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今季もベストイレブンにV2王者がズラリ! 川崎Fが主役となったJリーグアウォーズ

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ベストイレブンに選出された川崎フロンターレの面々 (C)J.LEAGUE

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今季も川崎フロンターレが主役となった。『2021Jリーグアウォーズ』の話である。さすがに昨季のベストイレブン9人独占には及ばないものの、今季も7人がベストイレブンに選出された。前田大然と得点王を分け合ったレアンドロ・ダミアンはベストイレブン、最優秀選手賞の個人3冠を達成。このように喜びを口にした。

「本当に幸せな気持ちでいっぱい。自分はとにかくチームが勝つためにプレーし続けることを意識している。チームメイトがいるからこの賞を取ることができた。また妻や子供たち家族がいるからこそモチベーションを高く保つことができ、この賞を取ることができた。チームメイト、家族、支えてくれたみんなに感謝したい」

ブラジル人ストライカーはコロナ禍での隔離生活がチームの団結力を高めたと明かした。
「今季は移動も多く、隔離生活も長かったが、逆に自分たちの団結力が強くなった。団結力が強くなかったおかげで優勝できたし、自分も得点王を取ることができたと思っている」

だが、団結力を強めた『ACL』ではラウンド16で前年王者・蔚山にPK戦の末敗れた。ダミアンはこの経験を来年に生かすと誓った。
「『ACL』のグループステージは1位突破できたが、トーナメントは残念ながらPKで敗れてしまった。だが、いい経験ができた。このいい経験を生かして来年はタイトルを取っていきたい」

印象に残っているゲームを問われると、4月29日『明治安田生命J1リーグ』第22節・名古屋戦を挙げ、印象に残ているゴールには第16節・湘南ベルマーレ戦での超絶バイシクルシュートを選んだ。
「名古屋戦の連戦。あのアウェイで試合はひとつのカギだった。あのタイミングで名古屋と競っていたので、勝つことでフロンターレの力を見せることができたと思う。
湘南戦のゴール。隣にいる山根(視来)選手から素晴らしいパスがきて、自分がゴールをした。あのゴールは自分でもすごく気に入っていて、強く思い出に残っている。バイシクルシュートは数々決めてきたが、下のボールだったが自分でうまく浮かせて打てた。みんなから『スーパーゴールだ、これからもこういうゴールを決めてくれ』というメッセージをたくさんもらった」

ダミアンは23ゴールでともに得点王を分け合った前田大然のことも称えた。
「前田選手も素晴らしいシーズンを送っていたので、お互いに単独で得点王に輝きたかった思いはあるかもしれないが、前田選手と一緒に取ることができてうれしい。そしてチームメイトに感謝の気持ちでいっぱい。チームメイトがいなかったらこの場には立てていない」

『2021Jリーグアウォーズ』主な受賞者は以下の通り。
【最優秀選手賞】レアンドロ・ダミアン(川崎F)
【ベストイレブン】GKランゲラック(名古屋)
]DFジェジエウ(川崎F)2/谷口彰悟(川崎F)3/山根視来(川崎F)2
MF家長昭博(川崎F)3/脇坂泰斗(川崎F) /稲垣祥(名古屋)/アンドレス・イニエスタ(神戸)2
FWレアンドロ・ダミアン(川崎F)/前田大然(横浜FM)/旗手怜央(川崎F)
【得点王】レアンドロ・ダミアン(川崎F)
【ベストヤングプレーヤー賞】荒木遼太郎(鹿島)
【フェアプレー個人賞】山根視来(川崎F)
【フェアプレー賞(高円宮杯)】川崎F
【優勝監督賞(J1)】鬼木達(川崎F)4
【優勝監督賞(J2)】鈴木政一(磐田)
【優勝監督賞(J3)】大木武(熊本)
【優秀監督賞(J1)】リカルド・ロドリゲス(浦和)
【優秀監督賞(J2)】曺貴裁(京都)
【優秀監督賞(J3)】秋田豊(盛岡)
【最優秀主審賞】飯田淳平
【最優秀副審賞】西橋勲
【最優秀育成クラブ賞】柏・湘南
【最優秀ゴール賞】柿谷曜一朗(名古屋)
【最優秀ゴール賞】大黒将志、佐藤寿人、清水健太、曽ヶ端準、徳永悠平、中村憲剛、前田遼一
※チーム名の後の数字は受賞回数。数字のない選手は初受賞。

