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桜井玲香×岡崎紗絵×三戸なつめ 「『シノノメ色の週末』はセンチメンタルな気持ちになりたいときにぴったりな映画です」

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左から、三戸なつめ、桜井玲香、岡崎紗絵

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2019年の乃木坂46卒業以降、女優としての活動が本格化している桜井玲香の初主演映画『シノノメ色の週末』が11月5日(金)から公開される。期待の新鋭監督・穐山茉由による本作は、桜井のほか岡崎紗絵、三戸なつめが出演。女子高を卒業して10年を経て、現実で葛藤する3人が廃校の決まった母校に忍び込んで、光り輝いていた頃を取り戻そうとする姿を、ナチュラルながらもリアリティの強い演技で表現していく。

劇中では女子高時代に放送クラブに所属していた美玲(桜井)、まりりん(岡崎)、アンディ(三戸)を、3人はどのように受け止め演じたのか。実際の3人の関係性を交えながら、映画の見どころを聞いた。

――『シノノメ色の週末』の台本を最初に読んだときの印象を教えてください。

桜井玲香(以下、桜井) とても柔らかい印象を受けました。監督・脚本の穐山(茉由)さんも女性だからか、女性ならではのなんとも言えない雰囲気が脚本の時点であったので、撮影がすごく楽しみでしたね。

岡崎紗絵(以下、岡崎) ひと言じゃ言い表せない距離感というか、女子ならではの複雑な部分がすごく上手に、柔らかく表現されていて。私も一時期、女子高に通っていたときがあったんですけど……。

桜井 そうなんだ!

岡崎 だから、たぶん卒業して10年後に同級生と会ったらこうなるのかなとか、いろいろ想像しながら読むことができました。

三戸なつめ(以下、三戸) 小説を読んでいるような感覚で、スイスイ読み進めることができて、すごく想像しやすかったです。私も女友達と一緒にいる感じがすぐ想像できて、「どんな撮影になるんだろう?」と楽しみになりました。

左から、三戸なつめ、桜井玲香、岡崎紗絵

――ご自身の学生時代と重なる部分や、逆に演じながら「こういうことを学生時代に経験したかった」と感じた部分はありましたか?

桜井 この3人のキャラがまったく違っていて、普通だったらなかなか交わることのない3人が、仲が良いようで適度な距離もあり、でも心を許し合えているという関係性に部活を通してなれているというのが、リアルだなと感じました。自分も学生の頃に、いろんなジャンルの子とごちゃまぜで仲良くしていたので、そのあたりは共感できましたね。

岡崎 部活って普段クラスで一緒にいるメンバーとはまた違って、選んだ部活でそれをやることが好きな子たちが集まっているから、そこに対する熱量でつながっているじゃないですか。私はそういう経験がなかったので、ちょっと羨ましいなと思ったりしました。

三戸 私はこの撮影を通じて、もっと校則を破ればよかったなということを思い出しました(笑)。

桜井 守っていたんだ?

三戸 そう。アンディはなんで美玲と仲が良いんだろうと、脚本を読みながら思っていて。私は学生時代、クラスにギャルの女の子がいて、グループは違うんだけどみんなに分け隔てなく優しくて。そういう子たちのグループを見ていると、ちょっと校則を破るのも青春みたいなのところもあって、そういうことができる人たちに憧れがあったなと思い出しました。

――では、劇中ではあるものの、卒業から10年後に高校に忍び込んで、仲の良かった3人で何かをするというのは、ある種当時できなかったことを追体験している感覚もあったのでしょうか。

三戸 確かにそうですね。例えば、美玲にスカートの丈を短くしてもらうシーンとか、ちょっと学生時代を追体験しているようで楽しかったです。実際の高校時代は短くしていなかったから(笑)。

左から、三戸なつめ、桜井玲香、岡崎紗絵

――それぞれが演じる美玲、まりりん、アンディとご自身との共通点、大きく異なる点はありましたか?

