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【ライブレポート】シャンプーズ 紆余曲折・葛藤を乗り越え、来年に繋げる初ワンマンライブ

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シャンプーズ『爆裂洗髪独演会』11月22日 下北沢SHELTER (Photo:清水舞)

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“下北沢爆裂エナジーポップ”バンド・シャンプーズが11月22日(月)下北沢SHELTERでワンマンライブ『爆裂洗髪独演会』を開催した。

今年4月にサポートだったベーシスト・ざしきわらしが正式メンバーになって初となる待望のワンマンライブ。モミー(Vo/Gt)扮する爆裂さんの開会宣言を経て、1曲目「ナイトライダー」から「シーサイド」へとアクセル全開でスタートしたステージは、終始前のめりなパワーに溢れ、大勢の観客とともにワンマン開催を迎えられたことへの歓喜が迸っていた。

Photo:清水舞

「誰もおいていかないから!」というモミーの叫びに、観客は高くコブシを突き上げ、アグレッシヴなマリオ(Dr/Cho)のドラムと、ざしきわらしのビートにジャンプし、高く足を蹴り上げながら華麗にギタープレイする樹里(Gt)に拍手を送る。先月、足を痛めてしまったことをSNSで発表し、しばらくハイキックは封印していた樹里だったが、余裕の笑みで序盤から軽やかにステージを跳ね回るその姿からはもう心配なさそうだ。

Vo/Gt:モミー(Photo:清水舞)

日に日に焦燥感ばかりが募るモラトリアム期の心の叫びと、厄介なくらいに美しく輝き続ける夢や希望のかけらを抱いて不器用にひた走るシャンプーズの青春パンク。フロアは男性の姿が圧倒的で、爆音を楽しみながらもバンドとガッチリと向き合う熱さを感じる。普段は心の奥に潜めている青い感情や繊細な情緒と共鳴するその歌に、コロナ禍でなかったら大きな声を重ねるところだと思うが、その分をコブシに変えて大きく振るう。「ノイズ ノイズ ノイズ」「チェリーブロッサム」と、アンサンブルが加速を続ける前半から会場は熱気に包まれ、長い拍手が響いた。

Gt:樹里(Photo:石原敦志)

モミーは、このワンマンライブに決意を持って臨んだという。どこか臆病で、怖がりながらバンド活動をする自分に対してメンバーは前向きで、なんでもっと攻めないのかと思っていると思うと、語る。その自身の臆病さを払拭するようにこのワンマンライブを開催したとMCする。

腹を括った覚悟を伝えるように今一度、「誰もおいていかないから」と言ってプレイした「光る街」のエモーショナルな演奏、がなるようなヴォーカルはどこまでも強い。また久しぶりの曲を、と「寒い日には」や「ロンリーサマー」へと続き、モミー曰く“知っている人は知っている、知らない人には全部が新曲”の中盤ゾーンへと突入し、「杏仁豆腐」や「さよならサマーデイズ」、また「それだけでいいのさ」とプレイして熱いシャンプーズ・ファンのテンションをさらに上昇させる。幅広い曲でセットリストを組めるのもまた、ワンマンライブならではだ。

B:ざしきわらし(Photo:清水舞)

久しぶりの曲たちを演奏する緊張のゾーンを経て、じっくりと描くように演奏されたのは「東京」や、夏に配信されたシングル「メイ」。ミドルテンポで、ジリジリとした暑さや湿度がその音に滲み、切なさと哀愁をバーストさせる「メイ」は、ライブでこそその温度をリアルに感じる。密度の濃いドラム&ベースのグルーヴに樹里のギタープレイが冴え、ステージでの“映え”も最高潮だ。

後半へと向かうMCでモミーは、昔話をと言ってシャンプーズのはじまりを語った。一度はバンドを辞め故郷に戻って就職もしたが、4カ月で再び東京へ出てきたこと。2017年、この人と一緒にやりたいというギタリスト樹里と出会ったこと。樹里と初めて会う日に遅刻したのは、実は忘れていたからだったというメンバー衝撃の暴露話までこぼれてしまったのは、ワンマンライブができた喜びからだろう。そしてドラム・マリオが加わり、ベーシストは何度かメンバーが変わったが今年ざしきわらしが加入して、こうしてワンマンライブ開催へ至った思いを話した。 このMCに続いたのは、シャンプーズのはじまりの曲「蝉の唄」。パンキッシュな曲からぐんぐんとBPMをあげて、「窓の外」「ウルトラマリンブルー」を演奏して、シャンプーズとして走ってきた約5年間をその曲とともに駆け抜けていった。