川崎Fの面々も喜びのコメントを口にした。
谷口「どうしても攻撃力が売りのチームだが、そんな中でも簡単に失点しない。失点しないと負けを引き分けに、引き分けを勝ちに持っていける。そういう粘り強さを後ろで意識した。自分自身ケガの時期があり、なかなか満足のいくシーズンではなかったが、1試合1試合全力を尽くした結果優勝できたのでしっかり胸を張りたい。昨年に続き今年もたくさんの選手が(ベストイレブンに)選ばれ、すごく誇らしく思うし、チームとして評価されたと思うので素直にうれしく思う。これからもJリーグを引っ張っていく存在になれるようがんばりたい」

山根「チームを自分が引っ張る気持ちで入り、数字を残して目に見える形で貢献しようと思っていた。そこは達成できてよかった。
(フェアプレー賞について)『ファウルをしないで奪う、だけど激しくいく』が僕のテーマなので、うれしく思う。
(2得点・12アシストについて)今季よりも上へいくといつも思っている。今季は14なので、来季は15を目指して、それを超えたら20を目指して、どんどんいい選手へ成長していけるようがんばりたい」

家長「楽しむほど余裕があったわけではないが、1年通してケガなくプレーでき、自分なりに楽しみながら一生懸命できた。年齢のことはあまり深く考えていないが、隣にイニエスタ選手がいたし。どんな選手になりたいという思いはないが、見ていて楽しいと思ってもらえる選手になりたいし、まだまだ成長の余地はあると思う。選手が投票して選んでくれたのもうれしいポイント。チームメイトにも、しのぎを削った対戦相手にも感謝したい。来年もここに戻ってこられるようにがんばりたい」

脇坂「日々の麻生グラウンドの練習がフロンターレの強さの源だと思うので、その結果が今日のベストイレブンにつながったと思う。
来季は『ACL』チャンピオンを目指してがんばっていきたい。個人的には数字の面でもっとがんばっていきたい。絶対3連覇したいと思うし、それができるのはフロンターレしかいない。まだシーズンは終わっていないので、まずは『天皇杯』を連覇したい」

旗手「いろんなポジションを経験させてもらったのでたくさん成長できた。その経験がなければ、この賞もいただけなかったと思う。今季FWで出る機会がなかったが、ゴールへ向かう姿勢、シュートを狙っていく姿勢は常に意識している。自分が生き残るためならどこでもやる覚悟がある。日頃の練習や試合が成長のチャンスにつながるので一日一日大事に過ごしていたい」

また、昨季限りで引退し、功労賞に選ばれた中村憲剛は「今年の川崎の強さは昨季優勝した経験もあったし、選手が抜けながら、日々のトレーニングで監督含めて選手たちが一体感を持ってより高いレベルを突き詰めた結果。苦しい試合も新しいヒーローが出て勝つこともあり、総合力で駆け抜けたシーズンだった」と目を細めた。

川崎F以外のベストイレブン受賞者、ベストヤングプレーヤー賞のコメントは次の通り。
イニエスタ「今季はとても特別なシーズン。シーズンが始まった時は歩くこともできなかったが、シーズンが終わることには3位になった。今季は素晴らしいシーズンとなった、今まで最高の成績を収めたので。来季はさらに上へいけるようにしたい。
この夏の補強は素晴らしかったし、来年はチームとしてさらに成長して、リーグ戦というタイトル、『ACL』というタイトルを狙っていきたい。神戸はそんなにタイトルを取ってきたわけではないが、ワクワク感を持ってシーズンを臨みたい」

稲垣「この賞に選んでもらい本当に光栄。グランパスの結果や成績が評価されてこその賞、そういう意味でチームメイトに感謝したいし、胸を張りたい。(ランゲラックと)ふたり選んでもらったのもクラブとして認められているひとつの証であるし、これからももっと魅力があるチームになっていきたい。今季は自分の中ではいいシーズンを送られたと思うが、来季は今季以上にいいパフォーマンスを見せていきたいし、チームとしてもっといい成績を収めていきたい」

前田「チームがあって自分がゴールを取れていると思うのでチームメイトに感謝している。今季は相手の怖いところへ入れるようになったと思っている。スプリントもゴールを取るために走っているというよりチームのために走っている。
(得点王について)残り3節くらいで、いけるんじゃないかと思ったけど、ダミアン選手がすごい勢いで追い上げてきたので、やばいと思った。お互い得点王をいただけて光栄」

荒木「日頃の練習から100%全力で取り組むことや球際の激しさを学んでいる。来年もふた桁ゴール、そしてアシストもふた桁に乗せて、ふた桁ゴール・ふた桁アシストをしたい」

2年連続でその強さを見せ付けられたライバルたちは来季へのモチベーションを高めたことだろう。だが、記録的な連覇を達成した川崎Fはもうひとつの連覇を睨んでいる。12月12日(日)・等々力陸上競技場での『天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会』準決勝・大分トリニータ戦、12月19日(日)・国立競技場での決勝で有終の美を飾ろうとしている。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

チケット情報
天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2170749

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