松尾スズキ作・演出「ドライブイン カリフォルニア」に阿部サダヲ・麻生久美子ら
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日本総合悲劇協会VOL.7「ドライブイン カリフォルニア」ビジュアル
日本総合悲劇協会「ドライブイン カリフォルニア」が、5月27日から6月26日まで東京・本多劇場、29日から7月10日まで大阪・サンケイホールブリーゼで上演される。
松尾スズキ作・演出による「ドライブイン カリフォルニア」は1996年に初演、2004年に再演された作品。アキオは、裏手に古い竹林が広がる田舎町のドライブインを経営していた。彼は妹のマリエに対して、兄妹愛というにはあまりにも純粋な思いを抱いている。妹のマリエは14年前、たまたま店を訪れた芸能マネージャーの若松にスカウトされ、東京でアイドルデビューするも、結婚を機に引退。その後マリエは、夫の自殺など数々の経験を重ね、中学生の息子ユキヲと共に地元に帰って来る。
18年ぶりの上演となる今回の公演では、アキオ役を阿部サダヲ、マリエ役を麻生久美子、若松役を谷原章介、ユキヲ役を田村たがめが演じる。そのほかのキャストには、皆川猿時、猫背椿、小松和重、村杉蝉之介、はえぎわの川上友里、河合優実、劇団「地蔵中毒」の東野良平が名を連ねた。
上演に際し、松尾は「わたしは、こだわらない。だから考えもなしに再演を立て続けにやっているわけだ。俳優たちは、どんどん歳をとり、どんどん入れ替わる。その残酷さの前では自分のこだわりなどどうでもいい。ただ、今目の前にいる俳優たちがおもしろく演じ、客が喜んでくれればそれでいい。その願いは、今回も叶うと信じている。おもしろい脚本だからだ。そんなことを各劇場で多数まかれるチラシでコメントしてしまえる。自信があるから。というより、もう、自由であるから。そう言ってしまいたい。いけないだろうか?」と語った。
チケットは、東京公演分が4月9日10:00、大阪公演分が5月15日10:00に一般販売開始される。
松尾スズキ コメント
そう言われても困る話をしてみたい。
今年二本目の再演である。その性急さに意味はない。
「自分にはこれしかないだのから、これで行く!」
そんなつもりはさらさらない。他人の脚本もやるし。
頑迷なこだわり。それは時に必要なのかもしれないが、わたしは歳をとるにつれ、むしろそれを捨て去りたい。
「同じ演目でも演者次第でこうも変えることができる!」
そう言いたい。
わたしは、こだわらない。だから考えもなしに再演を立て続けにやっているわけだ。
俳優たちは、どんどん歳をとり、どんどん入れ替わる。
その残酷さの前では自分のこだわりなどどうでもいい。
ただ、今目の前にいる俳優たちがおもしろく演じ、客が喜んでくれればそれでいい。
その願いは、今回も叶うと信じている。
おもしろい脚本だからだ。
そんなことを各劇場で多数まかれるチラシでコメントしてしまえる。
自信があるから。というより、もう、自由であるから。
そう言ってしまいたい。いけないだろうか?
阿部サダヲ コメント
初演が1996年ですから、自分もまだ若くて、「ドライブイン カリフォルニア」って大人向けの、大人の俳優さん達を集めた松尾さんの作品。という、なんとなく遠い存在だったんですけど、2022年、いつの間にか自分も大人になっていて(笑)徳井優さん、小日向文世さんがやってた役を頂けるようになりました。
今回キャストも楽しみで、全く初めての方、すごい久しぶりな方、ほぼ同期でずっと一緒にやってる大人計画の人達……どうなるんでしょう……
谷原さんがまとめてくれるといいなぁと勝手に思ってます(笑)
麻生久美子 コメント
また松尾さんの舞台に出演させていただけることを大変嬉しく思っております。
再演ですのでプレッシャーも感じていますが、学びの多い日々になるよう丁寧に作品に向き合っていきたいと思います。
また、阿部さんをはじめとする大人計画の皆さんと、谷原さんや初めてご一緒する方々とのお芝居も今から楽しみで待ち遠しいです。
まずは私自身しっかりと立ち、自分なりのマリエを馬鹿馬鹿しくも哀しく演じられるよう精一杯頑張りたいと思います。
そして今回も、初めての経験をさせていただけたり、個人的に少し楽しみなことも待っているので、不安もありつつワクワクもしています。
是非、観にきていただけたら嬉しいです!
皆川猿時 コメント
あけましておめでとうございます。
私、皆川猿時、満を持して、名作「ドライブイン カリフォルニア」に初登場でございます(笑)。イエーイ! うれしッス!
しかも、奥さん(田村たがめ)と4年ぶりの共演でございます(笑)。キャー! うれしはずかしッス!
