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“他人事”ではない問題を描く。映画『ぼけますから、よろしくお願いします。』に高い満足度

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『ぼけますから、よろしくお願いします。』 (C)「ぼけますから、よろしくお願いします。」製作・配給委員会

「ぴあ」調査による2018年11月1日、2日、3日公開のぴあ映画初日満足度ランキングは、ドキュメンタリー映画『ぼけますから、よろしくお願いします。』が第1位になった。大反響を呼んだテレビドキュメンタリーを映画化したもので、公開初日の劇場には40代以上の観客が多く集まり、自分にとって“他人事”ではないドラマに熱いコメントが寄せられた。

本作を手がけた信友直子監督は、18歳で故郷を出てから40年近く両親と離れて東京で暮らしながらテレビ制作にあたっており、乳がんを乗り越えた後に、父と母の記録を撮り始めるが、ある時、母の変化に気づく。本作はタイトルにもなっている通り、87歳で認知症に苦しむ母、90歳を超えて初めて家事に挑むことになった父、そして親と離れて暮らす娘の“私”のドラマが描かれる。

本作は、単に認知症のドキュメンタリーではなく、離れて暮らす親子の問題や、仕事に没頭してきた娘が両親の高齢化に向き合う際の迷いや愛情が丁寧に描かれており、劇場では「自分の両親も認知症で」「夫の面倒をみているので良い指針が見つかれば」と語る観客の姿が見られた。

上映後の出口調査でも「うちの子どもならどうするか…」「綺麗事では済ませずにリアルだった」「介護の映画ではなくて普通の生活を綴った映画」など作品を“他人事”ではなく自身の問題と重ね合わせて語る観客が多く、「誰しもが通るところだから内容をまともに受けとめてじっくり考えるべき映画だと思う」「本人や家族は常に大変なんだけれど、心の奥には周りを気遣う優しさがあって、それが笑顔として映し出されていて温かい気持ちになった」など、真摯な感想が次々に集まった。

映画が終わり、場内が明るくなったら“終わり”ではなく、上映後も劇中で描かれたドラマや問題について考えたり、想いをはせる観客が多い作品のようで「今すぐにでも両親に会いに帰りたいし、長生きしてほしいと改めて思った」と語る人もいた。

(本ランキングは、11/1(木)、2(金)、3(土)に公開された新作映画11本を対象に、ぴあ編集部による映画館前での出口調査によるもの)

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