平間壮一が語るミュージカル『The View Upstairs -君が見た、あの日-』 来年2月上演へ
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平間壮一
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すべて見る日本初上演となるミュージカル『The View Upstairs -君が見た、あの日-』が2022年2月、日本青年館ホール(東京都新宿区)ほかで上演される。ニューオリンズに実在した「アップステアーズ・ラウンジ」という同性愛者クラブで1973年に実際に起きた放火事件を題材に、ブロードウェイ新進気鋭の若手作家、マックス・ヴァーノンが作・作詞・作曲を手掛けた本作。2017年に米オフブロードウェイで初演され、今回が日本初上演となる。
現代を生きるファッションデザイナーのウェスは、ニューオリンズのフレンチクォーターにある廃墟と化した建物を購入。クスリでハイになった彼がボロボロのカーテンを引き剥がすと、その瞬間、活気に満ちた70年代のゲイバー「アップステアーズ・ラウンジ」にタイムスリップしてしまう。そこは、まだ同性愛が罪であった時代において“はみ出し者”たちの拠り所。さまざまな事情を抱えた彼らと触れ合い、時に厳しい70年代の現実を体感する中で、ウェスは人と人の絆の意味を学んでいくーー。
そのウェス役を演じるのは、近年、目覚ましい活躍を見せている平間壮一。平間は、本作への出演が決まった時の心情を「嬉しかったんですけど、同時に役づくりに苦労しそうだなと思って。これは気を引き締めないといけないなと思いました」と語る。平間が演じるウェスは、パトリック(小関裕太)という青年の間にもささやかな恋が芽生えていく設定だ。LGBTの役どころとしては、平間は過去にミュージカル『RENT』のエンジェル役を演じた経験があるが「(エンジェルと)どう差をつけていけばいいか考えています。ドラァグクイーンともまた違うし、ウェスの見た目は“普通”。観客にどうウェルの思いを伝えればいいのか、台本に描かれていないところをいかに深められるかだと思う」。
本作で印象に残っている部分を尋ねると、平間が最初に挙げたのは音楽。劇中の楽曲について「ポップでキャッチーな音楽」と評する。一方で「『The Last 5 Years』(2021)や『イン・ザ・ハイツ』(同)の経験がなかったら、多分逃げ出したくなったと思います。2つの作品を通じて、自分にとっての“限界”を乗り越えてきたからこそ、今回はそんなにビビらずにできる気がします」とも話していた。
また、演出については「大きな舞台とは違って、キャストの人数も限られるので、みんなで1つのものを生み出す感じが楽しいだろうなと思います。観客のみなさんも一緒にラウンジに来た人たちのような感覚になってもらえたら」と見どころを語っていた。
本作をどういう人に見て欲しいかを尋ねると、「最近すごく思うのは、自分と同世代の1990年代の人たちって、なんか中途半端な世代なんです」と切り出し、「自分たちより若い世代は、自分のやりたいことをやりたいように進めている。一方、自分たちの先輩方は、それまで培ってきたものや礼儀を重じている。僕らはその狭間にいる気がして、立ち位置を見失いがちな世代だと思う」と持論を展開。その上で「だからこそ、まず同世代に見てほしい。みなさんに何か動き出す勇気や力を感じてもらえる舞台になったらいいなと思います」
取材・文:五月女菜穂
■公演情報
『The View Upstairs -君が見た、あの日-』
東京公演は2022年2月1日(火)〜13日(日)。大阪公演は2月24日(木)〜27日(日)、森ノ宮ピロティホール(大阪市中央区)。
チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2187022
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