Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 藤田俊太郎が“魂を込めて演出”、大原櫻子ら出演「ミネオラ・ツインズ」明日開幕

藤田俊太郎が“魂を込めて演出”、大原櫻子ら出演「ミネオラ・ツインズ」明日開幕

ステージ

ニュース

ナタリー

シス・カンパニー公演「ミネオラ・ツインズ~六場、四つの夢、(最低)六つのウィッグからなるコメディ~」より。(撮影:宮川舞子)

シス・カンパニー公演「ミネオラ・ツインズ~六場、四つの夢、(最低)六つのウィッグからなるコメディ~」が、明日1月7日に東京・スパイラルホールで開幕する。

「ミネオラ・ツインズ」は、ピュリツァー賞受賞作家ポーラ・ヴォーゲルの作品。1950年代から1980年代までの激動の時代を生き抜いた女性が、何を考え、何を体験してきたかを描いたダークコメディだ。藤田俊太郎が演出する日本初演版では、双子の姉妹マーナとマイラを大原櫻子が演じ、マーナの息子ケニーとマイラの息子ベンを八嶋智人、マーナの婚約者ジムとマイラの同性の恋人サラを小泉今日子が演じる。

物語の舞台はアメリカ・ニューヨーク郊外の小さな町ミネオラ。一卵性双生児のマーナとマイラ姉妹は、同じ容貌でありながら性格は似ても似つかず、お互いを遠ざけながら生きてきた。始まりは1950年代、核戦争の恐怖が日常生活にもおよぶアイゼンハワー政権下。保守的な女子高生マーナは「結婚こそ輝かしいゴール」として、すでにジムと婚約している。一方のマイラは「世間の常識なんかクソくらえ!」と考える反逆児。あるとき、素行の悪いマイラを諭そうと、マーナに頼まれた婚約者ジムがマイラのもとへと向かうが……。

開幕に際し、藤田は「戯曲の言葉、女性の価値観を大事に、魂を込めて演出しました。観客の皆様には、この魅惑に満ちた悲喜劇を見終えた後に、明日に向かうエネルギーを感じていただけたら幸いです」とコメント。大原は「約1カ月の公演期間中、この特別にエネルギーが必要な『マーナ』と『マイラ』を精一杯生きていきたいと思っています」と意気込みを語った。

公演は31日まで。

藤田俊太郎コメント

上演中、キャスト皆がウィッグ、衣装を矢継ぎ早に変えながら、アメリカの50~80年代を駆け抜けます。

稽古を通して、現代的なテーマを発見する度に驚きました。これはアメリカの話ではない、私達の戦いなのだと感じています。

戯曲の言葉、女性の価値観を大事に、魂を込めて演出しました。観客の皆様には、この魅惑に満ちた悲喜劇を見終えた後に、明日に向かうエネルギーを感じていただけたら幸いです。

大原櫻子コメント

稽古が始まる何か月も前から、台本を片時も離さず、この戯曲に向き合ってきました。台本も早々に1冊ボロボロになってしまったほど(笑)。そして、実際に稽古が始まってしばらくは、本当にゴールが見えてくるのか不安で、生みの苦しみと闘っているような毎日でした。でも、小泉今日子さん、八嶋智人さんという心強い先輩たちに支えられ、ようやく光が見えてきました。約1カ月の公演期間中、この特別にエネルギーが必要な「マーナ」と「マイラ」を精一杯生きていきたいと思っています。

八嶋智人コメント

超保守のマーナとリベラルなマイラ。2人はそれぞれ自己矛盾を抱えています。日本でも、分断や多様性が身近な問題になって、立場や主張が極論化するほど自己矛盾していくのを目の当たりにする、そんな演劇が今だからこそ理解できる。未来に繋ぐ事ができると思うのです。

そしてその真ん中に立つ大原櫻子さんが日に日に役を進化させてゆくさまは本当に凄い!

僕は大原さんの14歳の息子役。無理あるぞと思うでしょ? それも演劇の醍醐味! 是非そこも楽しんで下さいませ。

小泉今日子コメント

コロナ禍で様々な現実が可視化された今が、この作品を楽しむベストタイミングだと思います。日本でもジェンダーや多様性について関心が高まる一方で、違う立場の人間同士が分断されがちな風潮もあって。だからこそ異なる立場の二役を一人の俳優が演じる趣向が面白いですね。長い歴史の中で女性の立場は変わっていないとも言えますが、少しずつ変化してきたはず。その過程にあるこの作品をコメディとしてお届けできたらと思います。個人的には、若いジムがオジサンみたいにならないよう頑張らないと!(笑)

シス・カンパニー公演「ミネオラ・ツインズ~六場、四つの夢、(最低)六つのウィッグからなるコメディ~」

2022年1月7日(金)~31日(月)
東京都 スパイラルホール

作:ポーラ・ヴォーゲル
翻訳:徐賀世子
演出:藤田俊太郎
出演:大原櫻子、八嶋智人、小泉今日子 ほか