桜井 私も高校の頃から今に至るまで芸能のお仕事をしていて、美玲も学生の頃からかじっている。きっと夢はこういう業界で活躍することだと思うけど、大人になっていろんな挫折をして、自分自身を信じきれなくなって悩んでいる姿はすごく自分と重なるというか。痛みはすごく分かるし、演じているときももちろん感じていたんですけど、自分の本心じゃないけど知らぬ間に感じていたであろう痛みが映像に乗っているのに気づいて、さらに苦しくなりましたね。

――そういった意味では、役に入っていきやすかった?

桜井 そうですね。学生時代の私は美玲とはまったく違ったんですけど、目指している夢みたいなものは共通する部分もあったので、そこはすごく共感できました。

桜井玲香
桜井玲香

岡崎 学生の頃でいうと、私はまりりんとは結構離れたところにいて。まりりんは本当に真面目で、校則もちゃんと守っていて人をまとめたりするしっかり者という印象ですけど、私は全然そうではなかったんです(笑)。でも、まりりんは「この人のためになったらいいな」と良かれと思ってやったことが、あとでいろんな波紋を呼んでしまう不器用さも持っていて、そこは私に似ているというか、分かる気がしました。

――では、まりりんを演じる上で意識したことは?

岡崎 所作とかは結構気をつけましたね。所作というか、私自身は何かが斜めになっているのが気になりますとか、そういうタイプでもないけど(笑)、まりりんはそういうところも気にするのかなとか。開けたドアは閉めるとか、他のふたりのキャラクターがわりと自由な感じなので、その後で片付けをするみたいな。

桜井・三戸 (笑)。

岡崎 そういうところは、いつもの自分で臨むと見過ごしちゃうと思ったので、ちゃんと見るようにはしていました。

岡崎紗絵
岡崎紗絵

三戸 私とアンディが似ているのは、好きなことに対して一直線なところ。アンディは写真が好きなんですけど、それを突き詰められるところは似ているなと思いました。逆に、似ていないところは、アンディには夢があるのに、親の反対でわりと堅いところに就職したりするところかな。そこでのセリフは自分の中でもどうやって表現しようかなと悩んだんですけど、アンディや観てくれる人に一番伝えたかったことは、好きなことを自分の心のままにやってほしいということ。そこが伝わればいいなと思って演じました。

三戸なつめ
三戸なつめ

緊張からくるピリピリ感を出せるほど、ふたりとの居心地が良かった

左から、三戸なつめ、桜井玲香、岡崎紗絵

――実際の3人の関係性って、撮影を終えた今はどういう感じなんですか?

桜井 実は今日、久しぶりに集まったんですよ。

岡崎 撮影は昨年の11月だったので。

桜井 その撮影期間も、8日間しかなかったんだって。もっと長かったように思ったけど。

三戸 そんなに短かったっけ?

岡崎 相当濃かったので、もっと長いイメージがあったんですけど、それだけ本当に楽しくやれていたってことなんでしょうね。すでに最初の頃から打ち解けた印象が、私にはありましたし、今日もその空気感です。

三戸 うん、そうかも。

――先ほどスチール撮影の様子も拝見していましたが、昨年の11月以来とは思えないほど自然でしたよ。

桜井 そうなんですね。でも実は、今日は久しぶりに会うので正直ドキドキしていたんですよ。おふたりをテレビでは観ていたけど、今日まで全然話せていなかったから、それで今日3人で取材って大丈夫かなあって(笑)。でも、全然大丈夫でした。

岡崎 撮影のときの空気にすぐ戻りましたし。

三戸 そう、戻ったね。びっくり。

左から、三戸なつめ、桜井玲香、岡崎紗絵

――お互いの印象は、お会いする前と今とで変化はありましたか?

