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小栗了演出「群盗」に向け、主演の小出恵介「小細工なく、頭も心も柔軟に」

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ナタリー

舞台「群盗」制作発表より。左から小栗了、小出恵介、池田朱那、新里宏太。

舞台「群盗」の制作発表が本日11月4日に東京都内で行われた。

「群盗」は18世紀に活躍したドイツの劇作家フリードリヒ・フォン・シラーによる戯曲。放蕩息子の主人公カールが弟フランツの策略で家を追い出され、義賊のリーダーとなる姿が描かれる。制作発表にはキャストより小出恵介、池田朱那、新里宏太、そして演出・上演台本を手がける小栗了が登壇した。

まず小栗は「本公演は、埼玉のMIZUHODAI WAREHOUSEという新劇場のこけら落とし作品として上演される予定でしたが、コロナの影響を受け、劇場の建設が中断しております。主演の小出恵介さんには、ずいぶん前にオファーしていまして、『どうしても公演を行いたい』とお願いし、富士見市民文化会館キラリ☆ふじみで上演することになりました」と上演の経緯を語る。続けて小栗は「オペラの裏方から舞台業界に入ったので、どうしても古典作品をやりたかった。『群盗』を原作にしたオペラに仕事で関わったこともあり、今回はストレートプレイで上演したいと思いました。大きな規模でストレートプレイの演出を手がけるのは今回が初めて。努力して良い作品に仕上げたいと思います」と意気込んだ。

「6年ぶりの舞台になります」と切り出したカール役の小出は「また舞台に立てること、非常に感慨深いです。真摯な気持ちで臨みたいと思います」と思いを口にする。カールの恋人・アマーリア役の池田は「古典戯曲は初めてで緊張していますが、素敵なスタッフ・キャストの方々と少しずつ形にしていくのが楽しみです」と期待を寄せ、フランツ役の新里は「僕はデビューが歌手で、お芝居の経験はミュージカルばかりだったので、ストレートプレイは初。大きなチャレンジになりますが、自分自身のターニングポイントになるような舞台にしたいです」と目標を掲げた。

Instagramのダイレクトメッセージで小出に出演をオファーしたという小栗は「ダメ元で送ったDMだったので、埋もれているんじゃないかなと思っていたら、お返事をいただけました!」と小出に笑顔を向ける。小出は「2019年の夏で、僕がニューヨークで学校に通いながら毎日あくせくやっていたときで、『舞台に立たないか?』と言われ、本当にうれしかったです」と当時を振り返った。さらに小栗は「弟の(小栗)旬が初監督した映画『シュアリー・サムデイ』で小出さんが主演され、僕が演出する舞台『群盗』の主演も小出さんということで、縁を感じております」とコメントした。

オーディションで出演が決まったという池田は「オーディションで(小栗)了さんが信じられないくらいたくさんのお褒めの言葉をくださって、認めていただけた気がして、その場で号泣しちゃいました」とエピソードを明かすと、小栗は「池田さんは男の子に混ざって7年間、野球をやっていたそうで、根性がある人だなという印象」、最終オーディションに立ち会ったという小出は「池田さんは存在感と集中力がすごい。セリフを自分のものにしていらっしゃるなと思いました」とそれぞれ池田に称賛を送った。

新里は兄を陥れるフランツの役どころについて「フランツは悪人として描かれていますが、共感できる部分もたくさんある気がします。自分なりのフランツを演じられたら」と抱負を述べる。

最後に小栗は「登場人物の心の揺れ動きや人間模様を描きます。難しそうだと思われがちな古典を、なんとかエンタメ化して、若い人たちにも観てもらえるようにしたいです」、小出は「普遍的な作品です。運命に対してどう向き合うか、人間の命題が描かれます。小細工なく、頭も心もなるべく柔軟にして臨みたいです」とあいさつし、制作発表を締めくくった。

公演は来年2月18日から27日まで埼玉・富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ メインホールにて。

舞台「群盗」

2022年2月18日(金)~27日(日)
埼玉県 富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ メインホール

原作:フリードリヒ・フォン・シラー
演出・上演台本:小栗了

キャスト

カール:小出恵介

アマーリア:池田朱那
フランツ:新里宏太

モール:鍛治直人
シュヴァイツァー:山口翔悟
シュビーゲルベルク:伊藤武雄
グリム / 教父:塚本幸男
ラツマン・モーゼル牧師:妹尾正文

ロラー:久道成光
ヘルマン:上杉潤
シュフテルレ:西村大樹