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LiLiCo、大阪に生きる外国人を描いた映画『COME & GO カム・アンド・ゴー』に共感

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通称「キタ」と呼ばれる大阪の繁華街に暮らすアジア人たちの生きざまを描く『COME & GO カム・アンド・ゴー』が11月19日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で封切られた。上映後のトークイベントには、本作のメガホンをとった中華系マレーシア人のリム・カーワイ監督と、映画コメンテーターのLiLiCoが駆けつけ、在日外国人が抱える葛藤や課題について語り合った。

大阪を中心に活動し、アジアやヨーロッパなど世界各国を舞台に映画を撮影しているカーワイ監督にとって、本作は『新世界の夜明け』『恋するミナミ』に続き、大阪を舞台に描いた群像劇。「すべての登場人物が愛おしい」と語り、「急に国際化が進み、たくさんの外国人が来ているが、日本人は“隣にいる”私たちのことを知らないので、ぜひ知って、考えてほしいという気持ちがある」と本作に込めた思いを語った。

同時に映画にはさまざまな境遇の日本人も多数登場しており、「幅広い日本人のキャラクターを通じて、日本の社会を描けるんじゃないかと思った。国籍は関係なく、ひとりの人間でいたい」と上映後の客席にメッセージを送った。

そんなカーワイ監督の言葉にLiLiCoも大いにうなずき、「私も映画を見ながら、いろいろなことを思い出した」としみじみ共感。歌手を夢見て生まれ育ったスウェーデンから単身来日した18歳当時を振り返り、「日本人よりも日本を経験しているかもしれない。コンプライアンス的に今この場では言えないような、ひどいことも言われて傷ついたことも」と振り返った。

劇中に登場するスーパーで働くミャンマーからの留学生に話題が及ぶとLiLiCoは「職場でひどい目に遭っても、心配させまいと、祖国のお母さんには元気だよって言う姿はいたいほど理解できた。彼女はいい味出していた」と絶賛。演じるのは森崎ウィンと共演した日本・ミャンマー合作のドラマ『My Dream My Life』が話題を集めた女優のナン・トレイシーで、カーワイ監督も「オーディションで出会い、すぐに彼女に決まった」と回想。映画の撮影後、一時帰国した際にクーデターが起こり、日本に戻ることも、現地で女優を続けることもできない状態だといい「日本にいれば、今日も舞台挨拶できたのに。すごくかわいそう」と表情を曇らせていた。

映画にはツァイ・ミンリャン作品の常連として知られる台湾のリー・カンション、ベトナム映画『ソン・ランの響き』のリエン・ビン・ファットをはじめ、アジア各国のキャストが参加し、日本からは千原せいじ、渡辺真起子、兎丸愛美、尚玄らが出演している。

取材・文・写真=内田涼

『COME & GO カム・アンド・ゴー』
全国順次公開中

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