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【ライブレポート】ぼくりりから2年、新たに結成したバンドDiosが「DAWN=夜明け」と題したはじまりの初ワンマンライブを開催!

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『Dios 1st One Man Live “DAWN”』12月23日 東京・WWW X

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ぼくのりりっくのぼうよみの名で活動をしていたたなか(Vo)、美しい曲とテクニカルなギタープレイで世界で活躍するIchika Nito(Gt)、トラックメイカー / シンガー・ソングライターとしてぼくのりりっくのぼうよみ作品も手がけてきたササノマリイ(Key)という、それぞれソロで活動していた3人でスタートしたDios(ディオス)。2021年3月の1stデジタルシングル「逃避行」をリリースから9カ月、Diosが12月23日に初めてのワンマンライブ『Dios 1st One Man Live “DAWN”』を渋谷WWW Xで開催した。

このDios、まだ5作のデジタルシングルのみのリリースだが、初ワンマンのチケットは一般発売と同時に即完し急遽生配信が行なわれることにもなった。注目度が高いことは、観客で埋まったフロアに漂うムードから感じられる。コロナ禍で会話は控えられているが、まだ無人のステージを静かに見つめる観客は興奮と緊張感が入り混じった温度を放っている。

SEはなし。暗転した会場内の空気がグッと引き締まってDiosの3人へと熱い視線が送られるなか、1曲目に演奏されたのは夏にリリースした「劇場」。ゆったりとしたビートに饒舌なIchikaのギターとササノマリイの鍵盤が絡み合ってグルーヴを生み出していく。たなかは曲中でマイクスタンドからマイクをとって、ステージを歩きながら歌う。そのボーカルはソロ時よりも低音がきいて、より深くエモーショナルな印象。心に訴え、目の前の景色を広げていくような感覚だ。

たなか(Vo)

曲が終わり「ようこそ、Diosの初ワンマンライブへ」と挨拶をしたたなかは、最初のリリースから9カ月、ようやくみんなの顔が見れた喜びを語り、「楽しんで帰ってくれたらもっとうれしい」という。まだどこか堅さが残るMCだったが観客の大きな拍手に3人の顔もほころんだ。

続いては1stシングルとなった「逃避行」、そして未発表の「試作機」へと進んでいく。たなかは繊細な心の内を吐露しながらも、同時にその言葉が想像の世界を滑空するようなロマンティックで叙情的なものになっているのは、信頼のおけるふたりとの“バンド”である心強さもあるのだろうか。音楽的なバックボーンが違う3人による曲作りで、アイディアが掛け合わされて音楽の世界が広がり、タフなものになっていく、その工程の興奮が初ライブのこの日のステージでも感じられる。Ichikaは、海外での活動がメインだったから日本でバンドをやるとは思わなかったそうだが、ふたりと未知の領域にたどり着ける希望があると語る。ササノもまた、バンドで“初めて”をいろいろ経験させてもらっていると、Diosへの思いを語った。

Ichika Nito(Gt)

中盤では、「ぼくりり経由で来てくれた人は、きっとふたりのすごさを知らないと思うので」(たなか)と、セッションタイムに突入した。細やかなでテクニカルなアルペジオやリズミカルなギターのカッティングにピアノが重なり、そこに歌やスキャットを乗せていく。ノイジーで歪みのあるギターのセクションもあるが、全体的にメロウで、ポエトリーな物語やその背景を丁寧に色付けていくようなセッションとなっていくのがDiosのムードだろうか。

そしてこのセッションから「いのち」、「鬼よ」「misery」と未発表をまじえた曲が続いて、11月にリリースした「ダークルーム」へという重厚でディープなブロックへと突入していった。今回のライブでは半数ほどが新曲となったが、現在アルバムの制作中であるという(2022年夏までにはリリースしたいという)。様々なタイプの曲を作ることができる3人だけに、どんな曲がほしいかとMC中にも企画会議のようになっていったが、その様子からも楽しんで音楽を作っている3人の姿が浮かぶ。

ササノマリイ(Key)

3人は、たくさんの人の居場所になり、またそこを拠点に攻め込んだり現実にアプローチできる、“城”のようなアルバムを作っていると語った。そこに続いた「virtual castle」はフォークロアで、またパンキッシュなダンサブルな曲。ここまで、ステージから放たれる音楽を1ミリも逃すまいと、前のめりになっていた観客の体を、心地よく揺らせる曲からラストに据えたのは未発表の「紙飛行機」。「初めてのDiosを目に焼き付けて帰ってもらえたらいいなと思います」と披露したこの曲は、曲中でテイストがガラリと変わるプログレッシヴな曲で、変幻自在に、音に乗せてリスナーに旅をさせてくれるDiosの面白さが凝縮されていた。

現在アルバムを作っており、作品を引っさげてのツアーもしたいという3人。「今度はいろいろな場所に会いにいくので、よろしくお願いします」と観客や配信で観ている人へと語り、大きな拍手が響くなかDAWN=夜明けと題したはじまりのワンマンライブを終えた。

Text:吉羽さおり

<公演情報>
『Dios 1st OneMan Live “DAWN”』

12月23日(木) 東京・WWW X

セットリスト

劇場
逃避行
試作機
Ichika solo session
ササノマリイ solo session
いのち
鬼よ
misery
ダークルーム
virtual castle
紙飛行機

※2022年1月10日まで配信チケット販売中
https://livemine.net/lives/92/about

プロフィール

前職・ぼくのりりっくのぼうよみ=たなか、YouTube登録者数170万人越えの今最も注目すべき世界的ギタリスト・Ichika Nito とボカロやオンライン・ゲーム界隈ともリンクし、ぼくりり過去作も手掛けたトラックメイカー / シンガーソングライター・ササノマリイの3人で新たに結成した新ユニット。


関連リンク

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YouTube:
https://www.youtube.com/c/Dios_band

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