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ファンの店 第1回 サザンオールスターズ応援団の夫婦が営む洋食店

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happy~みんなのキッチン~

自らがファンであるという理由から、お店を好きなアーティストの色に染め上げてしまった“筋金入りの〇〇ファン”な店主たちがいる。ここには、同じアーティストのファンたちが全国から集まる。本企画ではそんな筋金入りのファンが集う飲食店を全5回にわたりレポートしていく。

全国のサザンファンにその名を知られる“町の洋食店”

創業10年目のhappy~みんなのキッチン~は、東京・雑司ヶ谷駅から徒歩1分の場所に位置する洋食店。有名ホテルで15年間腕を振るった店主・白根修さんが妻の真美さんと2人で営んでおり、ハンバーグが人気だ。

普段は近隣に住む家族連れやサラリーマンで賑わうが、都内でサザンオールスターズのライブが開催される日には様相が一変。全国各地からファンたちがキャリーケースを引いてやって来る。ここでサザンの曲と限定グッズに囲まれ、本格的な味に舌鼓を打ちながらライブに向けて英気を養うのが一部のファンの中では定番になりつつあるらしい。

サザンのライブチケットは、2000年の「TSUNAMI」発売後、より手に入りにくくなったそう。そんな中チケットを確実に確保するため、2人でサザンオールスターズ応援団(ファンクラブ)に入会。昨年は3回のライブに参加している。それでも「この仕事を始めてからなかなかライブに行けなくて……」と修さんは嘆く。シェフになってからの修さんは忙しく、2人は当時の職場だったホテルで結婚式を挙げた。式でサザンの曲を流したかったが、若い2人はワガママが言えずそれが叶わなかったそう。「でも娘に付ける名前を大好きな『栞のテーマ』から取るという夢は叶った。お葬式では『イエローマン』を流してもらうって決めている」と真美さんは笑った。

お店がもっとも盛り上がる日、それはサザンのデビュー月である6月にファンたちがそれぞれ楽器を持ち込み、貸し切りの店内でサザンを歌い語らう一夜だ。サザンの活動がない年は数回催されることもあったが、今年は1回。店主としてもいちファンとしても外せない大切なイベントなのだとか。

サザンづくしの店内と本格洋食のギャップ

集め続けたサザングッズは、店の開業前から2人の家にあふれていたと言う。サザンファンだということを知る友人が白根さんご夫妻のために手に入れてくれることもしばしば。「お店のために集めたわけじゃないんだけど、うちにたくさんあるグッズを眠らせておくのももったいないと思ってここに飾ることにしたんです」。

お店の一番人気は「ハンバーグ・カニクリームコロッケ(ごはん・ドリンク付き)」。週替わりのランチは旬の食材を使ったパスタや大満足のボリュームで提供するお肉のプレート、ディナーはお酒と共に楽しめる一品料理など品揃えも充実している。メニューに曲名を付けたりしないのかと尋ねたところ、修さんは「うちは味で勝負しているし、地域に根ざしたお店だから、みんなが受け入れやすいスタンダードな名前がいいんですよ」とシェフの顔つきで語った。

次回は大阪・東住吉にある、B'zファンが集う店カフェライチを紹介する。

店舗情報

住所:東京都豊島区目白1-7-18 佐藤ビル1F
電話番号:03-5954-5997
営業時間:
[ランチ] 
月~金 OPEN 11:30 / CLOSE 14:30(ラストオーダー / 14:15)
土 OPEN 11:30 / CLOSE 14:00(ラストオーダー / 13:45)
[ディナー]
OPEN 18:00 / CLOSE 22:00(ラストオーダー / 21:30)
よくかけている曲:「イエローマン」「栞のテーマ」「Hello My Love」
曲のリクエスト:不可

取材・文・構成 / 中村佳子(音楽ナタリー編集部) 撮影 / 小原啓樹