2人の恋の行方は?坂本昌行と多部未華子が華麗なダンスで織りなす「TOP HAT」
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ミュージカル「TOP HAT」より、左から多部未華子演じるデイル・トレモント、朝海ひかる演じるマッジ。
ミュージカル「TOP HAT」が、昨日11月5日に東京・東急シアターオーブで開幕した。ステージナタリーでは、初日の公演の様子をレポートする。
1935年にアメリカで製作された映画「トップ・ハット」。本作は、映画を原作に2011年にイギリスで初演された舞台版を、マシュー・ホワイトの演出・脚色のもと日本人キャストで上演するもの。今回は映画版でフレッド・アステアが演じたジェリー・トラヴァース役をV6の坂本昌行、ジンジャー・ロジャースが演じたデイル・トレモント役を多部未華子が務める。さらに出演者には屋良朝幸、朝海ひかる、益岡徹、浅野和之らが名を連ねた。
本作の主人公はアメリカ・ブロードウェイで大人気のミュージカルスター、ジェリー。彼は英国人プロデューサーのホレス(益岡)に招かれて、イギリス・ロンドンの舞台に立っている。ジェリーがホテルの部屋で1人タップダンスに興じていると、階下の部屋に泊まる美しいモデル、デイルが苦情を言いにやって来た。彼女にひと目惚れしたジェリーは得意の歌とダンスで恋心を伝え、やがて2人は思いを通わせる。しかしひょんな行き違いから、デイルはジェリーのことを友人マッジ(朝海)の夫ホレスだと思い込んでしまう。デイルに恋するイタリア人デザイナーのアルベルト(屋良)や、ホレスの執事ベイツ(浅野)も加わって、事態は大騒動へと発展し……。
見どころの1つは、華麗な衣装をまとったキャストたちによるダイナミックなダンスシーン。そろいの燕尾服にシルクハット、ステッキを手にした出演者たちのタップダンスや、ジェリーとデイルが次第に心を通わせていく様を描いたロマンチックなダンスなど多彩な表現が繰り広げられる。
チャーミングなジェリーを華やかな存在感で演じる坂本は、大勢のアンサンブルを率いたタップダンスのシーンで、軽やかに靴音を響かせて会場を魅了する。多部は知的で弁の立つデイルを表情豊かに演じ、坂本演じるジェリーと息の合ったデュエットダンスを見せて観客から大きな拍手を浴びた。
さらに屋良はイタリア訛りをイメージした独特のセリフ回しでコミカルに聞かせ、恋に浮かれるアルベルトのソロナンバーでは会場を大きな笑いで包んだ。益岡扮するホレスと朝海扮するマッジが繰り広げるテンポのいい掛け合いや、浅野演じるベイツがさまざまな衣装に着替えながら茶目っ気たっぷりに披露する“素人探偵”ぶりにもぜひ注目しよう。
上演時間は休憩20分を含む2時間50分を予定。公演は11月25日まで東京・東急シアターオーブ、12月1日から5日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールで行われる。なおステージナタリーでは、昨日11月5日に行われたキャストたちの囲み取材のレポートも掲載している。こちらも併せてチェックしてほしい。
ミュージカル「TOP HAT」
2018年11月5日(月)~25日(日)
東京都 東急シアターオーブ
2018年12月1日(土)~5日(水)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
原作:映画「トップ・ハット」
作詞・作曲:アーヴィング・バーリン
演出・脚色:マシュー・ホワイト
キャスト
ジェリー・トラヴァース:坂本昌行
デイル・トレモント:多部未華子
アルベルト:屋良朝幸
マッジ:朝海ひかる
ホレス:益岡徹
ベイツ:浅野和之
三井聡、加賀谷一肇、加賀谷真聡、工藤広夢、斎藤准一郎、高瀬育海、堀江慎也、萬谷法英、武藤寛、吉井一肇、岡本華奈、小島亜莉沙、彩月つくし、笘篠ひとみ、花岡麻里名、松田未莉亜、吉田理恵、脇坂美帆