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音楽座ミュージカル『リトルプリンス』開幕、時空を超えた“王子”ダブルキャストが意気込み

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ミュージカル『リトルプリンス』取材会より、左から 大野幸人 井上芳雄 土居裕子 加藤梨里香 花總まり 写真:内田涼

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大人から子供まで世界中で広く愛されているサン=テグジュペリの「星の王子さま」を原作として1993年に誕生し、数々の演劇賞に輝いた音楽座ミュージカル『リトルプリンス』が1月8日、日比谷・シアタークリエで開幕。王子をダブルキャストで演じる土居裕子と加藤梨里香、飛行士/キツネ役の井上芳雄、ヘビに扮する大野幸人、花を演じる花總まりが取材会に参加し、意気込みを語った。

Wキャストで王子役を演じる土居裕子と加藤梨里香

土居は音楽座ミュージカル初演から王子役を演じ、高い評価を受けたオリジナルキャストであり「王子役はおよそ30年ぶりですね。まさか、もう1度王子を演じるなんて、夢にも思わなかった。感謝の気持ちでいっぱいです」と感無量の面持ち。今回の再演については「芳雄さんが飛行士なんてピッタリだし、(会場が)クリエなので『観たい、観たい』と思っていたら、いつの間にか出ることに」と照れ笑い。井上から「1日だけでいいから出てくれない?」と言葉をかけられたと明かし、「だまされたんですよ(笑)。最初はとんでもないと思ったんですけど、でもだんだん、その気になって」と文字通り“キツネにつままれた”エピソードを振り返った。

一方、多くの舞台経験を持つ実力派で『レ・ミゼラブル』のコゼット役も記憶に新しい加藤は「王子という役は、稽古すればするほど、とんでもない役だなと。全身全霊で舞台を駆けまわりたい」と意気込み。“大先輩”にあたる土居については「震える思いでしたが、長年、王子のことを考えてきた方なので、こちらがもらえるものもたくさんある。こんな心強いダブル(キャスト)はいない」と全幅の信頼。かたや、土居も「もう、すごいんですよ! 演出の言うことは絶対にハズさないし、振り付けも1度で覚える。尊敬しています。私なんてダメダメで、振り付けを変えていただいた」と加藤に太鼓判を押した。

飛行士/キツネ役の井上芳雄

井上は砂漠に不時着して王子と出会う飛行士と、王子と仲良くなるキツネの二役に挑み、「宝物のような作品。仕事を超えて、喜びとともに人生に必要なものを得ています。僕は『キャッツ』に憧れていたので、(キツネ役で)半分夢が叶った」と笑いを誘う場面も。土居と加藤のダブルキャストにも触れ「可愛らしさの種類が違うし、両極端の王子が見られるはず。こんなに違うダブルキャストはないし、だからこそ意味がある。まるで違う作品を演じているよう」と声を弾ませた。

ヘビ役の大野幸人
王子の星に咲く「花」を演じる花總まり

ダイナミックなダンス表現を活かし、王子が旅の途中で出会うヘビを演じる大野は「役作りのために、いろんなヘビの動画を見て、毒の種類も調べた。砂漠にいるヘビには、血液毒と神経毒があるんです」と研究の“成果”を熱弁。王子の星に咲くワガママで強がりな花に扮する花總は「物語のキーパーソン、キーフラワーですね(笑)。今回は初心に帰り、影コーラスもやらせていただいている」とアピールしていた。

取材・文・写真:内田涼

<公演概要>
音楽座ミュージカル『リトルプリンス』

原作:アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ『星の王子さま』
演出:小林香

2022年1月8日(土) ~1月31日(月)
日比谷・シアタークリエにて上演

<キャスト>
王子:加藤梨里香 / 土居裕子(W キャスト)
飛行士 / キツネ:井上芳雄
ヘビ:大野幸人
花:花總まり
音楽座ミュージカルオリジナルプロダクション
総指揮:相川 レイ子 / 脚本・演出:ワームホールプロジェクト
音楽:高田浩・金子浩介・山口琇也
製作著作:ヒューマンデザイン

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