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中村梅雀が監督・井上昭の魅力を語る、柄本佑と安藤サクラは“ただものじゃない”

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「殺すな」より、中村梅雀演じる小谷善左エ門。

時代劇「殺すな」で主演を務めた中村梅雀のインタビューが到着した。

去る1月9日に死去した井上昭の最後の監督作となった本作。藤沢周平の短編小説をもとに、かつて妻を手に掛けてしまったことを悔いる浪人・小谷善左エ門と、同じ長屋に住む訳ありの男女、吉蔵とお峯の心模様を描く。善左エ門を梅雀、吉蔵を柄本佑、お峯を安藤サクラが演じ、中村努が脚本を担当した。

井上が手がけた時代劇「鬼平外伝 夜兎の角右衛門」「冬の日」でも主演を務めてきた梅雀。井上の魅力について「全部です。井上昭という人間がもう大好きですね。車の趣味も音楽の趣味もぴったり合っていて。とても93歳とは思えない若々しさで、同じレベルに立ってお話をしてくださる。なんて魅力的なんだろうと思います」と熱っぽく語る。またワンカットでの撮影に関して「今あんなふうに長回しで情感を込めて撮れる監督はいないのではないでしょうか? あの勇気と見抜く力。役者にどう言えばうまくいくかわかっていて、自然に集中させてくれる。そこがすごいですね」とたたえた。

共演した柄本と安藤に関しては「2人とも素晴らしいDNAを持っているし、それが受け継ぐだけじゃなくてちゃんと個性としてキラキラしている。本番に入ったときの集中力がやっぱりただものじゃない。お互いに空気を感じ合ってやっているところに役者冥利というか、生きがいを感じました」とコメント。また柄本がアドリブで芝居を仕掛けてきたことを「ワッてなったし、柄本家のDNAを感じたというか『おー、来たか』とちょっと心が躍りました」と振り返る。

昨今減りつつある時代劇の新作に関わる意義について問われると「時代劇は、かつらも着物も小道具も全部職人さんが作ります。現場がなくなると彼らの技術が途絶えてしまう。僕は55年間役者をやってきて重要なことをたくさん習ってきたので、その現場がいい状態を保てるように協力したいです」と述懐。「あとは素晴らしい監督が生きているうちに、役者・中村梅雀のいろんな可能性を引っ張り出してもらいたいと思っていますから、やっぱり時代劇は特別な喜びを感じます」と思いを口にした。

「殺すな」は1月28日より全国のイオンシネマ89館で上映。2月1日の19時から時代劇専門チャンネルでテレビ初放送される。

(c)「殺すな」時代劇パートナーズ