えー、私、皆川猿時、おかげさまで今年51歳になります。ありがとうございます。
「そろそろ、年相応の落ち着いた演技を身につけなきゃ!」今、ふと思いました。あと、ちょっと痩せたいです(笑)。がんばりまーす!
猫背椿 コメント
「ドライブイン カリフォルニア」の初演は1996年だそうです。大昔ですね。わたしは24歳で、怖いものなど何もなく「無敵」の幟でハコ乗りだった頃です。
バカは治らないままなのに怖いものだらけになってしまいましたが、大好きなこの作品に再び参加できる喜びを噛み締めつつ、少しでもたくさんのお客さまに楽しんで頂きたいなと思っています!
小松和重 コメント
初演を観て、スゴく面白かったのを覚えています。衝撃でしたね。松尾さんの作品を観たのが初めてだったので。「あぁ、大人計画ってこうゆう感じなんだぁ~。ウチの雰囲気と全然違うし、何かみんなスゴいし、こうゆう感じの芝居に自分は関わるコト無いんだろうなぁ~」って思ってました。なのに、まさかですよね。自分が関わるとはっ! いやぁ、正直楽しみでしかないですね。何させられんだろう? ちょっと怖いけどワクワクの方が勝ってますね。だって、楽しそうなヒトたちがいっぱい出てるし。うん。そんな感じで、よろしくお願いしますっ!
村杉蝉之介 コメント
松尾スズキ、90年代の代表作のひとつです。
「日本総合悲劇協会」です。三度目の公演です。松尾作品の中ではわかりやすいお話です。キャストも凄いです。
面白いに決まってます。あとは私が頑張るだけです。はい。がんばります!
田村たがめ コメント
「ドライブイン カリフォルニア」をまた田村のユキヲで、とメールをもらった時、え、嘘でしょう?!と。でも、クリコを猫背さんがやると聞き、もうやるしかないでしょう、と。
そんなに豊富ではない私のキャリアの中で、今でも「ドライブインが好きでした」と言ってもらえる、間違いなく私の代表作といえる作品です。もうさすがにこれが最後だろうという思いで、まずはパーソナルジムに入会してみました。腹筋してたら肋骨にヒビが入りました。がんばります。。
川上友里 コメント
この物語が好きです。次々と予定していた舞台の中止の連絡がくる日々、突如この舞台の連絡が来ました。ご連絡頂いた後、喜び、安堵、感謝色々な感情が溢れ泣き崩れました。松尾さんの体の後ろから光がバーッと出ていて私を照らしているイメージが浮かびました。まさに希望の光でした。
私は面白い舞台をみると幸せを感じます。観に来てくださった方々にもそんな気持ちになっていただきたい。私が感じた希望を抱いていただきたいです。
河合優実 コメント
本公演に参加できること、大変嬉しく思います。2020年末、「フリムンシスターズ」で初めて松尾さんの作品に出演させて頂いたのですが、大人計画との出会いは私にとって確かにひとつの衝撃でした。大阪公演から帰京した品川駅の改札で「ドライブイン カリフォルニア」に出られることになったと電話を受け、叫び出したい気持ちを抑えながら家路についたのを鮮明に覚えています。再び、唯一無二の才能を持ち合わせた皆さんと一緒に松尾さんの物語の一部になること、大いに緊張もしますが、目一杯楽しみたいと思います。宜しくお願い致します。
東野良平 コメント
途轍もない作品に出演させて頂けることとなりました。普段なら「最高じゃん! 絶対観る!」という錚々たるキャスト陣に、自分の名前が混ざってて「いや、こいつ誰だよ!」って気持ちになります。浮き足立ちつつも、脚本を読み返す度に、再再演を迎えるこの作品に込められた松尾さんの眼差しに深い引力を感じています。
松尾さんの演出のもと、大先輩の皆さんの芝居を肌で感じられることが本当に楽しみですし、身が引き締まる思いです。
ご観劇後には「こいつ、よかったね。」と言ってもらえるよう、全身全霊で芝居に臨みます。
谷原章介 コメント
20代から観客として見続けてきた大人計画の舞台にやっと参加することができます。
今まで、ドラマや映画、舞台などで大人計画の役者さん達とお仕事させていただきましたが、とても魅力的な方ばかり。その皆さんのホームグラウンドで共演できるのがとても楽しみです。まじめにお芝居したいと思います!
日本総合悲劇協会VOL.7「ドライブイン カリフォルニア」
2022年5月27日(金)~6月26日(日)
東京都 本多劇場
2022年6月29日(水)~7月10日(日)
大阪府 サンケイホールブリーゼ
作・演出:松尾スズキ
出演:阿部サダヲ、麻生久美子、皆川猿時、猫背椿、小松和重、村杉蝉之介、田村たがめ / 川上友里、河合優実、東野良平、谷原章介