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PEOPLE 1が東名阪ツアー完走 「僕の心」MVサプライズ公開&全国ツアー開催決定

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『ベッドルーム大衆音楽』渋谷Spotify O-EAST公演より 写真:マスダレンゾ

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PEOPLE 1が、12月20日に全国ツアー『ベッドルーム大衆音楽』渋谷Spotify O-EAST公演を開催した。そのレポートをお届けする。

不器用で正直な魂の疾走。この日、この場所で起こったことに対して、「共感」とか、「一体感」とか、そういう安直な表現は似合わない。どちらかと言えば、「ぶっ飛ばされる」とか、「巻き込まれる」とか、そんな粗野な表現の方がよく似合う。それだけ、彼らは「ありのまま」で目の前にいた。

活動を開始してから2年、ほとんど素性は明かしてこなかったバンドが、あまりにも獰猛で剥き出しな姿をステージの上から私たちに見せている――その事実に、驚いた。12月20日、渋谷Spotify O-EASTにて行われた、PEOPLE 1のワンマンライブ。10月より東名阪を回ったバンド初の全国ツアー「ベッドルーム大衆音楽」の追加公演として開催されたこの日のライブは、PEOPLE 1としては通算5度目のライブだった。

曲のタイトルでもある「113号室」のネオンが輝くステージ上には、Deu、Ito、TakeuchiというPEOPLE 1のメンバー3人に、サポートメンバーであるHajime Taguchi(B / G)、ベントラーカオル(Key / G)を加えた5人が立った。開演時間を少し過ぎて、ステージに5人が現れると、「東京」のイントロをサンプリングしたSEが流れ、「アイワナビーフリー」が始まる。

ライブ序盤は、とにかく「エゴイスティック」――ライブ終盤でDeu自身が口にしたそんな言葉が似合うような展開だったと言えるだろう。2曲目の「さよならミュージック」を演奏し終えると、唐突にDeuが「ケータイのライトで明かりつけようぜ」と観客を促し、フロアのあちこちで光るライトに照らされる中で「東京」を披露。こういうロマンチックな演出は中盤から終盤にとっておくのが定石なような気もしたが、きっと本人たちにとってそんな予定調和はどうでもいいのだろう。

「東京」の演奏を終えると、軽い自己紹介MCを挟み、ポップなパンクソング「イマジネーションは尽きない」へ。メロディアスな名曲「東京」の余韻を一気に断ち切るように、Deuはハンドマイクで動きまくり、エナジェティックなパフォーマンスを繰り広げる。演奏は、オーディエンスのハンドクラップも重なった「BUTTER COOKIES」、そして「スクール!!」へと続いていく。

まずは軽くジャブを打とうとか、そういう気の利いた流れは微塵も考えていないような様子で、とにかく1曲1曲が重いストレートのようにぶつけられていく。粗さもある。だが、ステージ上で次々生まれるエネルギーの爆発、1曲1曲の圧倒的な曲の強度とパフォーマンスの訴求力の高さに、自ずと耳と目は奪われる。このリアルさ、この嘘のなさ、この切実さ……「ああ、これがPEOPLE 1なのか」と、驚きと納得が入り混じった感情に襲われる。

2019年の暮れに活動を開始したPEOPLE 1は、現時点での主な活動期間がコロナ禍と重なったことや、活動開始以来、Deu、Ito、Takeuchiの3名から成る3ピースであること以外のバンドの素性がほとんど明らかにされていなかったこともあって、かなり秘密めいた存在感をまといながら活動してきた。

最近は1stフルアルバム『PEOPLE』のリリースもあり、SNSやメディアへの露出も増えて、3人それぞれのキャラクターやバンドの精神性は以前に比べるとかなり見えてきたものの、それでもやはり、「PEOPLE 1とはなんなのか?」という本質的な部分はヴェールに包まれているように思える……が、こうして生でライブを観てみれば、彼らが本来的に非常にプリミティブなパンクバンドであることがわかる。ステージの上にいる彼らは、驚くほどに余計なものを纏っていない。

友達同士の駄弁りのようなゆるいMCを挟み、Itoの「のんびり聴けるゾーン」という言葉に導かれるように、照明が暗くなり、DeuとItoが座り込む。そして、「ライカ」へ。音源では弾き語りだった曲だが、ライブではTakeuchiのドラムの音色の豊かさが、音源とは違った世界の深さを曲にもたらしている。

