関連イベントを開催。詳細は会場のオフィシャルサイトでチェックしよう。