Dr/Cho:マリオ(Photo:石原敦志)

ライブ終盤には、2022年にアルバムをリリースすることや、アルバムを引っさげた全国ツアーを行い、そのファイナルを4月30日(土) 新代田FEVERで開催することが発表された。 「よし、言ったからには頑張ろう。言ってしまえば、もうやるしかないからね。これからその手法で行きます」と言って観客をわかせて、“シャンプーズはカッコイイバンドじゃなく、やばいバンドになろうと思ってる”と高らかに宣言。まさにこのワンマンライブにふさわしい「はらはくくったぜ」と、サブスクに解禁されたばかりでこの曲にいつも背中を押されてきたという「28」をアンセミックに響かせた。

Photo:石原敦志
Photo:清水舞

「この4人と、皆さんも含めてシャンプーズ!」と叫ぶモミーの声が、明るく、たくましく会場を照らし、樹里はギターをブンブン振り回す勢いで笑顔でフロアに迫る。見るものの心を強い握力で掴む大車輪のバンドアンサンブル、キャッチーなメロディと鮮やかな情景を広げる歌心、泥臭く気恥ずかしいくらいの青春の琴線に触れる歌とそのボーカルを炸裂させたこのライブは、この先、シャンプーズがよりたくさんの人を巻き込んでいくうねりを感じた。「ウォッシュユアヘッド」3連打の賑やかで祝祭感溢れるアンコールまで、高揚するバンドの鼓動が大きく響きわたったワンマンライブとなった。

Text:吉羽さおり

<公演情報>
シャンプーズ ワンマンライブ『爆裂洗髪独演会』

2021年11月22日(月) 下北沢SHELTER

セットリスト

01. ナイトライダー
02. シーサイド
03. ノイズノイズノイズ
04. チェリーブロッサム
05. 光る街
06. 寒い日には
07. ロンリーサマー
08. 杏仁豆腐
09. さよならサマーデイズ
10. それだけでいいのさ
11. 東京
12. メイ
13. 蝉の唄
14. 窓の外
15. ウルトラマリンブルー
16. はらはくくったぜ
17. 28
EN. ウォッシュユアヘッド ×3

<ライブ情報>
『下北沢にて'21』

12月4日(土) 下北沢複数会場サーキット
開場 11:00 / 開演 11:30
チケット代:4,500円

『武蔵野音楽祭蓮の音カーニバル2021 WINTER』

12月11日(土) CLUB SEATA
開場 12:00 / 開演 12:30
チケット代:前売4,200円 / 当日4,700円 ※ドリンク代別途要

『ユタ州 presents 年末!八王子わっしょい〜第一夜〜』

12月26日(日) 八王子Match Vox&RIPSサーキット
出演:ユタ州 / MINAMI / NiNE / アラウンドザ天竺 / プピリットパロ / Su凸ko D凹koi / シャンプーズ / ロケットボーイズ / トランヂスター / 肉球ポコポコ団 ほか
チケット代:前売2,500円 / 当日3,000円 ※ドリンク代別途要

『CHIKAMATSU COWNTDOWN 21/22』

12月28日(火)~31日(金) 下北沢近松
※シャンプーズは12月29日(水) に出演
チケット代:前売・当日1,500円 ※当日受付にて2ドリンク代(1,200円)必要

シャンプーズ主催 下北沢サーキットイベント『爆裂洗髪祭2022』

2022年1月16日(日) 下北沢MOSAiC / 下北沢Daisy Bar / 下北沢近松
出演:シャンプーズ / 明くる夜の羊 / either OrganicCall / CASANOVA FISH / 少年のように / せだい / 虎の子ラミー / FILTER / フィルフリーク / マイアミパーティ / まなつ / 四丁目のアンナ / リスキーシフト
チケット代:一般早割2,900円、学生早割2,400円 / 一般通常3,400円、学生2,900円

2022年フルアルバム発売に伴いレコ発ツアー開催決定!4月30日(土) ツアーファイナルを新代田FEVER にて開催
※詳細は後日発表

詳細はオフィシャルサイトにて
https://shampoosjp.com/live/

<リリース情報>
シャンプーズ ファーストフルアルバム『WASH YOUR HEAD』

2022年2月16日(水) リリース
価格:2,200円(税込)

関連リンク

シャンプーズ 公式サイト:
https://shampoosjp.com/

シャンプーズ YouTube:
https://www.youtube.com/channel/UCKI1PnR6IX880rQhNjRfWsg

シャンプーズ Twitter:
https://twitter.com/shampoos777

シャンプーズ Instagram:
https://www.instagram.com/shampoos_band/

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