続いて「常夜燈」を披露すると、早くも「のんびり聴けるゾーン」は終了。「フロップニク」「スラップスティック・ガール」へと、再び狂騒的なパフォーマンスが繰り広げられる。そして、ここで「113号室」のネオンを消し、ツアー各地でダブルアンコールにおいて演奏されてきたという、Itoが客演したWurtSの「リトルダンサー feat. Ito(PEOPLE 1)」の演奏が始まる。すると……なんとWurtS本人がアーティスト写真と同じ衣装を纏ってステージに登場。そもそも、PEOPLE 1だって今回が5回目のライブだが、この日の時点でまだ初ライブを行っていないWurtSまでステージに現れるという貴重なコラボ。PEOPLE 1とWurtS――今年、多くの話題を振りまき、躍進を果たした2組の共演ということもあり、2021年という1年を象徴する瞬間でもあったように思う(この「リトルダンサー feat. Ito(PEOPLE 1)」の演奏は、インスタライブでも配信されていたようで、そういうところも「今」という感じがする)。

楽曲「113号室」、そしてPEOPLE 1結成についての想い

WurtSがステージを去ると(去り際に、DeuがWurtSに向かって深くお辞儀していたのが印象的だった)、続く曲の演奏前に、Itoがその曲についての想いを語る。「この曲は僕らの大切な曲です。僕もそうなんですけど、わかってもらえなかったり、知らなかったり、できなかったりすると、自分を責めちゃうじゃないですか。でも、それで壊れちゃうと意味がないので。自分を許すということは、未来の自分に託そうぜっていうことなのかなって……そういう意味が、この歌には込められているんじゃないかと僕は勝手に解釈しました」。そして始まったのは、「魔法の歌」。コンポーザーであるDeuが綴る、ときに痛みに満ちた言葉たちも、Itoのボーカリストとしての眼差しはそこに光を見出し、歌にして世界に拡散させていく。

そんな「魔法の歌」に続いて始まったのは、「怪獣」。現状、バンドの代名詞的な1曲と言えるだろうが、どこまでもリアルな心情吐露と受け取れる言葉を、Deuはステージ上をゆらゆら蠢きながら、半ば叫びのように吐き出していく。音源においては完成度の高いポップソングだが、このライブの現場において、「怪獣」はどこまでも生々しく、裸になったようなDeuの姿をあぶり出していた。

そして、「113号室」へ。曲のタイトルになった「113号室」とは、Deuがかつて住んでいた部屋番号であり、PEOPLE 1の初期楽曲が制作された場所でもある。前述してきたように、この日のライブでもずっとステージ上では113号室のネオンが光っていたのだが、それだけこの部屋に流れていた空気や時間が、Deuにとって、PEOPLE 1にとって、大切なものなのだろう。演奏が始まる前、Deuがこの曲に込めた想いを語る。

「我々の当初の結成の目標は、大衆音楽を作ることです。なので、最初のEPには『大衆音楽』と名付けたし、「大衆音楽とはなんぞや?」ということをチューニングするように3枚のEPを作ってきました。売るために音楽をやり始めて、マジで見られるようになってきて、「ああ、本当に売れるかもしれない」というところまできた。その途端に、この、ぬるま湯なのか、失意のどん底なのかわからない113号室の生活が非常に輝いて見えてきたんですよね。みんなよく言うことですよね、「あの頃が一番楽しかったな。頑張っていたな」って。「この感覚はどんどん膨らんでいくだろうな」っていう予感があったけど、かといってそれに囚われたくもない。それなら、これを曲に閉じ込めて、いつでも思い出せるようにしようと思った。それで、「113号室」という曲を書きました」

そして、彼はこう続ける。「……過去を愛してください。過去の自分を愛するしかないですから、できることなんて。自分を幸せにできるのは自分だけなので……悲しいけど。自分の頑張った過去も、頑張れなかった過去も。過去の自分を愛してあげてください」。そうして始まった「113号室」。Deuは、<僕はただずっと君とゲームをして勝ったり負けたりしていたいだけなんだけどな>という部分を、マイクを通さずに叫ぶように歌った。それは、痛ましくも祈るような光景だった。