三戸 私は変わったかも。最初はふたりとも芸能人みたいな……。

岡崎 いやいやいや(笑)。

桜井 あなたもよ?(笑)

三戸 (笑)。そういうイメージだったけど、会って話したらいい意味で芸能人っぽくない、同年代の女性って感じでした。すごく気さくで優しいし、「あ、私ふたりとしゃべれる!」って感じ(笑)。

岡崎 いやいや(笑)。それこそ、私からしたらふたりはお姉さんなんですよ。そこの距離感も、最初はどうしようかなと思っていたところがあったんですけど、役で同級生をやらせていただいているのもあって、すぐに打ち解けられて、普通にお話できたのがすごくうれしくてありがたかったです。だから、私はふたりの印象はそんなに変わっていないかもしれないです。

桜井 私は撮影中、全然余裕がなくて。初めての映画主演というプレッシャーもあって、ちょっとピリピリしていたくらいだったので、ふたりが黙って見守ってくれることに対して本当に助かったなと思います。

岡崎 でも、あれでピリピリだったら全然ピリピリじゃないですよ。

三戸 うん(笑)。なんだか悩んでいるのは分かったけど、言うほどピリピリ感はなかったかな。

桜井 いやあ、結構出していたかもしれないけど、出せるぐらいふたりとの居心地が良かったんだと思います。そうか、全然気づいてなかったのかあ(笑)。

左から、三戸なつめ、桜井玲香、岡崎紗絵

――今のやりとりだけでも、十分に関係性が伝わりました(笑)。ちなみに、穐山監督にはどういう印象がありますか?

桜井 穐山さん自身も女子校出身で、しかも見た目が可愛らしいので、もっと女の子女の子している感じなのかなと思っていたんですけど、意外とサバサバ系で。ボソッとひと言何か言うのが面白かったり。

三戸 分かる(笑)。

桜井 なので、すごくやりやすかったです。

――それこそ、桜井さんのピリッとした感じを和らげてくれるような?

桜井 そうですね。ピリピリをぶつけながら、何回も説明してもらって一緒に作ったという感じなので、いい経験でした。

岡崎 私も何か分からないことがあったら、一緒に考えてくださることのがすごくありがたくて。それくらい一緒に作った感が強いので、監督がここ(メインビジュアル)にいてもいいくらいですよ(笑)。

三戸 確かに! 窓の外にいてもおかしくないくらい(笑)。

桜井 それはシュールだ(笑)。

三戸 空気感が自分とちょっと似ているところもあって話しやすかったですし、思っていることを言いやすかったのも印象的でした。見た目はちょっとふわっとしたイメージなんですけど、妥協しないところは絶対にしないという強さを感じますし。撮影では美玲が葛藤するシーンが多くて、そういう部分ではふたりがずっと話し合っていたんですが、私は美玲の横にいることが多くてよく近く見ていたから、そこで余計に妥協しない強さは感じました。

左から、三戸なつめ、桜井玲香、岡崎紗絵

――では最後に、それぞれここは注目してほしい、ここを意識して観てほしいというポイントをお聞かせください。

岡崎 最後のクライマックスシーンは撮っていてもすごく印象的で、明け方に撮ったから自分のテンションも上がっていて。あのシノノメ色の空はいろんな色が混ざってできたもので、私たちの関係性みたいに複雑で一色じゃないみたいな、あの感じが私はすごく心に残っています。人間って本当に十人十色でいろんな感情があると思うんですけど、それが見事に表現されているんじゃないかなと思います。

三戸 私は3人で制服になるシーンかな。廊下を走ったりお嬢様ごっこをしている場面は、ぜひ注目して観てもらいたいです。あそこでの楽しさや無邪気さ、高校時代に戻れた空気があるからこそ、その後の現実での葛藤を経て、シノノメ色の空の良さがより伝わると思うので、まずは制服姿に注目してほしいです(笑)。

桜井 ただ仲が良いだけじゃない、仲が良いからこそのちょっと気まずい感じとか、知らぬ間に愛情が傷つけるきっかけになったりと、そういう部分がたくさんこの作品の中に散りばめられているので、そういう部分での共感はたくさん得られるんじゃないかな。なので、センチメンタルな気持ちになりたいときにぴったりな映画なんじゃないかなと思います。



取材・文:西廣智一 撮影:川野結李歌

『シノノメ色の週末』
11月5日(金)より公開

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