第9回ハヤカワ「悲劇喜劇」賞は「ダウト ～疑いについての寓話」

風姿花伝プロデュース「ダウト ～疑いについての寓話」が、第9回ハヤカワ「悲劇喜劇」賞を受賞した。

「悲劇喜劇」賞は、選考委員と批評・評論家の劇評意欲を刺激する優秀な演劇作品を顕彰することを目的とした賞。「ダウト ～疑いについての寓話」の受賞は、選考委員の鹿島茂、杉山弘、辻原登、濱田元子により1月11日に行われた選考会で決定された。贈賞式は3月28日に早川書房で行われ、正賞として雑誌「悲劇喜劇」にちなんだ賞牌、副賞として100万円が用意されている。選考過程の採録と、選考委員それぞれが推薦する作品の劇評は、4月7日発売の「悲劇喜劇」（早川書房）5月号に掲載される。

風姿花伝プロデュースの第8弾として、東京・シアター風姿花伝で昨年上演された「ダウト ～疑いについての寓話」は、アメリカの作家ジョン・パトリック・シャンリィの会話劇を、小川絵梨子の翻訳・演出で立ち上げた作品。劇中では、1964年のニューヨークのミッション・スクールを舞台にした会話劇が展開する。厳格な校長シスター・アロイシスは、思慮深い神父と学校初の黒人男子生徒の間に、ある“疑い”を抱くが……。出演者には、亀田佳明、伊勢佳世、津田真澄、那須佐代子が名を連ねた。