そして、Deuの「エゴイスティックな私に、どうかついてきてください」という言葉に続いて始まった本編のラストは、「Outro(Because I Love You)」。静謐なピアノに始まり、ノイズの海へとなだれ込んでいく。Deuのむせび泣くような、何かを告白するような歌も、ノイズの中へと溶けていく。「さらば」と言って、彼は他のメンバーよりも一足先にステージを降りていった。

暗闇の中に「113号室」のネオンが光る中、アンコールを求める拍手が響く。まず、PEOPLE 1の3人がステージに戻り、ゆるくグッズ紹介をすると、その後、未発表曲「大衆音楽」を3人だけで披露。ソリッドでファンキーな曲で、<あの子はラヴソングに夢中 あの子はポップソングに夢中>という歌詞のリフレインが印象的だ。

そして、再びサポートの2人を迎え、アンコール2曲目は「ラヴ・ソング」を披露。「ありがとうございました。本当に幸せでした」というItoの言葉と共にステージを降りるメンバーたち。……しかし、これではまだライブは終わらず。なんとダブルアンコールでは、再びWurtSをステージに迎え、WurtSの代表曲「分かってないよ」を全員で披露。まさか記念すべきワンマンライブの最後の最後を正真正銘他人の曲で締めるとは思わなかったが、そういう捻くれたところもPEOPLE 1らしい。「分かってないよ」というひと言もまた、我々聴き手に向けられた、彼ららしいメッセージとしても受け取られるだろう。

総じて、PEOPLE 1にとって大きな変化の年となったであろう2021年の締めとしてふさわしいライブだったと言える。ヴェールを被ってはいるが、なにかを隠そうとすればするほど、裏返って裸の姿が見えてくる――そんな彼らの実直さを強く感じた夜だった。

ツアータイトルとなった「ベッドルーム大衆音楽」というアンビバレントな響きのある言葉は、PEOPLE 1というバンドがどこから生まれ、そしてどこへ向かおうとしているのかを示す言葉として掲げられたものなのだろう。この先のPEOPLE 1がどんな道を歩むのかはわからないが、この日、ステージの上で灯り続けた「113号室」のネオンは、過去の記憶を照らす灯火であるだけではなく、この先のバンドの行く末を照らし出すヘッドライトでもあるはずだ。

文:天野史彬

PEOPLE 1はツアー完走の余韻も冷めやらぬ中、1stアルバム『PEOPLE』を引っ提げ自身2度目のツアー『PEOPLE 1 Live Tour 2022』を来年5月に開催することを決定した。ツアーは東京WWW Xを皮切りに広島、福岡、愛知、大阪、そしてファイナルSpotify O-EASTまで5都市6公演が行われ、本日12月25日正午よりオフィシャル先行受付がスタートしている。

さらに、アルバム収録曲より「僕の心」のMusic Videoが本日クリスマスにサプライズで公開。昨年クリスマスにアップされた「113号室」に続き、2年連続のクリスマス投稿となった。ファンからの人気も高いこの曲は、内省と独白が赤裸々に綴られた歌詞と共にVo.Itoの歌声が胸を刺すバラードで、10月に公開され200万回再生を超える反響を呼んでいる「怪獣」と同様、映像チーム・GROUPNが手掛けた実写作品となっている。

PEOPLE 1「僕の心」MV

<公演情報>
『ベッドルーム大衆音楽』追加公演

2021年12月20日(月) 東京 Spotify O-EAST

【セットリスト】
01. アイワナビーフリー
02. さよならミュージック
03. 東京
04. イマジネーションは尽きない
05. BUTTER COOKIES
06. スクール!!
07. ライカ
08. 常夜燈
09. フロップニク
10. スラップスティック・ガール
11. リトルダンサー feat. Ito(PEOPLE 1)※with WurtS
12. 魔法の歌
13. 怪獣
14. 113号室
15. Outro(Because I Love You)
En1.大衆音楽 *未発表曲
En2. ラヴ・ソング
En3. 分かってないよ ※with WurtS

<ライブ情報>
『PEOPLE 1 Live Tour 2022』

【2022年】
■5月4日(水・祝) 東京 WWW X
OPEN 17:15 / START 18:00
問:SOGO TOKYO 03-3405-9999(月〜土12:00~13:00 / 16:00~19:00)※日曜・祝日を除く
http://www.sogotokyo.com

