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橋本環奈、上白石萌音ら主要キャストにジョン・ケアード、鈴木敏夫も集結 舞台『千と千尋の神隠し』製作発表レポート

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舞台『千と千尋の神隠し』製作発表より 撮影:川野結李歌

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世界的ヒットを記録した宮﨑駿監督による同名アニメ映画(2001)を、『レ・ミゼラブル』『ナイツ・テイル』などで知られるジョン・ケアード翻案・演出により舞台化する『千と千尋の神隠し』。その製作発表が11月9日、都内ホテルにて行われ、ケアード、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー、千尋役の橋本環奈と上白石萌音ら主要キャスト13名が顔を揃えた。

この日お披露目されたポスタービジュアルは、キャスト陣にとっても初めて目にするものだったようで、「本当にやるんだなという実感が生まれてきます」(橋本)、「いよいよ始まるなという高揚の中にいます」(上白石)と興奮の面持ち。鈴木は、舞台化の許諾を求められた際の宮﨑の最初の反応が「いいよ」のひとことだったというエピソードを明かした上で、「皆さん頑張ってください!」と朗らかにエールを贈った。

製作発表で初公開された舞台『千と千尋の神隠し』ポスタービジュアル

ケアードは本作について、「とても演劇的な物語で、舞台作品になり得る」と常々思ってきたそう。舞台化にあたり、『未来少年コナン』にまでさかのぼって全宮﨑作品を観直したと言い、「子どもの心の中に入っていけるところが天才的。歴史に名を残すストーリーテラー」と宮﨑を称えた。具体的な演出構想として明かされたのは、久石譲による原作映画の音楽を『ナイツ・テイル』でも組んだブラッド・ハークが編曲すること、同じく『ナイツ・テイル』のジョン・ボウサーが舞台美術を手がけること、『ウォー・ホース~戦火の馬~』で知られるトビー・オリエによるパペットを使用すること、振付は日本の井手茂太が担当すること。「あんまり言うとネタバレになるから(笑)」と、それ以上は語らなかったが、ケアードならではの演劇的表現が満載の舞台になることは間違いなさそうだ。

キャスト陣の主なコメントは以下の通り。まだ稽古開始前とあって、彼らも私たち観客同様、あのアニメならではのシーンの数々が舞台でどう表現されるのか、期待に胸を膨らませている最中であることが窺えた。

千尋役(Wキャスト):橋本環奈

千尋役(Wキャスト):上白石萌音

◆千尋:橋本環奈「今まで緊張をしたことがなかったのですが、ここに立って初めて緊張を感じています。どうなるのか想像できませんが、何事も新鮮に、楽しく向かっていけたら」、上白石萌音「映画は7歳の時、おいおい泣きながら最後まで観た、心に刻まれている作品。プレッシャーを心地よく味方に感じながら、リスペクトと覚悟と責任を持って演じたい」。

ハク役(Wキャスト):醍醐虎汰朗

ハク役(Wキャスト):三浦宏規

◆ハク:醍醐虎汰朗「何を喋るか家で考えてきたんですが、この場に立ったら全部忘れちゃいました! 皆さんの胸を借りながら、精一杯僕にできることをやって、役の味方になれれば」、三浦宏規「どういう舞台になっていくのか、僕自身ワクワクしています。竜をどうやって表現するんだろうとか(笑)、すごくすごく楽しみです」。

◆カオナシ:菅原小春「カオナシという神秘的な生き物を、人間の最大限の身体表現を使って、毎日ナマモノとして届けたい」、辻本知彦「踊りは僕、とてもうまいんです(笑)。けれども、ダンスのうまさではなく、そこに哀愁を表現できたら」。

◆リン/千尋の母:咲妃みゆ「幼少期からスタジオジブリ作品の大々々ファン。夢のように幸せで、興奮を抑えるのに必死です!」、妃海風「同じく興奮している状態です。この先たくさんの興奮が待ち受けているのかと思うとすごくワクワクします。頑張ります!」。

◆釜爺:田口トモロヲ「歴史ある帝劇に出演する緊張、世界中にファンを持つ作品に出演する緊張、ジョン・ケアードさんの演出を受ける緊張。三つ巴の緊張を味方にして完走したい」、橋本さとし「本番までには何本か手を生やせるように頑張りたい。憑依型の役者なので、必ず生えてくると思います(笑)!」

◆兄役/千尋の父:大澄賢也「ジョンはいつも穏やかで、誰に対しても平等に接して僕たちを導いてくれる。また一緒にものを作れることが光栄で楽しみです」。

◆湯婆婆/銭婆:夏木マリ「声優を務めた映画から20年後に“実演”が叶うとは思ってもみませんでした。舞台はまた別物として、新人のつもりでフレッシュに取り組みたい」、朴璐美「オーディションの時、このジョンの目の奥にだったら飛び込んで行けると。共演者の皆さんの熱さに負けず、きっちり帝劇を油屋に変えていきたいと思います」。

翻案・演出を手がけるジョン・ケアード。左は共同翻案の今井麻緒子

“世界初演”と銘打たれていることもあり、質疑応答では海外で上演される可能性についての質問も。東宝の池田篤郎常務執行役員は、「既にブロードウェイやヨーロッパ・アジア各国のプロデューサーから興味を持っていただいている。いずれどこかの国で上演されることを祈っております」と意気込み、ケアードも「ほかの宮﨑作品と違い、この作品は非常に日本的。そこに敬意を払って作ったものが、結果として海外でも受け入れられたら素敵なこと」と前向きな姿勢を見せた。そして会見の最後には、司会進行を務めていた演劇・映画通で知られる笠井信輔アナからケアードに、「カオナシはどうやって表現するんですか!?」との直球質問が。するとケアードは、「僕が教えると思う?」とニヤリ――世界初演となるケアード版『千と千尋の神隠し』の全貌はやはり、2月に開幕する舞台で確かめるしかない!

取材・文:町田麻子 撮影:川野結李歌

舞台『千と千尋の神隠し』
2022年3月2日(水)~2022年3月29日(火)東京・帝国劇場
プレビュー公演2月28日(月)~3月1日(火)

4月 大阪・梅田芸術劇場メインホール
5月 福岡・博多座
6月 北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru
6・7月 名古屋・御園座

※辻本知彦の「辻」のしんにょうは点1つが正式表記

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