■5月7日(土) 広島 HIROSHIMA CLUB QUATTRO
OPEN 17:15 / START 18:00
問:YUMEBANCHI 夢番地(広島)082-249-3571(平日12:00〜18:00 / 土日祝 休)
http://www.yumebanchi.jp

■5月8日(日) 福岡 DRUM LOGOS
問:キョードー西日本 0570-09-2424(平日・土曜 11:00〜17:00)
http://www.kyodo-west.co.jp

■5月14日(土) 愛知 E.L.L.
OPEN 17:15 / START 18:00
問:サンデーフォークプロモーション 052-320-9100(全日12:00~18:00)
http://www.sundayfolk.com

■5月15日(日) 大阪 BIGCAT
OPEN 16:00 / START 17:00
問:GREENS 06-6882-1224(平日11:00~19:00)
http://www.greens-corp.co.jp/

■5月20日(金) 東京 Spotify O-EAST
OPEN 17:30 / START 18:30
問:SOGO TOKYO03-3405-9999(月〜土12:00~13:00 / 16:00~19:00)※日曜・祝日を除く
http://www.sogotokyo.com

【チケット料金】
全自由:4,400円(税込)
整理番号付、入場時別途1ドリンク代必要、未就学児童(6歳未満)入場不可
※各販売はWEB受付限定にて電子チケットのみとなります。各プレイガイドやコンビニエンスストア等の店頭販売はありません。
※ご購入いただいたチケットの払い戻しは出来ません。(公演延期・中止の場合除く)
※新型コロナウイルス感染対策の為、販売席数は各自治体 / 各会場のガイドラインに基づき設定いたします。
※チケットをご購入の際には「開催にあたってのご案内と注意事項」をご確認ご理解の上、お申し込みください。

【先行受付】
■オフィシャル先行受付
受付期間:12月25日(土) 12:00〜1月4日(火) 23:59
当落発表・入金期間:1月8日(土) 10:00〜1月12日(水) 23:59
枚数制限:申込1件につき2枚まで
※2枚で申込をされる場合は、受付時に同行者入力画面にて同行者のお名前・電話番号をご登録下さい。
※チケットには申込者・同行者それぞれのお名前が印字されます。

ライブ詳細はこちら:
https://ppppeople1.com/

<リリース情報>
1st full album『PEOPLE』

発売中

CD購入リンク:
https://lnk.to/6GYj80

配信リンク:
https://lnk.to/BlRW0A

●初回生産限定盤【CD+DVD】4,180円(税込)
●通常盤【CD Only】3,080円(税込)

初回生産限定盤ジャケット
通常盤ジャケット

【CD収録】
01. PEOPLE
02. 怪獣
03. 魔法の歌 ※新曲
04. アイワナビーフリー
05. フロップニク
06. ラヴ・ソング
07. PEOPLE2 ※新曲
08. スクール!! ※新曲
09. ゴースト
10. 東京
11. 常夜燈
12. 113号室
13. エッジワース・カイパーベルト ※新曲
14. 僕の心 ※新曲
15. バンド ※新曲

【DVD収録】※初回生産限定盤のみ
■1st LIVE『BLT LIVE BOOSTER vol.1』2021.6.3 (Thu) LIQUIDROOM
01. さよならミュージック
02. フロップニク
03. スラップスティック・ガール
04. ラヴ・ソング
05. 魔法の歌
06. 常夜燈
07. 113号室
08. アイワナビーフリー
09. 東京
10. イマジネーションは尽きない

<配信情報>
「魔法の歌」

配信リンク:
https://lnk.to/BlRW0A

PEOPLE 1「魔法の歌」MV

関連リンク

PEOPLE 1 オフィシャルサイト:
https://ppppeople1.com/

PEOPLE 1 Twitter:
https://twitter.com/ppp_people1

PEOPLE 1 Instagram:
https://www.instagram.com/ppppeople1/

PEOPLE 1 YouTube Channel:
https://www.youtube.com/c/PEOPLE1

PEOPLE 1 TikTok:
https://vt.tiktok.com/ZSekuYnwn/

PEOPLE 1 OFFICIAL SHOP:
https://tookabase.com/shop/people1

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